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痛いものは痛い。

ここ数日、
「いたいぃ…いたいぃ。」
と、うめいて過ごしている。
寝てても立っても痛い。のに、こどもが容赦なく、体当りしたり、とびのってくるので、どんなに痛いか表現してみた。

「お母さん、今、車にひかれて、全身打撲、アバラ骨折したあと、溶けてガリガリに凍った早朝の道を、裸で引きずり回されてるくらい体と皮膚と心が痛い。」


大げさだけど、大げさじゃない。この表現が一番しっくりくる。

「それ、痛いね。氷の上、裸でザリザリしたら痛いよね。」
と、こども(上の2人)は理解してくれる。

ついに、うちにもコロナがやってきた。

こども多いし、接客業だし、家で宿泊業もやっているわけで、いつどこでかかってもおかしくないと覚悟していたつもり。

つもりなのだけど。

年内のカフェ営業は11月いっぱい。
にも関わらず、2週間営業できなかったのはしょうじきツライ。貴重な予約も断ってしまった…。コロナになる前にめちゃくちゃ大きな失敗もしでかし、それから体調崩し、11月末までに書き終えたかった、童話も絶望的に間に合わなそう……。
どうしようもない。落ち込めるだけ落ち込もう。

うちは6人家族、もれなくみんなうつった。
わたしの反省点は、最初の時点で絶対に家族内感染するだろうなと、諦めてたこと。
あとから思えば、やっぱり諦めず、どこかなにか対策すればよかった。

あとから思えばね。

正直、わたしが発症してから、ここ一週間の記憶はなく、ただ痛みに耐え、
「おなかすいたー」
と言われたら、なんとか起き上がり、コロナ陽性自宅待機の人がもらえる食材セットを温め、また布団に横になってた。

本当に助かりました。

普段あんまり布団でゴロゴロしない。
だから、ずっと一日中布団で寝ている母に、なにか思うところがあったのか、末っ子が、久しぶりにやめたはずのおっぱいを欲しがる。
チュパカブラが再出現した。
すわれると激痛、触られるだけでも激痛で……もうろうとした中、ペンでおっぱいにアンパンマンをかく。
知らない人は驚くかもしれないけど、断乳にアンパンマンは欠かせない。(もちろん人による!)
鬼をかくお母さんもいるけど、私はおっぱいそのものを悲しい思い出で終了させたくなくて、ニッコリほほ笑むアンパンマンをかくことにしている。
が、あれほど絶大な威力を発揮してきたアンパンマンでさえ、今回は効かなかった。私も抵抗する気力がなかった。

こどもはありがたいことに元気。

飛び交う吹き矢(ウイルス)。散らかる部屋、這いずり回るチュパカブラ、ほほ笑むアンパンマン。寿司コール。

地獄絵図である。


目をつむろう。見えない見えない。
早く治れ、私のからだ……

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