The Saunaに行ったよ

ずっとずっと夢だったthe Sauna。楽しみすぎて、前日本当に一睡も出来なかった。
アカウントを一目見れば脳汁はドバドバ、間違いなく最高だと分かるその地に足を踏み入れられた幸せたるや...私の拙い語彙力で語源化してもとても全ては伝えきれませんが自分の中に確かな記憶として残しておきたいと思ったのでここに記録させてもらおうと思います。

1月中旬、豪雪の中の野尻湖。道中はずっと純白で、8年前修学旅行でカヌーを体験した湖とは思えない、全く違う姿のそれに懐かしさは全く無く、そこにこんなにお洒落なゲストハウスがあるのかと衝撃を受け、この時点でちょっと泣きそうになった。普段触れることのない「サウナ×自然×お洒落」に尻込みしながらも受付を済ませ、サウナ後のハンバーガーを注文させていただきいざサウナへ!LAMPのハンバーガーはサウナの最中に持ってきていただくこともできるそう!幸せバロメーターがぶっ壊れてしまいそうなので今回はサウナ後にいただくことにしたけれど、1番美味しいを感じる時に食べさせてくれるという心遣い、本当にさすがです...。本日はよっしーさん監修の元なんとか完成した手作りサウナハットのデビュー戦!サウナハットも嬉しそう!かわいいなお前〜!どこのサウナハットよりかわいいよ!うるせ〜親バカだよ!

今回はコロナ禍の間に新設された2号棟カクシへ!入口のちびベアに一礼し扉を開けるとそこはもう聖地、中は薄暗くあたたかい光に包まれ、心地いい木の匂いが鼻に溶け込んでいく。あ〜これぞサウナ、ありがとうサウナ。
こんなしっかりしたサウナをいちから作っちゃうんだもんなすごいな〜と関心しながら階段を登っていくと、暑い!えっすごい!暑い!すごい温度差!
まだカラカラの室内はダイレクトに熱が肌を伝って身体の芯まで温めてくれる。以前はサ室を外気浴のための苦行だと思っていたけれど、質のいいサ室ってのはこんなにも違うのか、この時点で満ち足りてしまってるぞ...
薪の燃える音、木の匂い、あたたかい灯り、わたしはこの空間がとても好きだ。思考がクリアになる。普段なかなか向き合いたくないことまで向き合えたりする。大切な会議とかサ室でやればいいのに。長居できないから効率も上がるし。

窓から見える白銀の景色を眺めながらの贅沢なドライサウナを十分堪能し、芯までしっかり温まってきたところで、ロウリュ、いきます。あ〜〜〜っ石が鳴いて喜んでる!!!!!この日は柑橘系。あっつい蒸気とさわやかで優しい香りが一気に広がる。わたしも鳴いて喜んだ。色々な場所に座ってみたけど、やっぱりストーンの熱と蒸気が直に攻めてくるストーブの真ん前がすき。幸せを浴び、身体が外気を欲してきたところで外へ。

この日の水風呂は2℃。2℃?耳を疑うが飛び込んでみて分かった、本当だ。撮影させていただいても大丈夫ですか〜?と言われたのでいい写真撮ってもらおう!って意気込んで入ったけど10秒が限界。黒姫山から引き込まれた澄んだ水はとても冷たいのにやわらかくて、顔も覚えていないお母さんのお腹の中を思い出した。
10秒間の胎児体験をしたところで吸い込まれるようにインフィニティチェアへ。その日は雲ひとつない快晴で、視界いっぱいの青空、木々、雪。日本のフィンランドって、こういうことか〜。画像を眺めては脳トロし、脳内予習はしっかりすぎるくらいできていたつもりだったのだけど、実際期待値を遥かに上回る多幸感。これ以上ない、これさえあればいい。人間に必要なものが、忘れてはいけないものがThe Saunaには全てあった。

今までみたこともないようなあまみが身体全体に広がっている。全身がひとつの大きな心臓になる。次第にゆっくりになっていく鼓動を感じる。
冬の凛とした風が私なんて気にもとめず過ぎていく。姿は見えないけれど遠くで鳥が鳴いている。葉を落としてちょっと寂しそうな木々の間からのぞく太陽のまぶしさに目を閉じると、そのまま深くどこまでも沈んでいくような感覚と、反対に天に吸い上げられるような感覚に同時に陥る。まんまとととのってしまったわけですね。幸せすぎて気づいたら笑いながら泣いていた。サウナに泣かされるとは思わなかったけれど、サウナを愛せている自分を少し愛おしいなと思えた。お前まだまだ人間やってんじゃん!って。「ととのい」って本当に人それぞれだけど、私の場合は視界がちょっとぐにゃってして、音にとても敏感になって、身体が自然と一体になる感覚があって、ざっくりいうと産まれたての赤ちゃんになる感覚です。純粋無垢。スポンジ。あぁどんな事も受け止められるし対応していける、やっていけるなぁって気持ちになる。この気持ちを忘れたくないんだけど維持するのってなかなか難しい。だからこそわたしはサウナから離れられないんだな、なんて思いました。

もちろん二階建てのサウナなんて今回が初めてだしどうやって暖めてるのか不思議で仕方なくって、スタッフさんに薪入れを見学させてもらって、たまたまお客さんがいないということでユクシまで覗かせていただいた。本当にスタッフさんの努力と工夫のもとThe Saunaが成り立っているんだな...ととてもありがたい気持ちになり興奮気味に「こっち入るために絶対また来ます!」と伝えた。わたしもヘルパーやりたいなあ。

この季節限定で雪だるまロウリュなるものをしていただいたのだけど、熱々のサウナストーンの上でかすかに音をたてながらゆっくりゆっくり溶けながら少しづつ湿度をあげてくれるその姿に、寿命と引き換えにしてでもサウナのために命をかける雪だるまの生き様を見せられた。本当にカッコイイし、わたしもそう在りたいと思った。ところで私は何を言っていますか?

2時間のサウナタイム、室内はどんどん熱を上げていき、ラストセットの頃には温度計は120℃を指していた。もうビシャビシャにして出てやろうと欲望のままサウナストーンを鳴かせてヨシそろそろ出るかって時に、スタッフさんが入ってきた。アウフグースをしてくれるという。わたしの筋金入りの猫背も自然としゃんと伸びる。バシャバシャにロウリュしていただき、熱波をいただく。もうすんごい。すんごいよ。みんな声出てた。傍から見たらとてもカオスで、しかし最高としか言い様がない空間がそこにはあった。スタッフさんに深くお礼をし、駆け足で2℃の水風呂に向かう。真冬の野尻湖の脇で水着になり冷水に飛び込んでいる、わたしは何をしているんだ?とも思うがもうそんなのどうでもいい。邪念を捨て去りに行ってんだよ。

澄んだ水が注がれ続ける水風呂につかりながら、思い返すと今までわたしの人生、本当にどっぷりハマったものってラブandベリーとバンドとサウナくらいだな、と思った。ラブベリはアフロのダブりが1番腹立ったな。ディスコでしか使えねえじゃねえか。今はコロナ禍で大好きなバンドはほとんどライブしてないけど、私を支えてくれてるのはずっと音楽だしINFOGだしライブハウスだしそこで見れるみんなの笑顔だし、またそういうとびきりハッピーな日常が取り戻せるって信じてるから、毎日大好きな曲達を聴いて耐え忍んでいます。話が逸れた。
ポンチョを着てインフィニティを倒し、群青の空を眺めていると、本当にずっとそうしていられるのだけれど、おいしいハンバーガーが待っているのでそうもいかない。スタッフさんたちに感謝を伝え脱衣室へ戻る。

予約した時間帯、ちょうど女性が私しかいなくってお風呂貸切状態だったんだけど、シャンプーとリンスすんごいい匂いだし湯船はアツアツすぎて水入れないと入れなかったです最高です。湯船のフタで昔の家のお風呂を思い出しました。あのカラカラって音でお風呂だ〜!ってなれる機会が減ってきているのでとっても嬉しかった。最後の最後まで快適を提供してくれるLAMPに頭が上がらない。

脱衣場にあった清水みさとさんのポスターをカシャリさせていただきちょっと遅めのお昼ご飯。事前にお願いしていたアボカドが入っているハンバーガーと、ミニならいけるでしょうということで頼んじゃったラム麻婆。なにこのバンズ!なにこの肉感!なにこれ美味しい!サウナ後って味覚が研ぎ澄まされているからより食べ物の味がダイレクトに脳にくるんだけども、ハンバーガーを食べた瞬間牛が脳内に突っ込んできた。闘牛じゃなく、毎日丁寧に世話されて可愛がられて育った牛が突っ込んできた。食レポ下手すぎて子宮からやり直したい。まあともかくものすごい旨み。ハンバーガー食べるの下手選手権地区大会優勝しているので白いパンツにめちゃくちゃ肉をこぼしましたがそんなのどうでもいい。欲望のままに牛を喰らい羊を喰らい、命の有難みに感謝し、スパイス系で辛いもの苦手なのを忘れて頼んだラム麻婆をほとんど食べてもらい(とっても美味しかったです)、ちゃっかり野沢温泉IPAの緑をいただき、Finさせていただきました。
運転手の横で爆睡と飲酒をかます人間は最悪だと自負しておりますが、どっちもしっかりやりました。前日に一睡もできなかったという言い訳をしてバカスコに寝ました、本当に申し訳ない...。生粋のアル中なので酒をいれないと眠れないらしいです。早死したくない。
これを書いている今、The Saunaにお邪魔して1ヶ月ほど経っているんだけども未だに興奮が収まらない。それほどの衝撃を受けた。生きづらさを感じたら、ここに来ればいい。そういう場所を見つけられたことをとても心強く思う。それと同時に、自然と生きるということの大切さと素晴らしさを痛感した。自然がそこにあるかないかで、ととのい方は全く変わってくる。これ以上ないほどの大ととのい、ご馳走様でした。またお邪魔します。帰りの日に立ち寄ったサウナで、富山在住だけれど金沢の大学出身の方に金沢でおすすめのおでん屋さんとか、バスはフリーパスを使った方がいいよだとか、人生相談までのってもらったりしたから、金沢もまた行きたいなあ。
忘れたくない、忘れられない経験をさせてくれたThe Saunaに心からの感謝と敬意を込めて。



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