わがままな君には白いベールがよく似合う(8)完結
後日、家に結婚式の招待状が家に届けられた。そこには結婚式の日取りと、短いメッセージが手書きで一言だけ添えられていた。私は迷わずに出席に丸をつけ、ポストへ投函した。この前のようにひどく動揺することはなかったものの、指先は軽く震えていた。スコンという、あまりにも淡白な音を立てて、招待状は私の手を離れた。
喪失感と、これから前に進んでいくのだという決意。私はこれから麻里奈の前に出ても恥じない人間になりたいと思った。だから、ダイエットだって、美容研究だって、仕事だって、なんでも完