第1章 なぜ、わざわざヴィパッサナー瞑想をするのか?(3)
こちらのnoteでは、17時30分から15分間、ClubhouseでMBSRトレイニーが読書会を行っている内容をシェアしております。
「幸福」とは何でしょうか? 最高の幸福とは欲しいものすべてを手に入れること・・・等と多くの人が考えていますが、これは現実にできることではありません。独裁勢力を握った歴史上の人物を見ても、彼らは幸福ではなく、自分の運命を支配することもできなかったのです。
出発点は、自分の心。注意深く、正直に、客観的に、自分の心を観察することで、「自分は社会の規範から外れている」「まともな人間じゃない」と思うことに気づく。こうして明確に、はっきりと、非難せずに見るのです。あるがままに見始めるやいなや、自然に改善していくのです。
ヴィパッサナー瞑想を実践して心を育てることによつて、これまで述べてきたことが理解でき、静かな幸福が得られるでしょう。
古い仏教経典『ダンマパダ』には次のように述べられています。「今の自分は、過去において自らがおこなった行為の結果である。悪い心で行為をしたなら、苦しみがその人につき従う。牛車がそれを引く牛について行くように、清らかな心で行為をしたなら、幸福がその人につき従う。影がその身体から離れないように。」
優れたことを清らかな心はしてくれる。よく制御された心は幸福をもたらす。