第5章 実践(2)
こちらのnoteでは、17時30分から15分間、ClubhouseでMBSRトレイニーが読書会を行っている内容をシェアしております。
人間は五蘊【ごうん】……身体(色)・感覚(受)・想起(想)・意志(行)・認識(識)から構成されています。
私たちは無常を経験し、智慧を得て、苦しみと無知を乗り越えることを望んでいます。苦しみを深く理解することにより、苦しみの原因である欲を乗り越えることができ、無我に気づくことによって、「私」という概念から生じる無知を乗り越えます。この智慧を得るためには、心と身体を区別して観察することから始める必要があり、区別して理解し、さらには心と身体の相互関連性を見ることも大切です。
ここで身体が健康で目の見えない人と、目は見えますが歩くことが出来ない人を例えて、心と身体の関係について説いています。
1つの場所に坐ってヴィパッサナー瞑想をすることにより、ある程度気づきを身につけることができますが、日常生活の中で「気づく」ことができる方法を見つけることで、日々の予測出来ない出来ごとに対処することが出来るでしょう。
予測できない出来ごとに出会ったとき、私たちは気づきを応急用具として使うことができます。自分についての苦々しい事実に気づくとき、それらの根底には、本当は自分のことを大事にしていないということ、などが見つかるでしょう。気づくのは難しいですが、最も価値のあることです。長い目で見ることで、この理解によって心と身体に深く根づいている苦しみがなくなっていくのです。