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アフリカで初めての外食 vol.4
着替えも食材もお金も
何もかもが2週間分しかなかった。
最後のインスタントスープがなくなった翌日、初めて一人で外食をした。
持ってきていたドルが無くなって、ホテルのカウンターで日本円からエチオピアの貨幣(ブル)に交換する私の手も声も震えていた。
忘れてはいけない、この時の私はまだ存分に英語が話せない。
でも、やるしかないと思った。
食料もお金もなくても、お腹はしっかりと空くことを知った。
ホテルのカウンターでなんとかブルを手に入れた。
「近くに美味しいお店はある?」
「タクシーで5分くらいのところに中華料理屋があるよ」
China Bar And Restaurant
このnoteを書きながらググったらあった!そうこここよ!
怖かった。
時刻は午後6時過ぎ頃だったと思う。
初めてのタクシー
ここはエチオピア
運転手はもちろんエチオピア人
何かあったらどうしよう・・・でもこのままずっと一人で外出しないわけにはいかない
自分を奮い立たせて
最低限のブルと携帯、パスポートのコピーを握りしめてホテルの前からタクシーに乗り込んだ。
私の身に何か起きても、パスポートのコピーがあれば見つけてもらえる。
本気でそう思ってパスポートのコピーを持ち歩いていた。
ブルとパスポートは、お母さんがズボンの腰の内側に縫い付けてくれたポケットに。
携帯は何かあったらすぐに電話できるように、ホテルの番号を入力した画面を出して、電話をかける緑の受話器のマークの上に親指を置いて、ズボンの右ポケットに中に入れた。
5分が50分に感じられた
街灯が全くない
無言の車内が緊張を一層強くする
そして着いた。
えっ?やってる?
う、う、薄暗すぎる店内。
他に客はいない。
メニューを渡されたが、当たり障りのない炒飯を食べることはホテルを出るときに決めていた。
注文してすぐに炒飯が出てきた
スピードは王将クラス!
味も大丈夫。
めちゃめちゃ美味しくはないけど、大丈夫。
それより、車で5分向こうのホテルから一人でタクシーに乗って炒飯を食べに来れた感動で胸がいっぱいだった。
帰り・・・
どうやって帰ったのか、思い出そうとしてるが思い出せない。
たぶんお店の人にタクシーを呼んでもらって無事に帰ったんだと思う。
こうやって私は少しずつ強くなっていた。
1ヶ月後には、ホテルから歩いて炒飯を食べに行けるようになった。
タクシーなら深夜1時にも乗っちゃう。
日中の移動はもっぱら乗合バス
エチオピアのバスはミニバスといって青と白の2色が塗られたミニバン。
見た目がどれも同じなので、走るバンから半身を乗り出し行き先を叫んでいる乗務員の声で自分の乗りたいバスかどうかを判別する。
手をあげてバスを止め乗客同士が密着する車内へ、「ワラジ(降ります)」と叫んで降りる。
路線上であれば自分の好きなところで降ろしてくれるから便利なのだ。
と、ここまで書きながら笑えてくる。
23歳の私、よくやったな笑
初めてのエチオピアは知らないことだらけで怖さしかなかったけど、
やってみる→できる
その繰り返しで、エチオピアで暮らす自信が少しずつついていった。
エチオピアって言っても私が暮らしていたのは首都
地方に行くとこんなもんじゃないんだけど、その話しはまたおいおい。
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