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台本|動物園


舞台後方に椅子が二つ向かい合わせに置かれている

飼育員の格好、帽子、長靴


L:全明転、LED弱めに青(青空。当日作る)

M:動物園(よきところでF.O)

明転飛び出し

「ライオンさん!おはよう!今日もカッコいいね!」

「キリンさん!おはよう!今日も首が長いね!」

「パンダさん!おはよう!今日は少し白いところ多いんじゃない?そっか!昨日と一緒かぁ!」

「ゾウさん!おはよう!え?うん。あ。ええ!そうなんだ!うん。えー。あー。耳が大きいもんね。うん。聞こえちゃったんだ!えー!そんなこと出来るの!?」

「あ、園長。おはようございます!今日もがんばりましょー!え?しっかりゾウと話し込むな?…すみません!」

「僕、動物園で働きだして、動物さんと話せるようになって楽しくて楽しくて。人間の友達は一人も出来なかったんですけど…動物さん達は優しいから!あ、またしゃべりすぎちゃった!はい?事務所に?話?あ、はい…」



L:LED青f.o

舞台上ぐるりと半周して展開

「失礼しまーす。」

座る。ぶりっ子気味

「…はい!動物園の仕事、楽しいです!」

「ここにきて…2年…ちょっとぐらいですね!」

「ははは。そうですね。僕が来た時、正直今よりお客さんも全然来てなかったし、動物さん達もみーんな、なんか、元気なかったです。どうやったらお客さん来てくれるかなって考えました」

「いくら考えてもわからないから、直接、動物さん達に聞いたんです!どうしたらいいかって。それを園長や皆に伝えただけで!」

「はい!話しました!動物さん達と!膝付き合わせて!」

「え?どんなのだっけ…って。えっと。まず、お猿の大将と仲良くなりました。何かアイディアありますか?って聞いたら、まずはトイレを綺麗にしろって。女性トイレ増やせ…って。あと、写真撮る映えスポット作れ」

「お猿さんのショーが古くさいから、一新しようと。やることは変えなくて良くて、お笑いの賞レースの要素を取り入れてみたらどうか?お客さんの投票結果で優勝者が変わるライブ感を取り入れて、参加型にする。芸が出来る犬さんや九官鳥さんとかも交えても面白いんじゃないかって大変でしたけど、人気でましたねぇ!…。え?はい、これはお猿の大将にアイディア貰いました!」

「あ、亀さんと鶴さんに言われちゃったのが動物達の労働環境の改善。年中無休で人に見られてるのはキツイ。盆と正月以外に週休2日、有給もほしいと。なるほど、確かに。年長者の意見は大事ですね」

「そうだ、ゾウさんがね!さっき!凄いアイディアくれました!これからはメタバースだと。VRゴーグルを使えば世界中どこからでも、この動物園を体験できる!」

「え?園長…動物、そんなこと言うかねってなんです?」

「なんでお笑いの賞レースをお猿の大将が知ってるのか?労働環境も?VRも?あー確かに」

「んー!なんだろ?パッションです!彼等のこんなのどうだろうか?というアイディアを僕なりに僕なりに落とし込んで!こういうことかなって!はい!」

「え?どっちだって、なんですか??」

「本当に動物さん達が色んなアイディア言ってて?僕が?その声をちゃんと聴こえてても、やばい?はぁ」

「本当は動物さん達が言ってなくて?僕が?動物さんから聴いてきたという体で二年かけて動物園改善してってもやばい?ん?」

「どっちにしろ、やばい?んん」



※ここから話し方を少し変える。サイコパス感。少し笑顔を浮かべているが、目の奥は笑ってない。関西弁になる。帽子を深く被り直す。

「…園長。」

「どっちでもいいやないですかぁ、お客さんも増えたんやから。」

「僕が?動物の声が聴こえるか?聴こえないか?どっちでもいいやないですかぁ」

「色々な企画を考えたのが動物さんなのか?僕なのか?どっちでもいいやないですかぁ」

「僕の動物さん好きな感じが本当なのか、キャラなのか?どっちでもいいやないですかぁ」

「ここでの実績を基に、好感度高めの動物系タレントになろうとしてるか?どうか?どっちでもいいやないですかぁ」

「最終的に僕が良い人ってイメージをつけて、選挙に出ようとしているか?どうか?どっちでもいいやないですかぁ」

L:暗転c.o


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