二つの壁あるいは穴

私たちが人間の本来性を取り戻す過程において、大きくジャンプして乗り越えることになる壁は、大きく分けて2つあります。はじめの壁は、自分自身と向き合うことで越えることができる壁です。自分自身の癖こだわりに気がつき、肉体を持った自分に疑問を持ち、父母、環境、社会から与えられたものすべてが、「自分のものじゃないよね」となります。父母が作った家から出て、母から生まれ直すことになります。

そして次の壁は、一つの考え方、一つの視点、部分しか見えていないところから、あらゆる視点を持ち、一つの考え方に縛られず、全部を見ることで越えることができる壁です。考え方に偏りがあると、たとえば他者の夢や考え方に対して、無意識に拒絶したり、触れたくないと感じます。あからさまに嫌悪したり否定するのは、はじめの壁にぶち当たっているということで、つまり自分しか見えていないということですが、次の壁では、感情的になるわけではないけれど、「めんどくさいから触れない」みたいになります。

嫌悪したり否定したり、感情的にならないから問題ないし、生きやすくもなったからいいよね、となる場合もあると思いますが、その先へ進むことで人間の本来性を取り戻すことができます。はじめの壁を乗り越えるセラピーやメソッドは多くありますが、次の壁を乗り越える方法は、なかなか提供されていないんじゃないかと思います。セラピーやメソッドを提供する側は、確実にこの2番目の壁を乗り越えることになりますが。

夢セラピーは、はじめの壁を乗り越えるためのもので、夢セラピスト養成講座は、次の壁を乗り越えるためのものです。自分がどこに立っているのか、どちらの壁に向き合っているのか、確認してみましょう。 これは壁とも言えるし、落とし穴でもあります。

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