【P 循環,N 循環】
「P 循環」,「N 循環」
これは,
先日紹介した本の中(※)に出てくるのですが
P 循環は,
ポジティブ循環=物事を良い風にとらえる循環
N 循環は,
ネガティブ循環=物事を悪い風にとらえる循環
自分自身が,「P 循環」であれば
自然と周囲が「P 循環」になっていき
相談を持ち込んでくるお相手も
自然と「P 循環」が強まってくる
という話
さて,あなたは「P 循環」,「N 循環」
どちらでしょうか?
では,それを
確かめてみましょう(^▽^)
例題
「道路に落ちていたクギを踏んで,車がパンクした」
この時,あなたはどう感じますか?
また,以下の1~6の人は「P 循環」,「N 循環」?
1)「だれだよ,落とした奴は!」
2)「踏んだ自分に腹が立つ」
3)「うわっ,ついてない」
4)「えー,どうしよう」
5)「事故にならずに止まれてよかった」
6)「他の人が踏んでパンクとならず,自分で良かった」
さて,あなたはいかがでしたか?
3の「ついてない」位だと,
まだ良い方で
2のように,腹をたてたり
ひどい人になると,
1のように,目の前にいない人を勝手に呪ったり…
これまでのクライアント様の中には,
1+数時間怒り続けている人,も
時折,いらっしゃいました…
そんな状態まで行くと,
周囲も本人も「世の中はひどいことだらけ」で
本当にしんどい状況,です
さて,実はこれが本題
1~6の人は「P 循環」,「N 循環」?
おそらく多くの人は,
<N 循環>
1)「だれだよ,落とした奴は!」
2)「踏んだ自分に腹が立つ」
3)「うわっ,ついてない」
4)「えー,どうしよう」
<P 循環>
5)「事故にならずに止まれてよかった」
6)「他の人が踏んでパンクとならず,自分で良かった」
と感じたのではないかと思うのですが,
いかがだったでしょうか?
当事者の気持ちとしては,
その通りだと思うのですが
ここで,考えて頂きたいことがあります
「あなたは,1~6の人をN,Pのどちらだと判断したか?」
あなたがもし「P 循環」で満たされた人であれば
1~6の人はすべてPである
と判断しているでしょう
1~4の人は,確かに「N 循環」の人なのですが
「当事者」と「自分の受け取り方」は別である
ということが,ポイントになります
「この人は,N循環の人だ,問題がある」
と受け取れば,
その人は,本当にN 循環が強まっていくのです
(無意識に,相手の循環に陥ることを『巻き込まれ』といいます)
それと,もうひとつ
お伝えしたいことがあります
「P 循環」に見える言動であっても,
実は「N 循環」が多い
上の例であれば,
5)「事故にならずに止まれてよかった」
6)「他の人が踏んでパンクとならず,自分で良かった」
と思った人を,端から見ていると
心からPと思う人は少なくて,
ほとんどの場合は
「これをPだと思いたい」
「何か納得できる理由はないか」
と,瞬間的に考えて
「P 循環的な理由」を口にしています
(瞬間の波動が,Nへ落ちてから,Pへ転じていくのが見えます)
もちろんこれは,
「切替できている」という意味では素晴らしいのですが
ここで「私はP 循環できている」と認識してしまうと
もうひとつ先へは,進めない
ポイントは,
「理由を言わない」
「すべての出来事を無条件で感謝して受け入れる」
ことだろうと思います
宗教などで,
「目の前のことをすべて感謝しなさい」と説くのは
これに通じていると感じます
「P 循環」であっても
「N 循環」であっても,どちらでもOKです
好きなスタイルで良いと思います
けれど,
「何かしんどいな」と感じる時や
「そこにいるだけで他者を幸福へ変容させる存在」になりたいな,と
思ったときは
この「P 循環」の話を
思い出していただけたら,と思います
(※)
リフレーミングの秘訣: 東ゼミで学ぶ家族面接のエッセンス
出版社 : 日本評論社 (2013/3/8)
発売日 : 2013/3/8
著者:臨床心理士、博士(医学) 東 豊