放送作家に夢をみさせてくれるサービスについて
文章は多くのヒトが参加できる創作物だ。しかし完成させるとなるとそれなりにモチベーションを保つのが大変......。でもアメリカはそこのところ、ちょうどよく夢をみさせてくれる環境なのだと思う。
ハリウッド周辺はアメリカンドリームを掴みたいヒトで溢れていて、夢追う老若男女がカフェで脚本を書いているのもその現象の一つ。
だけど名もない脚本家がどのようにしてアメリカンドリームを掴むのか?アメリカにはこんなサービスがある。
TV Writers Vault / ティービー ライターズ ボールト
一般人がテレビ局へ企画提案するなど到底できない。むしろ公募しておらず、付き合いのある制作会社からのみ企画を受け付けることが普通だ。日本では募集があったとしても「制作まで任せられること」という条件付きが多い。作家個人戦では、日米ともに難しい環境だと思う。
その課題に向き合うのがTV Writers Vaultというアメリカのサービス。直訳すると「放送作家の保管庫」。
このサービスでは、作家はオンラインで企画書や脚本を登録できる。テレビ局や制作会社のプロデューサーたちはその中から次の番組ネタを探し、気になったものがあれば作者にコンタクトを取れる仕組みとなっている。
まず作家は1~3ページのあらすじ・アイデアを登録するのだ。プロデューサーのネットワークはアメリカ全土300以上の制作会社やテレビ局に広がっており、誰かの目に止まれば「◯◯スタジオの◯◯さんが、あらすじをみました」とか「◯◯会社の◯◯さんがコンタクトを要求しています」など通知がくる。そして段階を追って脚本など詳細を共有することになる。
作家の企画登録には毎月4000円〜かかる。だいたい3ヶ月から6ヶ月ほどで結果のでる人が多いので、期間を決めてチャレンジしてみるのも良さそう。
放送作家とプロデューサーの利害目的をシンプルに合致させたサービス、“TV Writers Vault(ティービー ライターズ ボールト)”。アメリカは夢をみさせてくれる国であることは間違いなさそうだ。
参考リンク
◯TV Writers Vault
https://www.tvwritersvault.com/
◯WGA WEST RECISTRY / ダブリュー・ジー・エー ウェスト レジデンシー
https://www.wgawregistry.org/
WGAはthe Writers Guild of America(アメリカ作家団体)の略称で、企画書からシナリオまで、作家の創作物の作成完了日を登録できるサービスだ。TV Writers Vaultに登録した企画がパクられたら?と不安になるが、そこをケアするサービスがあるのもまたアメリカっぽい。
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