超えられない壁
忘れたふりをしたり、もうなんでもないというふりをしても、ときどきよみがえる暗く重たい負の感情。それは私を周囲と切り離す。
寒い廊下でひとり、温かい鍋を囲むみんなの声を聞く。自分とすぐそこにいるみんなとの間にある見えない壁に圧倒される。
ひとりでいても、みんなといても、いつだって四方を壁に囲まれている。
がんばれば壁を超えられるのかもしれない。けど、しない。
だから、壁の中にいるのは自分のせい。
誰かを妬む資格は私にはない。
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