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自分は何者なのか?って考えたことありますか?


 自分が何者で、何を成し遂げたいのか。

 何のために生きるのか。

 何のために働くのか。


 若者というのは哲学ジェネレーションであり、考えることは尽きないものです。僕も随分考えましたし、本読んだり、座禅組みに行ったり、ありとあらゆることを模索し、必死に考えまくってきました。そう簡単に答えは出ませんが、まず自分が何者なのか、この答えはきちんと持っておくことが重要だったし、それさえしっかり軸足としてわかっていたらもっと無駄がなかったのに、と今更ながら思います。


 自分は何者なのか。はい、学生です、はい、会社員です、とそういう肩書きのことを言うのではないことを、もうあなたはわかっているでしょう。自分というものを因数分解して、何が好きなのか。何をやっている時が幸せなのか。何が得意で、自分の何が人を幸せにできるのか。そういうことをみつけていく作業こそが重要なのだと思います。


 学校を選んだり、仕事を選んだり、会社を選んだり、つまり人生のいろんな場面で進路を選択する時。偏差値や世の中のトレンド、世の中の人気だけで選ぶのは、とても危険なことだと思います。そんなものが長い人生、ずっと一定だと誰が保証してくれるでしょうか。世の中の価値基準はもちろん無意味とは言いませんが、一番大事なのは自分の価値観です。


 自分がやりたいことを探そう、という考え方は、いまや小学校からキャリア教育として取り組まれているものです。それはとてもいいことですが、もっとざっくりと、自分が好きなことはなにか、ってとこから始めるのが実は一番の近道であり、進路の自由度も広がっていくものなのです。妄想のフィールドは広いほうが楽しいじゃありませんか。


 たとえば、アナウンサーになりたいな、と思っている若者がいるとします。いいですよね。夢って大事です。でもあなたが小さい子ではないのなら、なぜ自分はアナウンサーになりたいのかまでしっかり検証しておくべきです。採用面接のためだけではありませんよ。自分の人生のためです。人気の職業だからとか、高給だからとか、他者の価値基準で選んではいけません。


 もしアナウンサーとして採用されなかったらどうしますか?

 

 もし、10年後にアナウンサーという職業がなくなってたらどうしますか? 


 安全な道を選べと言いたいわけではありません。時代の変化はどんどんスピードアップしている中、どんな状況になっても幸せに生きていくために。そのために自分が何者で、何をめざしているのかをしっかり持っていることを、僕は強くお勧めしたいのです。


 話をもとに戻しましょう。アナウンサーになりたいのは、たとえば、自分が人に伝えることが好きだからである、という答えに行き着いたとします。


 ・情報を伝えることで、世の中を幸せにしたい。


 すごくいい感じです。


 ・自分は伝える人間をめざしたい。


 うん、これは自分が何者なのか、のひとつの答えになっていますね。

 伝えること。

 たのしく伝えること。

 ただしく伝えること。

 タイムリーに伝えること。

 わかりやすく伝えること。

 妄想はどんどんひろがっていきませんか?


 自分が何者なのか、という強い軸があれば、きっと、あなたはどんな仕事についても、自分なりに自由に妄想の羽をひろげてビジネスをつくりだしていけるでしょう。どんなに時代が変わっても、新しいフィールドで世の中を幸せにできる仕事をつくっていけるでしょう。


 もちろん、就きたい仕事に就くためには特別な専門の技術を身につけることも必要でしょう。いま目の前にある現実的な努力すべきこと。そこはがんばりましょう。でも、自分が何者なのかは忘れない。そうすれば、すべての仕事に意味が生まれ、未来をひらく鍵になるはずです。

                            田中安人


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