『間』をデザインすることが心地よい空間を生みだす
人と人は、間がとても大切である。
友達との間、他人との間、家族との間、恋人との間。
人と人が一緒に生活することに於いて、間が重要になる。
以前、一緒に働いていた新入社員の間が近いなって感じていた。
そうしたら数日後、コロナの時期なのにこんなに近づいてくるって、どういう指導をしているのかとクレームを受けた事がある。
彼は、笑顔で元気よく接客をしていた。
なのにクレーム。
人は他人に入られたくないエリアがある動物だと、分かる。
勝手に他人のエリアに入ってはいけない。
と言うことは、毎日一緒に過ごす家族であっても、間を考えておくべきである。
では、どんな間を考えるべきなのだろうか。
住空間として4つの間を考えていきたいと思う。
■部屋と部屋の間
例えば、LDKと和室の間はどうだろうか?
和室はなんとなく欲しいのだけど、どの様な使い方をするのか。
客間として使うのか、家族がくつろぐ場として使うのかでは、間の取り方は大きく変わってくる。
また、扉をつけて普段はオープンに使用して、時には閉めれる様にするのか。
畳コーナーとして、扉は付けず、広く使いたいのか。
部屋と部屋の間をどうするのかを考える。
■外と家の間
敷地の条件が大きく関わってくる。
敷地の旨味をどう引き出せているのか?
例えば、住宅街に建築する場合、隣の敷地との間はどうなっているのか。
プライバシーは守られているのか。
建物の距離感は、いい塩梅か。
来訪者を迎える時のインターフォンと玄関の間は、適切に設計されているか。
大通り沿いに建てる場合、人の視線の間は大丈夫か。
車の交通量が多い場合、間は取れているのか。
狭小地の場合、空との間の関係はできているのか。 など
■プライベートとパブリックの間
家族が集まるLDKをパブリックスペースとすると、個人の部屋との間はどうなっているだろうか。
LDKの音が寝室に聞こえる様な設計になっていないだろうか。
例えば、玄関というパブリックスペースとトイレというプライベートスペース。
玄関とトイレの間は取れているだろうか。
来訪者がある時に、トイレに行けなかったり、流す音が気になってしまっては嫌だろう。
■同じ空間でそれぞれが個々で過ごせるたまりのスペース
人間は面白いもので、突然大きな何もない広い部屋に置かれると、壁際や隅に寄りたくなる性質を持っている。
壁や隅を心理的な拠り所にして心の平穏を保とうとする。
家族で同じ空間にいても、隅である自分だけの空間や時間が欲しくなる。
自分のデスク。
自分の畳コーナー。
など
それを解決するのが『たまりの空間』である。
LDKにそれぞれの居場所を創ることが、家族が自然と集まる空間創りの鉄則となる。
今、注文住宅を考えている人や、引越しを考えているなら、間取りを考えて『間』考えてみることをお勧めする。
色々なアイデアが生まれてきます。
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