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「チっ。目覚めたら11月、この世の"真理"とされた冷蔵庫説について」

秋の夜長にうとうとしてたら、目が覚めたら11月でした。

チっ。

秋って本来しっとりと過ぎていくもんだと思ってたんですが、どうやら私だけタイムスリップした模様。

記憶にあるのは、金木犀の香りと、人気アニメの続きが待ち遠しかった10月初旬の私。

でも気づいたら月は変わってるわ、冷蔵庫の中は変わらずカオスだわで混乱の秋を迎えております。

そしてね、この11月の冷え込みがまた油断ならないんですよ。

ちょっと前まで半袖だったのに、もう部屋の隅から布団の隙間に入り込む寒さ。

もはやアニメの世界観のように、四季が一気に移り変わるスピード感ですから。

まるであの「人気アニメの制作が一旦休憩して再開したら、キャラの髪の色が少し変わってる」あの現象に似てる気がする。

季節は進んでるのに、私の生活はどこにも進んでない。

特に驚愕したのは、冷蔵庫を開けた瞬間です。

皆さん冷蔵庫の中身って、定期的に見直してます?

私はね、開けて驚き、閉じて忘れ、また開けて驚くの繰り返しなんですけどね。

今回も案の定、夏場に買ったかぼちゃが転がってるじゃないですか。

チっ。

なんて自分に言い訳してみるものの、気づけばそのかぼちゃが10月の私の意志を背負ってしまった。

これって、もはや「秋の終わりに捧げる供物」みたいなもんですよね。

捨てるに捨てられない秋の名残り…。

そんな冷蔵庫の中の名残りを放っておくと、気づかぬうちに変わり果てていく。

野菜が干からびるその様子は、もはやアニメの人気キャラが最終決戦に向けて変貌していくかのごとし。

かつての新鮮さはもうどこにもなく、残っているのは「時を超えた戦士」みたいな貫禄ですよ。

冷蔵庫に取り残された彼らを見るたび、「いつの間にこんな風になったんだ」と目をそむけたくなるのです。

一方で、今話題の人気アニメの続きも気になる季節。

最近のアニメ、シーズンが終わるのが早すぎる!

やっと見始めたかと思えば、あっという間に、

チっ。

いやいや、私の休日って、この待ち時間のためにあるんじゃなかったはずなんですよ。

見るたびに、生活の何かが「持ってかれる」感じがして、アニメの話数が進むごとに私の人生が一話ずつ削られていく気がするんです。

そしてこの「秋」にして「シーズンオフ」の感じ。

アニメも気になるが、外の紅葉も鮮やかで、私の心は見事に分裂している。

このままでは何も手につかないと、ちょっとした決心をしてみたんです。

「今日は外で過ごすぞ」と。

だがしかし、玄関を出た瞬間に思い出したんですよ。

チっ。

もうその一瞬で家に戻り、再び冷蔵庫を開ける私。

なんなんでしょうね、この終わらない冷蔵庫の旅は。

さあ11月。

何かやろう、何かを始めようと心に誓いつつ、秋の深まるこの時期に、自分がしたのは結局「冷蔵庫の中身チェック」と「アニメの次の放送日を調べる」だけ。

気づけばまた時間が過ぎ、また11月も終わりに近づく頃、きっと私はこの冷蔵庫前で、また新しい何かを見つけるんでしょう。

まるで次のシーズンのアニメの新キャラを待ち受けるファンのように。

だからきっと、私の11月もこうして冷蔵庫とアニメと、そして謎のカボチャに囲まれたまま、淡々と進んでいくわけです。

冷えたかぼちゃと干からびたネギに囲まれながら、「来年こそは何かを始めよう」と思い続ける。

それが、たなか流の秋の楽しみ方。

チっ。


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