バイアスとクリティカルシンキング [7-5]
1/10 ニュースソース(情報源)を疑うべし【集団発の情報の場合】
個人の集まり(集団。マーケティングの定量分析的にいうと、クラスター)も、情報を発信していますよね?
最大にして最強の集団は、国家。その、
「国家の発表は、正しい」
のか?というと、はなはだ怪しい。
2004年から15年間も(!)不正が続いていた『毎月勤労統計調査』を例示するまでもなく、
いわゆる“大本営”発表(政府に都合の良い情報操作)は、ごろごろ転がっていますので、
(たとえば、毎月勤労統計調査を含む56の基幹統計のうち、22統計で不適切な手続きミスが発覚)
ニュースソースが日本国だからといって、情報を鵜呑みにせず、クリティカルシンキングで、疑って、自分の頭で考えてみましょうね~♪ということです。
国家や、政府を運営する技術者(公務員)は、マシンではなく、人間ですから、
何らかの意思が働いて当然です(たとえば、忖度や、保身)
それを見抜けるとはいいませんが、国や権威というブランドを妄信しない方法が、クリティカルシンキングです。
毎月勤労統計調査のような、漢字が続く長語は、ちょ~っと、理解しづらい?
では、射角を変えて、まだ記憶に新しいところでは、福島原発事故。
よその国の記者でさえ、メルトダウンしていると確信していたにもかかわらず、
東電および政府は、メルトダウンしていないと公表し続けていましたよね?
それをして、海外メディアから、
「戦後65年たっても、まだ、大本営発表している」
と揶揄されました。政府にとって都合よく加工した情報を、メディアが報じているという意味合いです。
大本営発表とは、正確にいうと、終戦まで、大本営が発表していた、日本軍の戦況のことで、新聞やラジオで流たそうです。
大本営とは、日本軍(昭和陸海軍)を動かした、最高位の指揮機関である参謀本部のこと。
最高統帥機関なんて、こ難しい名詞は理解しづらいので、わかりやすくいうと、
・3,333人が乗る戦艦大和に、片道きっぷを渡して出港させたのは、大本営。
・一万人以上の若者(特攻隊)へ、強制的に死ぬ任務を与えたのは、大本営の司令官ら。
・とりわけ、神風特攻隊なる自爆テロを発明したのは、海軍(大本営)中将の大西(一説には玉井)
・戦時中であっても、生活しなければなりませんので、彼らは、国から給料を受け取っていた点で、今でいうところの、公務員 ※ と同じ。
注 ※ 参謀本部に、大臣や文官は、参加できません。軍人のみ。現在の自衛隊とはチト違います。
いずれにしても、個人の生命と、財産を守ってくれるはずの祖国が、じつは、
国民の生命と、財産を奪う、集団だった史実。軍部に務める公務員の(語弊があるにしても)
もう、お分かりになりましたね?
国家や権威の情報だからという理由で、そこからの情報を、鵜呑みにするのは危険ですよ~。
だから、クリティカルシンキングで疑って、自分の頭で考えてみましょうね~ということです。