バイアスとクリティカルシンキング [7-3]
マーケティングのプロはひねくれている?
読んで楽しむマーケティング[伊勢うどん]
https://note.com/tanaka4040/n/na35c59d353dd
読んで、楽しめました?
伊勢うどんは、
(1)麺が太くて、
(2)柔らかくて、
(3)汁なし。
「ほう。なるほど。太い、柔い、スープなしの三点が伊勢うどんの特徴なのね」
と、マーケティングのプロは素直に受け止めません。ひねくれているから(笑)
もとい(笑)ひねくれているのではなく、クリティカル シンキング(criticalthinking)を身につけているからです。
「太くて、柔くて、汁なし…だから、なに?」
「スピードのためではないの?」
と考え、検証し、その結果が正しければ、おにぎりも商品に加える等のクロスセルへフィードバックしたり、
同じく柔らか麺の博多うどんと友好関係を結んだり、ご当地やわらかうどんの創業を援けたりして、うどん王・香川県を包囲します。
もしかしたら、50年後には、西は柔らかいうどんが当たり前で、固いうどんは東日本……と棲み分けるようになるかも知れませんね(これが、戦略です)
さて、(ご存じない方のために)クリティカル シンキングとは
『批判的思考。物事の問題を特定して適切に分析することによって最適解に辿り着くための思考方法』
だそうです(ウィキペディアより)
お分かりになります?
筆者のような、お分かりにならない(笑)方々のタメに文章を分解してみますと、
1.批判的思考
とは
2.物事の問題を「特定」
して
3.適切に「分析」
することによって
4.最適「解」に辿り着く
ための
5.思考「方法」
だそうです。どうやら、方法論らしいのですが、分解しても、筆者には、ワケわかりません(苦笑)
45文字の、短~い文章だっちゅーに。
本当は理解されていない(プロ不在な)クリティカル シンキング
他に、分かりやすい解説を求めて検索してみると、クリティカル シンキングを、
・論理的思考(ロジカル シンキング)
と、誤訳するにとどまらず(明らかに大間違い)、クリティカル シンキングのフレームワークとして、
・ツリーフリー(ロジックツリー、イシューツリー、ピラミッドストラクチャ)
を紹介しているセミナーのサイトを見かけたことがあります。(ご商売を妨害するつもりはありませんのでURLは伏せておきますが)
クリティカル シンキングと、ロジカル シンキングに、違いはないと言い切るサイトも、複数(!)あります(苦笑)
異なる思考法(クリティカルとロジカル)を混同するのですから、もう、目茶苦茶ですがな。
わかりにくいものや、難しいものを、解りやすく、易しく伝えられるのがプロの証だとすれば、
意外と、クリティカル シンキングは、理解されていない(プロ不在)なのかも知れません。
『クリティカル シンキング自体、そもそも、ノウハウの紹介に注力しているように見えます。
ノウハウが通用するのは、相手が素人のときだけです。プロの世界では、本質的な議論ができないと、相手にされません』
と手厳しい。もとより大いに賛成です。
シロウト相手のノウハウに過ぎない(プロがいない)から、わかりやすく解説してあるサイトに巡り合えないのでしょう。
もし、わかりやすく解説してあるサイトがありましたら、教えて下さいね。
クリティカル シンキングの進め方は、マーケティングの初動プロセス
では、クリティカル シンキングを、筆者流に、(得意の)短く、解説しますと、
『目の前にあるものを頭から信じ込む前に、信じていいかどうか、考えるための思考法』
のこと(38文字)
さらに削るとすれば「疑う」の二文字です。
疑い。これすなわち、守破離の破。
目の前にあるものを頭から信じ込んで学習する段階が、守破離の守だとすれば、
破は、学んだことが正しいかどうか疑いを持ち、自分なりの意見を持ち、学びを破ろうとする段階です。
ただし、クリティカル シンキングが批判的思考と直訳されてしまったがために、
「そうか。批判すればイーんだな」
と、誤解される場合が多々ありますので、筆者は
「理性思考」
と呼んでいます。
理性思考(筆者が解釈するところのクリティカル シンキング)の進め方は、
マーケティングの初動プロセス「調査分析」の通りに、
1.関わり合いがありそうな情報を全て集める(リサーチ)
2.疑いようがないものと、疑わしきものに分ける(セグメンテーション)
3.疑わしきものに、問いかける(アナリシス)
4.問いの答えが理に適っているか論証する(ここから先がロジカル シンキング)
5.正しい情報のみ基にして、プランニング(ブレイン ストーミングやアイデア フラッシュ等)へ進む
6.プランニングの結果を基にして、開発(デベロップメント)や、販売(プロモーション)へ進む
クリティカル シンキングは、ステップ4で終わりではなく、5~6以降でも作用します(常にクリティカル シンキングしています、マーケティングのプロ達は)
この、新しいものを創造する“プランニング思考”が、守破離の離になります。
和訳すれば“企てる思考”になりますね?
疑うことの大切さを教えてくれる偉人たちの言葉
あなたが知っている偉人たちも、疑うことの大切さを教えてくれています。
・ガリレオ(イタリアの天文学者/物理学者)
疑いは、発明の父である。
・デカルト(フランスの哲学者/数学者/物理学者)
疑いは、知の始まりである。
・ゲーテ(ドイツの詩人/小説家/劇作家)
知とともに疑いは育つ。
・アインシュタイン(ドイツ生まれの理論物理学者)
疑いもせずに重んじることは、真実をもっとも遠ざける行為である。
・ニーチェ(ドイツの哲学者)
真実の追求は、誰かが以前に信じていた全ての“真実”の疑いから始まる。
・小笠原昭治(このブログの筆者)
守破離の破は、疑いから始まる。
ん?最後の偉人は(笑)どこの何の偉人? ← これがクリティカル シンキング