経営戦略はヒト・モノ・カネを動かす経営者の作戦

ヒト・モノ・カネは三連鎖している

経営戦略は、ヒト・モノ・カネ(を動かす経営者の作戦)と言えば、ほとんどの経営者は、首肯しきりであることが(経験則で)分かりました。

きっと、ヒトで苦労したり、モノ・カネで喜んだ経験があるんでしょうね。

もちろん、そんな経験、無い経営者もいるでしょうけれども。

とりわけ、カネ。

企業は、営利追求団体だからです。

カネさえあれば、売上や利益が無くても経営し続けられますから、売上よりも、利益よりも、資金が第一。

資金が第一だからこそ、社外の銀行や、株主が、経営に参画してきます。

企業力は、とどのつまり、

1)稼ぐ力
2)支払う力
3)借りる力

の三つですからね。


しかし、借りる当てがなければ(借りる当てがあっても)、商品を売って利益を稼ぎ出さなければなりません。

商取引が企業活動ですので。

商品、つまり、ヒト・モノ・カネのうちの、モノですね。

メーカーなら、製品のみならず、工場や倉庫の設備や資材もモノに入りますし、

非メーカーなら、社屋や、車両や、10万円以上の什器備品までモノに入ります。

カネとモノがあっても、ヒトがいなければ、企業活動できませんから、たとえ社長一人であっても、ヒトが必要不可欠です。

社員(ヒト)を増やせば、給料(カネ)を払わなければなりませんし、

社員(ヒト)が増えれば、モノも増やさざるを得ません。


たとえば、営業活動でアポイントを取るには、電話器と席(モノ)が必要ですし、

納品するには、運搬用の車両が必要なように、働く環境(モノ)を整える必要がありますし、

モノを整えるには先立つ資金(カネ)が必要ですから、資金を借りるか、稼ぐ他ありません。

このように、経営資源のヒト・モノ・カネは三連鎖しています。

切り離せるものではないヒト・モノ・カネを動かして、どうやって利益(売上)を稼ぎ出すか?という経営者の作戦が、経営戦略です。


ヒト・モノ・カネを連鎖させて考え、最適に配分するのが経営者の役目であり、

銀行から一億円を借りるのが一般的な社員の役目ではないように、

ヒト・モノ・カネを動かす判断は、経営判断になります。

問題は、その判断が、経営戦略に基づいているのか?(そもそも、経営戦略があるのか?)ということですが、

いずれにせよ、その経営判断に従がって、会社(社員)は動きます。


その判断に、社員が、建設的な意見を具申するのは結構なことです。が、異を唱えるのは越権行為ですから、たとえば、

「給料が安い。増やしてくれ」

と経営を否定し、要請するのであれば、

1)そのための資金を銀行から借りてきて会社へ融通する(経営陣に加わる)か

2)もっと給料の良い会社へ転職するか(社員には、辞める自由があります)

3)ご自分の職掌の範囲で、利益を高め、ヒト・モノ・カネを増やし、会社を成長させ、給料が増えて当然にするか?

いずれかでしょう。三つ目が、経営者でなくても、経営意識を持つということです。

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