アリは地球上に何匹いる?【フェルミ推定】後編
アリは地球上に何匹いる?【フェルミ推定】前編
から続く
https://note.com/tanaka4040/n/n76214c2dff00
アリは地球上に1京(10,000,000,000,000,000)匹いる
「アリは地球上に何匹いる?」
のような、実査が困難な数量を、推論して、算出する考え方が、フェルミ推定です。
蟻が何匹いるか?なんて、実査も、検証も、不可能ですよね?
さはさりながら、不可能とはいえ、
「わからないモンは、わからんのじゃ~!」
と背を向けてちゃ、話が先へ進みませんので、
「だいたい、何匹くらい」
と、おおよその数(概数)を計算する考え方です。
計算といっても、数学ではありませんよ?考え方です。
概算術なぞ、ありませんし、インド式のような計算術でも、なさそうです。
考え方ですから、数学が苦手な筆者にでも(考える気さえあれば)できます。
もちろん、あなたにも(考える気さえあれば)できます。
たとえば、東京ディズニーリゾート(約1km2)の広さにアリが一匹いると仮定しますと、
地球の陸地は147,244,000km2ですから、1億4,724万匹になります。
でも、まあ、TDRの広さに一匹しかいないってコタァありませんよね?
ならば、1km2あたり一匹ではなく、1m2(1m×1m)あたり一匹にしましょうか。
だいたい、畳半分に一匹いるイメージになります。
この仮定が正しければ(正しいかどうか、検証しようがありませんケド)1m2の百万倍(1km2=1,000m2×1,000m2=1,000,000m2)×1億4,724万匹で、
147,244,000×1,000,000=1,472兆440億匹
になります。
「いやあ、どんなに少なく見積ったって、半畳に、十匹は、いるだろう」
ということでしたら、10倍の1京4,724兆匹になります。
(以上は、畳あたり何匹いる?という日本人特有の想像に基づいた筆者の解答です)
ちなみに、イギリスの昆虫学者であるCBウイリアムズ教授によると、
https://en.wikipedia.org/wiki/C.B._Williams
「アリは、地球上に、1京匹いる」
とのこと。一兆の一万倍(10の16乗)という天文学的な数字ですな。
https://www.zukeran.org/shin/d/2013/05/26/ant-vs-human/
どうやって調べたか(算出したか)については、教授の著書を片っ端から精読すれば分かるかも知れません。
ところで、地球上のアリの数については、フェルミ推定の代表的な質問および解答(数字)のように、
まことしやかにインターネット上で広まっているようですが、少し調べた限りでは、
ウイリアムズ教授がフェルミ推定を用いていた記録も、フェルミ教授と交流があった記録も、見当たりませんでした。
つまり「地球上に蟻は何匹いる?」「1京」という質問および解答とフェルミ推定は、無関係の様子。
どういうことかといいますと、フェルミ推定は、1京という数字(解答)よりも、1京を導き出す考え方が大事だということです。
シカゴにピアノの調律師は何人いる?【フェルミ推定】前編
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https://note.com/tanaka4040/n/n3f56291ea3f3