新規就農の候補地に行ってきました。
以前から新規就農について、相談していた自治体があり、実際に現地へ行って話を聞いてきたのですが、色々な課題が浮き彫りになり、洗礼も受けてきました(;'∀')
新規就農希望に至るまで
まず、現地を見るまでの過程を書かせてください。
私は今年の5月に精神を病み会社を辞めました。
それを機に、以前から興味があった農業を調べていきました。
自然豊かな環境で、黙々と作業をする。自分でつくったものが、誰かの栄養となり思い出となる。売りたくないものを無理やり売る営業とは違い、太陽の下、好きな作物を育てそれを生業とする。うまくいかないことばかりであるが、だからこそ、人生をかけてやる価値がある。率直にそう感じました。デイワークなどで、実際に農作業もしました。
そして、新規就農を目指そうと思った時期は7月ごろでした。インターネットで調べても情報が限られており、もう人と話したい!そんなとき、ちょうど東京で農業EXPO(農業に興味がある人が参加、全国の自治体が新規就農窓口として参加)が開催されていたので、行くことにしました。
そこでたまたま出会った、とある自治体さんと話していくうちに、新規就農までの道のりが具体的に見えてきました。
自己資金や作物環境の問題
そもそも私は自己資金が全くありません。新規就農を目指す人は、農業だけで食べていけるまでの生活資金(約300万円)と農機具への初期投資資金が必要です。ですので、新規就農の条件として、自己資金300万円以上というのを設けている自治体がほとんどです。
私は300万円以上の自己資金がありませんでしたが、相談をしました。
「安定するまでは奥さんが働くしかないね。この300万円というのはあくまで生活できるようにというものだから。」と言ってくださり、一番懸念していた自己資金問題が奥さんのおかげで乗り越えられそうと感じました。
また、相談したところは水が綺麗で、温暖な気候であるので希望する作物にはぴったりの地域だとも言ってくれたので、益々そこでの就農意欲が湧いてきたのです。
私は農業の経験がないので、技術習得が必要です。
一般的には、農業学校、農家さんでの研修だと思います。相談した自治体では、まずは研修が必要とのことでした。研修を受けるためには、審査が必要です。書類審査、自治体、地元農家さんを含めての面接審査。
就農意欲の理由、将来の経営構造、家族の同意はあるのか等々。
審査を合格してから、農家での研修が始まるので、まずは審査を受ける必要があります。
帰宅し、奥さんと話し合って、自治体の地域のことも色々と調べました。
結果的には奥さんも納得してくれて、よし!審査書類を送ろう!とまで進みました。
自治体へ応募をしたいと電話をしました。すると、条件として、居住しないといけないから、実際に見に来てほしいと言われました。確かに、実際に見てないのに応募するのもなんか変だなぁと思い、行くことにしました。
また、その時に研修を開始する時期も気になったので聞きました。
研修開始時期は、特に決まっていないので、私の希望する時期からで大丈夫。結局は1年以上はやるので、すべての作業を経験するから、開始時期はいつでも構わないとのことでした。
こんなに融通が利くなんてありがたい。
奥さんの仕事の都合もあり、研修開始希望時期もお伝えもしました。
現地視察へ!
片道約5時間、なかなかの遠方なのでついでに不動産もいって家の内覧もしました。
自治体へ行くときは結構緊張しました。ここで人生が変わるんだぁと勝手に気合が入ってました。
自治体の方が、市場、直売所、農家さんのところ等いろいろと同行してくださり、とても勉強になりました。
農家さんのところへ訪問したときは、たまたま地元の農家の集まりがあったようで、10人くらいが居ました。流れで簡単な自己紹介をしましたが、その時に希望する作物を伝えると、「これ以上その作物が増えるのは嫌だなぁ」と反応する方もいたり、「え!?ここの地域でやるの?」のように、新参者歓迎ムードとは程遠い雰囲気を感じました。新規就農者を募集している地域でも、自治体としては歓迎をしていても、現地の農家の方では考え方が違う人もいるようです。
農家の方は人との関係性が一番重要であるというのは、情報として認知していましたが、いざ体感してみると、甘くはないんだなぁと感じました。
もちろん、親身になって話を聞いてくれたり、自信の就農時の苦労話とか、色々とお話してくださった農家の方々もいて、とても勉強になりました。
想定通りにはなかなかいかない
応募書類を事前に用意していたので、視察が終了し別れ際には渡そうと考えていました。ですが、農業としての基礎知識がないから、まずは農業大学に行って基礎を学んだほうが良い。それから研修をしたほうが双方にとっても良いと思うよ。といきなり言われたので驚きました。
農業大学に行くことは全然想定していなかったのです。自治体のパンフレットにも新規就農フローとして、現地農家での研修後に新規就農と記載されていたので、想像もつきませんでした。言っていることは、わかるのですが、いざ応募しようと考えていた矢先に、まずは学校へ行ってこいと言われるとは。。。研修開始時期も、融通が利くと言っていたのに、計画していたスケジュール感が、一気に変更です。まずは学校への入学審査が課題になりそうです。ですが、来年度の情報はまだありません。
それともう一つ、水が綺麗ではないということが判明しました。水が綺麗で作物に適しているという情報はどこに行ったのか!?笑 これは結構ショックでした。地下水をくみ上げて直接使えないので設備が必要になりそうです。
研修や水の情報などは、就農EXPOで聞いていた情報なのですが、現地では事実とは異なりました。就農EXPOではよいことばかりを言って応募者を増やそうとしているのでは?と考えてしまいますが、社会とはそういうものですよね。どこかの会社へ就職するときも、同じ現象が起きるものです。
想定外な情報と条件を現地いきなり、言い渡されたので動揺していました。他の地域での募集状況も確認したほうがよさそうだなと考えたり。。。
就農までの道のりは甘くない。でも、こんな遠征にも付き合ってくれたり、仕事辞めたこともなにも咎めることもなく、支えてくれている妻の存在の大切さ、優しさに感謝です。
最後惚気ました(/ω\)
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