キングオブコント2024 決勝

昨年も！
書いたので！
今年も勝手に思ったことの言語化を図ります。

1st round

• ロングコートダディ
  花屋に来たモンスター客と店員のやり取り。
  まず最初、あれ？セットが何もない？というところから始まって、小道具も全く普通のものなのに、展開が面白い。兎さんは本当にヤバいやつが似合う。堂前さんは全然正面を向かず、面と向かってブチ切れたりせず、客への応対リズムは崩さずに花言葉で怒りを返すという。最後の展開も非常によく、トップバッターでコレはかなりキツい、荒れそうだと予感する。去年のカゲヤマもそうだったし、期待が高まった。

• ダンビラムーチョ
  地元の祭りでの太鼓の保存会のクセありおじさんの舞台での一悶着。
  大原さん演じる絶妙に嫌な感じのおじさんはハマっていた。うまく個人的にはフニャオさんの演技が大根と言うのか、ずっとヘラヘラしている感じがあってのめり込みにくいというか、メリハリがつかないように思った。

• シティホテル3号室
  通販番組の社長とタレントのやり取り。タレントがやばいやつかと思いきや実は全部社長の演出という展開。
  個人的にはネタバラシしたあとの2品目目の紹介序盤がピーク。面白かったがもうひと展開あると良かった。オチは何か社長のやろうとしていたことに言及がないとちょっと分かりにくい気もした。

• や団
  工場勤務の友達三人が休憩中に起こす一悶着。や団はいつも演技が素晴らしい。でも今回は下ネタに振りすぎたかも。サスペンス的な要素があって最後まで目は離せなかった。いつも思うけどオチがいまひとつ。

• コットン
  公園で遊んでいる子どものままごと的な寸劇が妙に凝っていて、、という話。
  審査員も言っていたが、きょんが西村と絡むのが遅かったのと、ほとんど人形劇になってしまっていた点がコントとして微妙だった。子どもらしさが全然見えなさすぎたのも違和感があったかもしれない。

• ニッポンの社長
  声の小さすぎる新入部員と監督のやりとり。今回のネタで一番笑った。最初の「声が小さい」までに間があったのが良かった。ケツはなんであんなに叩かれても可哀想に思わないんだろうか。全部道具を壊すのが個人的には非常に面白かった。オチも秀逸。

• ファイヤーサンダー
  街ブラで売れ始めた芸人の元にやってきた警察官の話。
  ファイヤーサンダーは去年もそうだが、芸人をコントに出現させるのが目新しく、芸人に対する俯瞰的な視点を感じて素晴らしいなと思う。展開もうまく設計されており、まとまっていて良かった。

• cacao
  部員の集まらない野球部の練習。
  大阪の準々決勝で観ており、その時も会場では一つ抜けてウケていた。どんな練習したんか知らんけどめっちゃ上手いな、と思わされたけど、今日もキレキレ。若手の間しかできない青春みたいなものが感じられた。平場で物おじしない感じも良かった。

• 隣人
  賢いチンパンジーと暮らすおじいさん。
  これも大阪の準々決勝で観ていた。面白かったが、またチンパンジーやるんかいという感覚を吹き飛ばすには少し馬力が足りなかったかも。

• ラブレターズ
  引きこもりの息子が気になる母と父。
  面白いというより途中で謎に涙する展開。2人ともどうしてあんなに演技が上手いのか。でも後々考えると外に出歩いてるのにどうして2年(？)も気づかなかったのかとか疑問は残る。

最終決戦

• ラブレターズ
  季節外れの海に来た女をナンパする日本語ペラペラの外国人。
  馬鹿馬鹿しくて面白さがある一方、シソンヌじろうさんの指摘の通りどこに向かっているのか分かりにくく、面白いけど迷子の不安が観ている側に付きまとうネタだった。

• ロングコートダディ
  呪いを解いてもらいにやってきた冒険者と封印された魔法使い的な存在のやりとり。
  お金かかってるだろうなというセットを見て、煽りVで優勝は通過点って言ってたことの意味がなんとなく分かった気もする。
  言葉の通じない展開は自分も海外で英語が全く通じない時に、これ俯瞰で全部字幕があって第三者が見たらどうなるんやろうと思ったことがあり、面白かった。兎さんが出てこなかったのは確かにもったいなかった。本人たちは散々考えた末にあの構成にしたんだろうけど、顔は黒塗りでやってたら、あるいは最後に冒険者が死んで壁から兎が出てきてたらとか、そう思うほど悔しい、惜しい感じがあった。

• ファイヤーサンダー
  甲子園を目指す弱小野球部とそれをバカにする不良。
  ファイヤーサンダーのネタは全部見てるわけではないが、登場人物が嫌な部分を持っている展開が多く、最後がハッピーな感じで終わるのは少ない。そういった意味では幅が見えるコントではありつつ、不良のデレも早かったので展開が読めてしまうので1st roundで見せたハラハラがなく、単調に見えてしまったかも。

総括

勝手にまとめるつもりは無いが、勝手なことを言えば1st roundが素晴らしかっただけに最終決戦がなんか不完全燃焼な感じに見えてしまった。昨年のサルゴリラが良すぎたせいか。
ラブレターズは好きなので優勝は嬉しい。しかし個人的に感じた彼らの良さが認められての優勝なのかというとよくわからない。とはいえ別に私を納得させる大会じゃ無いから、結果にどうこう言うのも変。ただいろんなところで惜しさを感じる大会だった。2本目を見たい芸人が多すぎたなぁ。
勝手だけど、みんな辞めないで頑張って。。
ラブレターズ、本当におめでとうございます！