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ツイスターズ

  • 概要
    1996年に公開された自然災害をモチーフにした映画"ツイスター"の続編として製作されたが、類似点や系譜を感じさせつつも続編でもリメイクでもない独立した作品になっている。前作はかなり有名だが、今や国内でツイスターというとカーネルサンダースを思い浮かべる人の方が多いかも。
    学生時代に竜巻を"手なづける"ために追いかけるストームチェイサーとして活動していた主人公ケイトはある日研究活動の最中に超級の竜巻にあい、恋人と仲間を失ってしまう。5年後、後悔を抱えて働くケイトのもとにただ一人生き残った仲間のハビが現れ、竜巻を解析する革新的なシステムの開発に協力して欲しいと頼まれる。気の進まないケイトだったがハビと地元に戻り、そこでSNSで活躍するタイラーの一味と出会う。果たして竜巻を手なづけることはできるのか。

  • 観劇きっかけ
    鍵を持って出るのを忘れてしまい、自分の用事が終わっても自宅に入れず家族の帰りを待つことになった。3時間ほど空いたので何かないかなと思って調べたところ、たまたま良い時間でやっていたのがこの映画。

  • 良かった点
    思いがけず非常に心揺さぶられた。だんだんとどんでん返していく脚本もさることながら、デイジー・エドガー=ジョーンズをはじめとするキャスト陣の演技が素晴らしく、過去と向き合い自分のエネルギーに変えて行く姿勢に不自然さがなく非常に素晴らしかった。恋愛シーンをあっさり描き主題を立てたのもまとまりに効いたかもしれない。
    専門ではないが考えるとちょっと気になるところもあったが、理論部分がシンプルにさらっとしていたことも良かったかも。何よりタイラーの竜巻に対する「半分は科学、もう半分は宗教だ」というセリフが非常に良かった。一応理系学問を収めた身ではあるが、自然現象は人間が理解をするために都合の良い辻褄に当てはめているだけだと感じることがある。科学を取り扱う映画では理論でなんとかできると言い切る者と自然は全く制御できないと言い切る者の闘争が絶えないイメージがあるが、タイラーのスタンスは非常にしっくりきた。

  • うーんポイント
    先ほど触れたが、竜巻の持つ力と建物の破壊の様やなんとか避難したり逃げたりできるケースの境界がなんとも微妙。ここは壊れる、吹き飛ばされるのにこっちは大丈夫なの?という感じがどうしても残る。実際にはかなりリアリティを追求しているのかもしれないが、特に後半シーンはご都合主義的に見えてしまうところが多かった。

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