支出を抑える社長の盲点
利益を出そうとがんばる社長さんは多いです。
いや、利益を出すというよりも、前年より利益率をあげるために、いろんな施策を取られているといった方が正しいのかもしれません。
そしてそのために、収入面の増加を図る方もおられますが、支出の面でも色々とチャレンジしている方もおられます。
よく見かけるのは、消耗品の購入費をチェックしたり、研修費や交際費を調整したり、エネルギー代を制限したりと、ムダをとにかく削る方が多い印象です。
まあ、たしかにそうですよね。
売上規模が大きくなればなるほど、利益率を1%あげるより支出を同じ額だけ削る方が楽になってきます。
なので、支出面を抑えるために奮起するのも当然の話です。
その上でぼくもコンサルティングに入るのですが、支出を抑える鬼になってる社長の意外な一面を見ることも珍しくありません。
どんな一面なのかというと、「行動すれば利益が出るのはわかってるけどできない」というものです。
よくあるのは、その場ではいい話だと思って契約したけど、今となってはあってもなくてもいいものに支払いを続けている。だけど、どの契約は古くから付き合いのあるところと交わしてるので、やめたくても気が引けてしまうというものです。
もちろん、その気になればいつでも止めることはできます。でも、『やめる』のやりとりをする時に感じるストレスを想像すると、どうしても億劫になってしまうんですね。
つまり簡単にいうと「面倒くさい」ということです。
さらに追いうちをかけるように、止める方向への強制力がないぶん、余計にズルズルと続けてしまってるのです。
ですが、こういったものは、信頼関係の高い方からのアドバイスを受けるだけで、すんなりとやめることができます。
なぜなら、自分自身でも「やめなければ」と思っていたところに、背中をグッと押してもらったようなものだからです。
もちろん、専門家の意見を取り入れて、論理的に行動することも可能です。
ですが、社長といえどもやはり人です。いくら専門家といっても、いきなり現れたような人からアドバイスを受けても「あんたはオレと先方の関係性を知らんでしょ、それでやめれりゃ苦労せんわい」となるわけです。
なので自分自身、そして会社のためにも、やめることが正しいとわかってるのに行動できないことに関しては、信頼関係の高い方に相談してみてください。
きっといい方向に動くようになりますよ!
田辺輝恭