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TOKIOリーダーが紹介するベル採油
我が家には、朝起きると必ずテレビをつける習慣があります。
特にみる番組があるわけじゃないし、誰も真剣に画面に顔を向けることはないんですが、BGMがわりについついつけちゃうんですね。
で、昨日の朝も、いつものようにテレビをつけていたわけですが、そこで油吸着剤の紹介がされてたんですね。
TOKIOのリーダーがキャスターをしている番組なんですが、エム・テックス社がナノファイバー技術を使って開発したとして、大々的に放映されてたんです。
その油吸着剤なんですが、見た目は綿みたいな感じ。けど、その繊維が髪の毛より1/100も細いことから、運ぶのにめっちゃ軽いのに、油をとにかく吸う!ということで、自衛隊のかたが大絶賛だそうなんですね。
ということを、ぼくは流し聞きしてたんですが、『自衛隊』という単語にちょっと引っかかったんです。
というのも、綿状の油吸着剤というのは、基本的には工業油をよく使う工場で使われるものです。なので、どこかの製造工場で大人気ならわかるんですが、自衛隊から絶賛を受けてるという話に、違和感を覚えたんですね。
ですが、テレビを見てすぐ納得しました。
その油吸着剤は、災害現場で大活躍しているみたいなんです。つまり、豪雨や地震の影響などで川とかに流れ出た油を回収するために、自衛隊の方たちが重宝したというわけだったんです。
その番組を見ていた方ならわかると思うんですが、だから自衛隊の方から絶賛を受けてると、ずっとアピールされてたんですね。
しかも、もちろん自衛隊の方も、エム・テックス社の油吸着剤だけを使っていたわけじゃありません。とにかく数が必要だったんで、いろんなメーカーのものを必死に集めてたんだと思います。
ですが、エム・テックス社のものが一番良かったと言ってたんですね。
となってくると、何の要素が決め手で、そんなに絶賛を受けることになったのか?というのが気になってきませんか?
ぼくは、テレビを見ていて、めっちゃ気になりましたw
「有害な油を無害なものに変える成分を出すんじゃないか?」とか「油を吸ったら化学変化を起こして肥料になるんじゃないか?」とか、気づいたら色々と人気の理由を考えていました。
でも、人気の理由はそんなんじゃありませんでした。
そんな世界が驚くような、ビックリ技術が練り込まれてるんじゃなくて、単純に『ただ他の商品より吸収率が良かっただけ』だったんですね。
でも、正直いうと、他の商品より良い商品であることをアピールしたいなら、それが一番わかりやすかったりするんです。
特に最近は技術が拮抗してきてるので、どのメーカーが作っても似たような商品になってしまいがちです。なので、メーカーはこぞってオリジナルの要素を組み込んでしまいがちなんですが、そうすると逆に弊害になってしまうこともよくあるんですね。
例えば、テレビなんかがそうです。
テレビは世界規模で技術が横並びになってますんで、正直言ってもうどのメーカーのものを買っても、素人目からすると変わりはありません。
ですが、そんな中「インターネットにつながる機能」だとか「音質を変える機能」だとか「2画面4画面といろんな番組を同時に映す機能」だとか、いろんなものが盛り込まれています。
そのようにして、メーカーは各々独自性をアピールしようとしています。でも、肝心のユーザーからすると、実はとてもじゃないけど全部を扱えなかったりするんですね。
このことは、何もテレビに限った話じゃありません。多くの人はお客を取られまいと、安くたくさんのものを取り入れて、とにかくお得感を演出してしまいがちです。
「うちは、他よりも安くさせてもらってますよ!」って感じで。
クラウドワークスなんか完全にそうですよね。意見は分かれると思うんですが、ぼくはあそこは政府認定の奴隷制製所だと思っています。
でも、今回のエム・テックス社のように、単純に機能をあげるだけでも、十分戦えたりするんですよね。ダイソンの掃除機なんかが良い例です。
確かに、ライバルの商品を見てしまうと、「ううむ、うちも負けてられん」なんて思ってしまいがちです。ですが、どのようにして戦うか?という視点を持つことも非常に重要です。
あ、そうそう。
ちなみにエム・テックス社のナノファイバー技術なんですが、一般家庭用にも販売してるそうなんですね。
その名も『ベルサイユのわた』
ベルサイユのサイユと採油を掛けたらしんですが、ドンピシャの世代だとついつい見てしまう名前だと思うんです。パッケージもその絵を使ってますしw
そういったユーモアさを演出できる度量にも、ぼくは感心しました。
田辺輝恭
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