
DX推進とメディアリテラシーと罠シェアリングとシティプロモーションと
地方議会は一般的に年4回の定例会があります。議場で、議員から首長に政策を提案できる貴重な機会であり、私は福岡県議時代の8年間、全ての定例会で質問に立ってきました。古賀市長となった今は市議の皆さんに現在の市の取組や私の考えを説明し、新たに得られた知見についてはまちづくりにつなげることを考えていく立場です。
今週の一般質問では、DX推進がテーマとなりました。

私から、デジタル庁と連携したアナログ規制見直しの一環で、産後ケアの要綱を変更して電子申請を可能とし、出産後の産婦の負担軽減につながっていることを紹介。なお、答弁では、この取組が、石破茂総理が議長を務める11月のデジタル行財政改革会議で好事例として紹介されたことも報告しました。
この他にも、最近の事例の一部として、保育所等の入所申込を来年度4月一斉入所分からオンライン申請を導入し、9割の方が利用。窓口混雑緩和や業務効率化だけでなく、申請者が自身のスケジュールに合わせて手続きできるようになっています。また、公開型GIS(地理情報システム)「こがまっぷ」で道路台帳を公開し、 市民や事業者の皆さんが市役所を訪れなくとも自宅や職場から24時間365日確認が可能となり、好評です。
古賀駅周辺開発における3D都市モデルの採用、スマート農業の推進、デジタル格差対策、市役所窓口の時間短縮による政策立案機能の強化など枚挙に暇ありませんが、今後も積極的にDXを推進していきます。

メディアリテラシーもテーマになりました。SNSなどで私たちは日々膨大な量の情報に触れており、正確な情報を見極める力は極めて重要です。子どもへの教育はもちろん、私たち大人も情報の受け手、発信者としての責任があります。その情報は1次情報なのか、2次、3次なのか。新聞記者の経験から答弁しました。

罠シェアリング、広げていきたいですね。罠猟に必要な罠の設置、見回り、捕獲、解体などの一連の作業を、狩猟免許を持っている人と持っていない人が共に行う新たなスタイルです。シカやイノシシなどの鳥獣被害対策は古賀市にとっても重要な課題であり、既に薬王寺温泉オフィスの快生館で実施されている「狩猟ワーケーション」や糟屋郡猟友会古賀支部の方が手掛ける「狩猟キャンプ」などの先行例があります。命をいただく意味や持続可能な社会について考えられる機会であり、環境と農業、ワンヘルス推進の観点からも意義があります。

シティプロモーションの意義と展開も提起されました。市長就任後、まちづくりのあらゆる政策がシティプロモーションであることを意識し、先駆的に取り組んでいる事業も多々あり、積極的に発信しています。おかげさまで、働き方改革、AIオンデマンドバスなど地域公共交通、水泳授業の民間委託など教育環境の充実、シェアリングエコノミーと公民連携による共創をはじめとして視察が相次いでおり、私への取材や講演、執筆依頼も続いています。まさに相乗効果。シティプロモーションは移住定住の促進、関係人口の拡大、企業誘致の推進などにつながると考えており、全庁的に引き続きしっかり取り組みます。
この他にも様々なテーマでやり取りをさせていただいています。1人の議員さんとの所要時間は約1時間。いつも頭フル回転で臨んでいます。自治体の営みと首長の考えを知ることができる機会。皆さんもそれぞれの地方議会をぜひご注目ください。