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【アマゾン広告基礎ガイド】Amazon広告3つの説明

はじめに

Amazon(アマゾン)日本事業発表の2020年(2020年1~12月)売上高は約2兆1893億2700万円(1ドル=107円で換算)で、前期比25.5%増となりました。
唯一無二と言っても良いほどの大きなプラットフォームに成長しているAmazonのオンラインストアは、誰でも簡潔な時間で始められ、すぐにでも売上を稼ぐことが可能です。
Amazonの勢いに乗じようと、最近になってAmazonでの販売を始めた企業も多くいらっしゃると思います。
一方、そうやってますます多くの企業や販売者の出品が加速している中において、Amazonのオンラインストア内のほぼすべての製品カテゴリにおいては、数多くの競合他社や競合商品が存在することも事実です。Amazonで売上を伸ばしていくために、自社商品を多くの競合商品の中で際立たせることはただ商品登録をするだけでは非常に難しく、皆さんも日々頭を悩ませていることと思います。

自社の商品に潜在顧客の目をもっと向けるために、Amazon広告は各出品者のビジネスを助けてくれます。
本ページは、主にAmazonを使い始めた出品者で、これからAmazon広告に取り組んでみたい、またAmazon広告を始めたばかりというご担当者向けに、Amazon広告の基本的概要をご説明いたします。

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Amazonの特徴

Amazonの特徴は、サイトに訪れるユーザーが非常に多く、流通量も大きい上に、そこに訪れるユーザーの購買意欲が非常に高いことと言えます。
Amazon内で検索をしている人は、何かを知りたいのではなく、「商品を買いたい」という気持ちを持って検索をしています。
購買の意欲が高いユーザーが多いことが、Amazonの最大の特徴と言えます。
通常のECでの買い物行動のプロセスは、「発見」「認知」から始まり、「興味」を持ってもらって初めて「検索」してもらうというステップを踏んで、ようやく「購買」まで到達します。
何かをきっかけに認知された時から、購買まで到達するまでには、さまざまなステップや時間が必要です。
一方、Amazonのユーザーはサイトに訪れた時点から、購買意欲の高い状態で「検索(商品探し)」から始まるため、購買までの買い物行動のプロセスが非常に短いというのが大きな特徴です。購入意欲の高い潜在顧客に出会えるチャンスに溢れているプラットフォームです。
さらに「プライム会員」は送料が無料の上にすぐに配達されるというメリットがあるため、軽い感覚で多くの商品を購買している傾向にあります。


Amazon広告とは

Google検索の仕組みと同様に、Amazonの検索ボックスに探している商品に関連するキーワードを入力して検索した結果が表示されると、上位の結果の一部がスポンサー付きの投稿になります。これらが各社が出稿したAmazon広告の一部となります。
下の画像のように、サムネイル画像下に「スポンサー」または「広告」のテキストで示されます。

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Amazon広告は、いわゆる広告も含めたAmazon内で運用できるプロモーションに関するメニューの総称です。上の画像のようないわゆる広告と言えるのは5種類となります。
またAmazon広告が運用できるのは、Amazonに出品していることが前提となります。


Amazon広告に出稿する必要性

Amazon広告の一番のメリットは、数ある競合他社の製品よりも先に広告主の製品が検索画面に表示され、競合他社の製品より先にユーザーの目にとまるということにつきます。いずれのAmazon広告も、Amazonのサイトに訪れ、特定のキーワードで特定の製品グループを検索するユーザーがターゲットとなります。

さらに、Amazonが非常に大きい規模のプラットフォームであり、かつ、直近の売り上げ伸び率も非常に高いことも、今、Amazonでプロモーションを実行するメリットは非常に大きく、勢いに便乗して売上を伸ばしやすいはずです。

もしもAmazonに出品後に売上が伸びていないようでしたら、出品商品が競合商品に埋もれてしまい「ユーザーに見つけられていない」可能性があります。商品登録を苦労して済ませたけれど、その後ユーザーの目にとまらないまま時間が経過し、機会損失を起こしていたら非常にもったいないですよ!

Amazon内で多くのユーザーに自社商品の存在に気づいてもらい購入してもらうために、具体的な施策としてAmazon広告の出稿を検討してみるのをオススメします!

Amazon広告マネージャー2

Amazon広告 3つのスポンサー広告

Amazon広告には、セラーセントラルアカウント内から選択できる3つの広告タイプがあります。各広告タイプには、目標に応じて特定の目的と機能があります。

これらの3つの広告フォーマットは次のとおりです。
・スポンサープロダクト広告
スポンサーブランド広告
スポンサーディスプレイ広告

広告の種類に関係なくいずれもクリック課金形式です。つまり、ユーザーが広告をクリックするたびに料金を支払うことになります。
このため、スポンサー広告は設定したあとは放置するタイプの広告ではありません。頻繁にキャンペーンを最適化および管理して、売り上げにつながらないキーワードに過剰に支出しないようにし、売り上げに繋がっているキーワードは予算切れなどが発生しないようにする必要があります。

上記の3つの広告タイプの中で「スポンサープロダクト広告」は、Amazon出品者の間で最も人気があります。およそ出品者全体の約3分の2の出品者がスポンサープロダクト広告を利用していると言われています。

他の2つの広告タイプである、スポンサーブランド広告やスポンサーディスプレイ広告は、それらを使用開始するためにブランドレジストリに登録する必要がありますが、スポンサープロダクト広告はその登録が必要ないというところに起因していることもあるようです。

①スポンサープロダクト広告

スポンサープロダクト広告は、Amazonで検索したユーザーを特定の商品に直接誘導する広告です。スポンサープロダクト広告は、Google広告などのリスティング広告などと同様の機能といえます。

Amazon広告の中でもっとも簡単に始めることができるため、すぐに広告を始めたい、という企業にはおすすめの広告です。また、入札単価によっては、すぐに効果を発揮します。商品をリリースした初日に、設定したキーワードごとに最初のページの上部に広告を表示することができます。

広告を見たユーザーがスポンサープロダクト広告をクリックすると商品詳細ページに移動します。スポンサープロダクト広告は通常、検索結果ページの上または下、および競合他社の商品詳細ページ内にも表示されます。

スポンサープロダクト広告はキーワードターゲットであり、完全一致、フレーズ一致、または部分一致タイプから選択して設定できます。これは、広告を表示するキーワード検索結果と商品詳細ページを定義することができるということです。オーディエンスが検索していると思われるキーワード、関連するカテゴリ、さらには主要な競合他社のリストをターゲットにすることができます。

また、キャンペーン期間だけでなく、1日の予算を設定することもできます。キャンペーンはいつでも一時停止できますが、少なくとも1日は実行する必要があります。

スポンサープロダクト広告を使用するためには以下の条件を満たさなければなりません。


・大口出品であること(ベンダー・代理店・卸業者である)
・新品であること
・利用可能なカテゴリーに該当していること
・おすすめ商品への掲載対象であること

参照:スポンサープロダクト広告よくある質問

【スポンサープロダクト広告の表示のされ方】

この広告タイプは、Amazonのオーガニック検索結果にきれいに統合され、検索結果の上位段に表示されます。そのため、ユーザーは広告を見ていることに気付かない可能性があります。
例を考えてみましょう。たとえば、Amazonで会社や学校に持っていくための水筒を購入したいというユーザーがいるとします。Amazonの検索バーに「水筒」と入力してEnterキーを押します。検索結果ページが読み込まれると、次のように表示されます。

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上の写真の製品の最初の行の画像をよく見ると、小さな「スポンサー」タグが表示されます。これらの4つのタグ付き製品はスポンサープロダクト広告で、その下に表示されている4つの製品は「水筒」のオーガニック検索結果で表示された最初の製品ということになります。パッと見た感じでは、広告なのかそうでないのかの違いがわからない表示になっています。
スポンサー商品広告を使用することは、商品を検索結果の1ページのトップに表示するための優れた方法ですが、積極的に費用をかける必要があります。キーワードの入札単価が競合他社に比べて十分に高くない場合、広告が表示される可能性があります。検索結果内または検索結果の下部で、気付く顧客が少なくなる可能性があります。

なお、広告を行ったことで売り上げが増えていくと、ターゲットとする特定のキーワードのオーガニック検索ランキングも上がっていきます。



【スポンサープロダクト広告のメリット】

スポンサープロダクト広告は比較的初心者でも取り組みやすく、広告の経験がなくても簡単に設定できます。
スポンサープロダクト広告を使用するその他のメリットは次のとおりです。


・オーガニック検索ランクの低い商品が潜在顧客に見つけられやすくなります

売り上げを伸ばし、製品の販売ランクを上げるのに役立ちます。

新しく発売された製品の視認性を瞬時に向上させます

手動でターゲティングするキーワードまたは商品属性を選択するか、Amazonが商品に関連すると思われるキーワードを自動的にターゲティングするようにすることができます。

広告コピーを書いたり、追加の画像を提供したりする必要はありません。Amazonは自分で用意したリストコンテンツを広告に使用します。

顧客があなたの広告をクリックしたときにのみAmazonに広告サービスの料金が発生します。そしてクリックごとにいくら使いたいかを自由に決定することができます。

②スポンサーブランド広告

スポンサーブランド広告は、Amazon検索結果の上部に表示されるバナー広告であり、ブランドのロゴ、カスタムタグライン、およびブランドの複数の商品が掲載されています。
スポンサーブランド広告は、Amazonストアページまたは商品ラインを表示するカスタムランディングページにユーザーの誘導を集中させることでブランド認知度を高めるのに役立つという点で、スポンサープロダクト広告とは異なります。

スポンサーブランド広告を使用すると、Amazonの検索結果を見ているユーザーの注意をより強く引くため、ビデオ広告を活用することもできます。他のスポンサー広告フォーマットと同様に、広告を設定するときに特定のキーワード、カテゴリ、または製品をターゲティングできます。
アマゾンで商品を検索すると、ユーザーは数え切れないほどの商品群や情報メニューに遭遇します。スポンサーブランド広告を使用すると、最上段にブランドロゴや商品のバナーを表示できることで、すべての情報よりも真っ先に自社ブランドだけの情報ページに誘導することが可能となります。
その結果、ブランドのランディングページまたはAmazonストアに訪れたユーザーは、自社のブランドの製品やブランド情報のみを閲覧することになります。競合他社の広告や製品は表示されません。これは大きな利点であり、他のスポンサー広告タイプと比較してスポンサーブランド広告の大きな特徴と言えます。
この広告タイプは、ブランドレジストリとベンダーに登録されている出品企業のみが利用できることに注意してください。


スポンサーブランド広告の表示のされ方

Amazonで買い物をしたことがある方は大体真っ先にスポンサーブランドの広告を目にしたことがあります。なぜならAmazon検索結果ページの最上部(スポンサープロダクト広告よりも上)に表示されているからです。通常、スポンサーブランド広告の中には、1つのブランド、3つまでの製品が表示されます。

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スポンサープロダクト広告とは異なり、スポンサーブランド広告では、広告を目立たせるために独自のブランドロゴとタグラインを追加できます。

上記の例で顧客が「アイリスオーヤマ」の広告をクリックすると、ブランドのAmazonストアページに誘導され、競合他社の広告や製品が表示されることなく、アイリスオーヤマが販売するすべての商品やブランド情報を表示できます。

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スポンサーブランド広告のメリット


スポンサーブランド広告を使用すると、広告をよりクリエイティブに作成し、ブランドの認知度を高めることができます。1つの広告フォーマットに、一度に3つの製品を表示して、ブランドと複数の製品といったより多くの情報をユーザーに示すことができます。

スポンサーブランド広告を使用することのメリットは次のとおりです。


・ブランドからの複数の製品が提示できるので、関連するキーワードで買うものを探しているユーザーに一度に多くのアイテムをカートに追加することを促せます。関連するものや、補完的なアイテムを宣伝する機会としても有効な手段といえます。

・ユーザーが自社のブランド名や製品名を使って検索したときに確実に自社のロゴが入った広告が表示されるようにすることで、競合他社にユーザーが流れてしまわないように、ブランドキーワードを守ることができます。

・競合他社の広告や製品が表示されないカスタムランディングページまたはAmazonストアページにユーザーをダイレクトに誘引することができます。

・スポンサーブランド広告内に、ブランド独自のメッセージを表現するカスタム広告コピーを追加できます。



③スポンサーディスプレイ広告

スポンサーディスプレイ広告は、スポンサー広告の3つのタイプの中ではまだ浸透していない広告と言えるかもしれません。Amazonでの出品者全体の中の使用率は25%という情報もあります。しかし最近の出品者の広告費の投資先としては、先に紹介したスポンサープロダクト広告を利用していた出品者が、この比較的新しい広告フォーマットであるスポンサーディスプレイ広告に大きくシフトしているという傾向が顕著になっているようです。

スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告とは異なり、スポンサーディスプレイ広告でキーワードをターゲティングすることはできません。一般的なディスプレイ広告同様、キーワードではなく、設定したターゲティングに基づき様々な場所に表示される広告となります。特定のオーディエンスの関心や買い物行動、および以前に製品の詳細ページを表示したことのあるユーザーをターゲットにします。

スポンサーディスプレイ広告では、商品ターゲティング、ビューのリマーケティング、インタレストの3つのターゲティングオプションから選択できます。

基本的に、Amazonは利用ユーザーが過去にどの製品を閲覧したかを知っています。そのビューを購入に変換することを期待して、Amazon内の他の製品ページにそれらの製品を再び表示します。

スポンサーディスプレイ広告は、ブランドレジストリーに登録している場合に利用できるという制限があり、これは競合他社を追い抜き寄せ付けないための武器として強力なツールの1つです。

この広告タイプは、他のスポンサー広告タイプと比較して低いRoASをもたらす可能性があることに留意しながら、とても効果的である広告タイプとして自社の売り上げに結びつけていくために、いくつかのテストを繰り返してく価値があります。

スポンサーディスプレイ広告の表示のされ方

スポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告がAmazonのどこに表示されるかご理解いただいていると思いますが、スポンサーディスプレイ広告は表示される場所が少し違う方法となります。
選択したターゲティングオプションによって、広告が次の場所に表示されることになります。
デスクトップ、モバイル、アプリのAmazon製品詳細ページ
デスクトップ、モバイル、アプリのAmazon検索結果ページ
商品ターゲティングまたはオーディエンスリターゲティングを使用したスポンサーディスプレイ広告の例を見てみましょう。

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この例では、広告は競合他社の製品ページの製品情報の箇条書きと購入ボックスの下に表示されています。


スポンサーディスプレイ広告のメリット

ディスプレイ広告は、まだ商品の購入に興味を持っている可能性のある潜在的なユーザーと再び出会うために、非常に効果を発揮する方法といえます。


・過去30日以内に設定したリストを見た顧客をリターゲットすることができます

スポンサープロダクト広告やスポンサーブランドと同様に、類似の製品やカテゴリをターゲットにすることができます

広告はAmazon全体のさまざまなページに表示され、他のスポンサー広告よりも目に止まりやすくなります

Amazonの利用ユーザーをターゲットにして指定したページにリダイレクトすることができます

興味や以前の買い物行動に基づいてユーザーをターゲットにすることができます(ベンダーのみ)

最後に

自社の商品が埋もれてしまって売上に結びつかない、というお悩みの企業は、Amazon広告は非常に有効な解決手法になると思われます。


今回はAmazon広告の基本的な広告を解説いたしましたが、それぞれの特徴やメリット・デメリットをよく理解したう上で、自社に合いそうな広告から取り組んでみてください!

EC系の広告主であれば、Amazon広告は必ず取り組んだ方が良いと考えてます。まずはカテゴリーNo1を目指していきましょう!

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