テレビ壁掛け③ 壁掛け金具を選ぶ
テレビの壁掛け金具を選ぶ際に
いろいろと調べたり考えたりしました。
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ブラウン管テレビのときには大掛かりな工事で、
天井から吊ったり壁に穴を開けて埋め込むしかなかったのが、
液晶テレビになって壁掛けができるようになりました。
当初は壁掛けも特殊な工事で、
金具代ふくめ相当高価だったのが、
テレビがより薄く・軽くなってきて、
壁掛けに使う金具も手頃な商品が多くでています。
ほとんどの壁掛け金具は、
テレビに取り付ける金具 と 壁に取り付ける金具 とに分かれていて
最後に金具どうしを組み合わせて完成、という構造です。
テレビと金具との適合
テレビメーカーが部品として販売している純正の金具を使うのが
適合面ではもっとも間違いない選択です。
ただ、売れる数が多くないためかお値段は相当張ります。
機能面でも選択肢が少なくなりがち。
あらゆるメーカー・機種で使える、
汎用の金具を使うと選択肢はグッと増えます。
たとえばハヤミ工産は、オーディオラックで有名ですが、
テレビ壁掛け金具についても、
学校や駅などの公共施設にも多数納入実績がある国内メーカーです。
これ以外にも国内外いろいろなメーカーの金具が販売されています。
ネジ穴の規格(VESA規格)
金具を固定するテレビ側のネジ穴には、
ネジ穴の間隔・ネジの太さや深さに関する
国際標準(VESA規格)があります。
この規格のおかげて、
穴の位置やネジのサイズが合わずに付けられないということはまずなく、
(そもそもネジ穴がないテレビは例外として)
画面サイズに対応した金具さえ選べばほぼ大丈夫です。
テレビ裏面の突起やコネクタとの干渉
以前に発売されたテレビを壁掛けにするときに問題になるのがこれ。
とくに、大型テレビ用のは金具のサイズも大きいので、
テレビの裏面にある、コードを架けるフックや
据え置きスタンドを固定するための突起との干渉がおきたり、
コネクタにケーブルを刺せない・刺しにくいというケースがありえます。
カタログスペックを見るだけでは、
この点で適合するかどうかの判断はなかなか難しい。
すでに手持ちのテレビを使うのであれば
ネジ穴周囲(テレビ側の金具が来そうな部分)に
突起がないかどうか、コネクタがないかどうかを確認しておきます。
最近のテレビは、はじめから壁掛けが意識されており、
接続するコネクタを下面や側面に設けて、
背面は突起のないフラットにしてることが多いので、
適合についてはあまり考えなくてもよくなってます。
壁掛け金具の機能
架ける予定のテレビのサイズに合わせて適合する金具を選択します。
将来大きなテレビに買い替える可能性があれば、
なるべく大型のものを付けておく方が安心ですが、
金具がテレビからはみ出ると不格好なので注意。
金具が持つ可動性によっていくつか選択肢がある。
① フラット
固定した位置から角度を変えられない金具。
(壁側金具のある範囲で多少の水平位置移動はできることが多い)
シンプルなので、可動部分がない分壊れにくく価格もお安い。
また、厚みを小さくできるのでスリムに仕上げられる。
② 上下首ふり(チルト)
縦方向(うなずく方向)に一定の範囲で角度を変更できる金具。
寝室や高所設置でテレビを見上げるスタイルになるときに選択します。
視聴位置にあわせてしばしば角度を変更するという使い方ではなく、
適切な角度で固定したら、基本的にはもう動かさない。
③ 上下左右首ふり(チルト・スイング)
チルト以外に、
関節の付いたアームで左右にスイングできたり、
壁から離して手前に引き出せる機能をもった金具。
下地1本に固定する金具もあります。
万能感はあるが、壁やテレビ本体への負荷は大きそう。
「よくわからないけど、なるべく多機能のものがイイ!」というだけなら
避けた方がいい気もする。
視聴場所が複数あって、離れているので明らかに視聴角度が異なる、
という環境でなら選択肢として検討すればよいのでは?
これらの分類の他、
壁への固定方法として石膏ボードに、
何百本というホッチキスを斜め方向に打ち込むことで
荷重を分散させて固定するタイプの金具もある。
独自に耐震試験などのチェックを行い、安全性をアピールしてる。
壁側金具の形状
壁側の金具がテレビの裏側に隠れるように、というのは最低条件として。
配線を壁の裏側に通すならば、
配線の出口と壁側金具が干渉しないように考える必要もあります。
固定面積が広い壁側金具では、
その真ん中にスイッチプレートサイズ以上の
スペースを設けているのが多いです。
(2020-03-25に投稿した記事の移転・再投稿です)
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