テレビ壁掛け⑫ 壁工事の計画と図面起こし
リビングの壁にテレビ壁掛けすることを決意していろいろ調べた結果、
壁の補強工事と隠蔽配線用のスイッチボックスの取り付けを
業者さんにお願いすることにしました。
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既存の壁にテレビを壁掛けするときは、
壁掛け金具を決める
→金具の高さ・位置を決める
→金具のかたちに合わせて穴あけ部位を決める
→補強や配線工事に入る、
という流れが通常の工事の流れかと思います。
でも、このやり方だと、
将来、「金具を取替えたい!」と思ったときに、
補強や配線穴の位置によっては、選択できる金具が制限されたり
取り付けられる位置が制限されたりするんです。
ウチの場合は、
将来的に壁掛け金具を変更する可能性も想定して、
あらゆる金具・テレビの大きさになるべく対応できるように、
いろいろな条件を想定して業者さんに依頼する工事内容を考えてみました。
図面作りのためにCADを使う
てきとうな白紙にラフスケッチしながらアイデアを練り、
正確な位置関係を確認するためはじめはグラフ用紙に手書きで。
そのうち書いたり消したりがつらくなってきたので、
PowerPointに変えて図面を書いてました。
でも、どうしても表現に限界があるので、
素人ながらCADに手を出しました。
Jw_cadという国産フリーのCADソフトがダウンロードできます。
CADの使い方も製図についての知識も全くないので、
入門書を購入してチャレンジ!
入門書の課題をやってみつつ、
仕事の合間に1ー2週間試行錯誤して、
とりあえず目的の図面は引けるようになりました。
初心者がやってみて感じたJw_cad使い方のポイント
まずは紙に手書きでアイデアスケッチ&寸法書き込み。
これをCADで形にしていく。
(初心者がいきなりCADで書き始めるのは難しいと思う)紙のサイズと壁のサイズから縮尺を決めることが第1歩
まずは、基準線専用のレイヤーを作って、
そこに水平・垂直の基準線を1本ずつ書く
(ウチでは、水平基準は床面ライン・垂直基準は壁の左端にしました)壁の枠、下地、壁掛け金具、テレビ、配線関係・・といった、
部分ごとにレイヤーを分ける。コンセントやスイッチボックスなどの材料のCADデータは
ほぼメーカーホームページからダウンロードできる。
データがない材料のみ長方形で代用。基準線から「複線」コマンドを使って必要な場所に線をコピーしていく
(すべての線は基準線からの相対位置で配置)コピーした線を「伸縮」コマンドで、必要な長さにカットしていく
複線でコピー→伸縮でカット の作業の繰り返し。
壁工事のプランを練り上げていく
既存の壁のサイズを正確に測定する
まずは、レーザー測定器を購入して壁のサイズを正確に測定します。
下地センサーで下地の位置を確認、既存コンセントの相対位置を確認し、
それぞれCADで作図しました。
設置位置を決める
横長LDKのリビング側に壁掛け予定。
高さについては以前決めたとおり、
画面の真ん中が床から1100mmの高さになるように。
水平方向は壁の真ん中に設置するのがバランスがよかろう。
(ただし、ダイニングから見ると真ん中よりからはずれます。)
この面の壁は長方形ではなく、
掃き出し窓上の梁部分が下がっている構造です。
・左側の壁-梁部分の右側の壁(3089mm)の正中
・左側の壁-梁の下の右側の壁・窓(3289mm)の正中
「正中」をどちらにとるか迷いましたが。。
マンションの天井照明用ローゼットが、
3089の正中の位置に取り付けてあったので、
照明の位置に合わせて、左側壁から1545mmを正中の基準としました。
想定した金具の大きさ
大型テレビ用の金具では、
テレビの真後ろに確実に隠れる金具の内側に
穴をあけて通線することが想定されている商品も多いですが、
開けた穴がその金具にしか適合できない位置になってしまうので、
将来つけたい金具の設置位置に制限が出てしまいます。
なるべく将来的な自由度を確保しつつ
隠蔽配線のための穴あけ位置を決めるために、
現行商品のうちもっとも幅の広い金具を想定し、
それよりもさらに外に配線用の穴を開ける
ことにしました。
ネット検索で調べられた範囲で、
現行家庭での使用が想定されている壁掛け金具で、
最も横幅が大きかったのがこちら。
横幅が918mmあり、
303mm間隔の下地4本(455mm間隔なら3本)にまたがる横幅。
この金具を想定して、 最低でも下地4本分の幅は平面を確保して、
配線用の穴はそれよりも外にあけることにしました。
壁の補強範囲
壁を合板で補強する幅は
「正中基準線を含む、下地4本分の幅」に決定。
この範囲には隠蔽配線の開口部は設けません。
補強する高さについては、
金具を設置する付近が補強されていれば必要十分ですが、
今後サウンドバーや他の棚を増設する可能性も考えると、
より広い範囲で補強したくなります。
補強合板は、床のベースの高さから立ち上げて、
合板にかかる荷重をなるべく床で支えることで、
合板を下地に固定しているビスにかかるせん断力をなるべく柔らげる。。。
これが理想的なのですが。
床ベースにアプローチするには幅木を(最悪、フローリング材も)
いったん取り外さなきゃいけなくなるらしいので。。。
補強は巾木の直上からになりました。
隠蔽配線・配管
補強した部分は金具取り付けのためにフラットにしたいので、
配線は、補強合板よりも外(左側)に隠蔽します。
スイッチボックスを下地に取り付けるために、
いったん石膏ボードを切り取って、壁裏を露わにし、
下地の側面にスイッチボックスを取り付けて、
また石膏ボードを戻してフタするという工事になります。
(後付け用スイッチボックスならもっと簡単です)
通常は広範囲に壁紙を剥がして・貼り直すという作業を伴うのですが、
今回はエコカラット貼りと同時だったので、
いずれにしろ壁紙を剥がす必要があり、
ボックスの追加工事は比較的手軽にやっていただけたようです。
補強範囲に入らないところに壁裏配線・配管用の穴を開けます。
スイッチボックスの水平位置は、下地に接したところが基本ですが、
どうしてもズラしたいなら金具を追加して
下地から離れたところにも設置可能です。
一つは既存のコンセントと同じ高さに、
もう一つはテレビの裏に隠れるように床から1000mmの高さに。
ボックスに向かって右側(HDMIなどケーブル通線用)は
上下をPF管2本で接続し、
左側(電源)は2芯VVFケーブルを予め敷設してもらいます。
内装工事・大工工事・電気工事と複数の業者さんが絡む工事になります。
まちの電気屋さんでも、
これらの業者をマネジメントしてくれるところもあるようですが、
ウチは知人から紹介してもらった工務店さんにお願いしました。
(メールでやりとりができることは業者さんを決める最低条件ですね。
口頭で行き違いがあるとお互い気分が悪いですから)
複数の業者がはいるので2-3日かなぁ、というお話でしたが、
エコカラット含め実工事期間1日で、想定通りに仕上げていただきました。
以後、壁掛け金具の固定以外の作業は基本セルフでやりました。
壁掛け金具の取り付け
安全に大きく関わるところなので壁への金具の取り付けは
エコカラットと補強板の厚み と 下地位置の図面 を伝えて、
エアコン工事をお願いした専門業者さんにあわせてお願いしました。
(2020-04-26に投稿した記事の移転・再投稿です)