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ウインナーコーヒー

回送列車が車庫に入ってくように


-回想①-



日本のある空港に降り立つ

すぐにドトー◯に寄る

なんてことはないブレンドコーヒー

ホットドックを頼む



当たり前のように

ケチャップがついてない

当たり前のように

マスタードはついている

あなたは知りませんでした?

こちらの世界では

ホットドックに

ケチャップなんてないんですよ?
(いや、頼めばあるけど)

コーヒー飲みながら食べるなら

マスタードだけかけられた

野菜もなんもないホットドック。

これが本当の

ウインナーコーヒー
(ソーセージだけどね)

なんつって

と、

語りかける相手がもう

いないことに気付く。





食べ進めてるうちに

飲み進めているうちに

深夜便で傷んだお尻が

和らいでいくような気になる。




-回想②-

彼女:ウィンナーコーヒー美味しいよね

僕:肉と一緒に飲むの?なんか卑猥

彼女:は?何言ってるの?あほか笑

僕:ウインナー突っ込んで飲むんでしょ

彼女:最低笑

僕:いやけど、ソーセージ食いながら
 飲む人もいるんじゃない?

彼女:あ、そういえば、なんか昔
そういう飲み方聞いたことあるな~

僕:ドイツ、ソーセージ有名だから?笑

彼女:いや、確かに脂っこいのと
意外に合うのかもよ?

僕:気持ち悪いやろ!いらんわ笑


帰国子女の彼女との会話

その声のトーンまで出てきた。






日本に帰りたい

やっぱり空港のドドールだね

ホットドック、ケチャップないね

けどなんか、コーヒーに合うよね

彼女とのウィンナーコーヒー談議

回想中に他の回想に

マトリョーシカみたいに

なんか、ねえ?





海外からの一時帰国

空港で

マスタードのついた

ホットドックかじりながら

咀嚼もそこそこに

ホットコーヒーをすする

僕はそういう飲み方が

ある方の世界にいます。

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