【55冊目】Not in Education, Employment or Training
2020-11-08
更新がしばらくなかった。割と忙しかったもので。
今週は1年が実習でいろいろ特殊な授業だったから割と時間があった。
今回読んだ本は石井あらたさんの『「山奥ニート」やってます』
本を読むきっかけは私が唯一見ているバラエティー番組『世界一受けたい授業』で紹介されていたから。
石井あらたさんがスタジオに来て授業をされていたのを見た。
田舎暮らしに興味があった私は本を読もうと思っていたのがようやく今である。
本を読んでの所感は、”「いいなー」というのは簡単だが、違う気がした”
私もこのような生活に憧れはあるが、彼らにようになりたいかと言われれば、要素だけを取り出して私がやりたい部分だけを指して憧れているだけだ
それに彼らはニートだ。私はニートにはなりたくない。
(ニートを悪いというつもりはない)
彼らの生活は「豊か」なのだろうか?
ここでの「豊か」は都会に住む人が避暑地を指して言うような「豊か」であって、
一時的なものだったり、アーリーリタイアや地方移住を前提として言う「豊か」である。
私には彼らは決して「豊かさ」を求めて山奥ニートを始めたようには思えない。
結果的に「豊か」に感じているのかもしれないけれど、でもその彼らに私がいいなーというのは、まるで不幸な方がいいと言っているかのようでなんだか気持ち悪い。(彼らが不幸かはわからないが、ニートではない私たちがニートの彼らを羨むのは自分を否定しているようで)
しかし同時に、それではニートである彼らは弱者で不幸であるかと決めつけているようにも聞こえる。
私は彼らが私とは違う人種であるように思える。これは石井あらたさんも書かれていることで、上手く言葉では表せないけど、前提が違ったり、目的意識が違ったり、意識が違ったりしている。
しかし、本を読んで「介護」「働くこと」「地域」「福祉」といった分野の根本的な部分、本質を垣間見た気がした。
メモの量は半端なかった。別にエビデンスが伴っているわけではない。ただ、なんだか言葉の重みが違う。それは社会的に弱者であり、私たちとは”違う”からであろう・・・
大きくまとめて、「人生」について、私が前述した4つの分野は誰もが経験しうること、悩むことだろう。
私は4つともほとんど経験がないのだけど、急に身近になったように感じた。
同時にすごくぼやけるようにと言うか、とげとげしたものではなくなった。不安なものとしては見なくなった。こんな価値観があってもいいよなって。こんだけ楽でもいいよなって。「生きる」ってすげーって。そんなことを思った本でした。
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