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【60冊目】子どもを信じること

2021-01-15

週末の雪かきで筋肉痛で満身創痍の体だったが、ようやく楽になってきた今日この頃。まだ肩が痛いけど。
来週からは講義の最終レポートの作成に取り掛からないといけないことを思いながら、少し憂鬱に思う今日この頃。暖かいからうれしいけどね。でも来週頭でまた雪が降りそう。
そして来週月曜から水曜は集中講義っていう・・・

今回読んだ本は『子どもを信じること』である。読み始めるきっかけは忘れた。

小説か?と見間違えるような表紙だが、ジャンルとしては子育て本になるのかな?
実は図書館で借りたのだけど次の予約が入っていて、半分しか読めなかったんだよね(借りたのが年末だったからな)



これは前々から思っていたことなのだけど、医療や介護はアフターケア(事後)なのに対し、教育は事前な分野である。いわば「予防」なのだ。
(まあ最近の教育が予防になっているかというのは怪しいものがあるのかもしれないけれど)


この本の作者のスタンスは一貫して本のタイトル通り、「子どもを信じること」


心理学の観点と父親としての観点、さらには地域クラブの指導者としての観点から、子育てに関して、子どもとの関りに関して論理を展開されている。


強烈で強く心に残った言葉はこれ

条件を付けてものを買い与えるのは愛情ではなく「取引」である

愛情は無条件なものである

そうだよな。同時に「無条件の愛」って難しいもので、考えればそうだよなって思うのだろうけど、自分の子どもや受け持った生徒に同じ対応ができるかというのは正直自信がない。「無条件の愛」と「子どもを信じること」は似ている気がする。


それから驚いたのはこれ

褒めもしかりもせず、子どもがしていることをただ見守っている

褒めることすらしないのだという。ただ見ているよということだけを態度で伝える。
これはカウンセラーという仕事をしているからこその視点だろうか。
褒めすぎると甘やかされた子どもに育つという危機感は一切持っていないのだが、褒めさえしないという観点も面白い。



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学問として心理学ってのは、特にそれによる子どもの分析は面白いなあと思うことが多く、そこから語られる話には信憑性があるなとは思いつつ、
それは科学に近い語られた方をするので、どうしてもそこに感情といったことや例外といったことは挟まれない。一般化した、かつ邪魔な条件は取り除かれる、実際にどうなるのかはわからないけど、こういった話を聞くのは面白い。


しかしそれは私がまだ子どもと向き合う当事者ではなく、なにか問題を抱えていないからで、当事者からしてみれば受け入れがたい本なのだろう
(それはこの本に限らず、子育て本はほとんどそうだろう)

著者もそれをわかっているそうで、なのでこれから子どもと関わるという人に読んで欲しいということだった。そのスタンスで書かれた本というのは珍しい気がした。

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