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採用プロセス管理をHubSpotで運用する便利さと苦悩の奮闘記

こんにちは、Ubieコーポレートエンジニアのtamosanです。
弊社では採用プロセス管理にHubSpotを利用しており、円滑な採用業務に寄与している一方、その運用管理に対する苦悩を抱えていました。本記事では、そこからの脱出に向けた体験談を共有させてください。

採用プロセスってどうなってるの?

弊社では「人々を適切な医療に案内する」というミッションを高速に推進するため、採用にコミットしています。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、人事部がなく正社員の大多数が採用活動に取り組むという珍しい形であり、ありがたいことにJob Description(JD)とそちらへご応募いただく方の人数が尋常ではありません。そのため採用オペレーションを円滑にするシステム整備は重要な位置づけとなっています。

本記事では詳細を言及しませんが、Ubieの採用に対する考え方や活動についてご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。

なぜHubSpotを選んだのか?

採用プロセス管理は、ご応募される方の応募経路、ご希望の職種、スタンスなどのパラメータによって、システム処理上複数に分岐します。
また候補者様のデータと採用プロセス管理データはそれぞれ独立したデータとしてセキュアに保管しつつ、各々のデータのうち職種やスタンスなどは採用業務を滞りなく遂行するために同期させたいというニーズがあります。

これらのニーズを満たすために、HubSpotが検討候補に挙がりました。HubSpotはマーケティング&セールス管理ツールであり採用プロセス管理ツールではありませんが、以下のような利点があったためまずは試してみることに。

・ランディングページや応募フォームが気軽に作れる
・Google SSOで連携できることから安全に利用できる
・Slackへの通知やリマインドなどを自動化できる
・レポートが充実しており採用活動を可視化しやすい

社内のDocBaseより

管理してみての現実と苦悩

ここからが本題。
HubSpotを利用してみて、ワークフロー機能による自動化や採用活動レポートによるKPI測定など前述のニーズがかなり満たせている状況となり、弊社ではなくてはならない存在となっています。一方で残念ながら以下の課題が発生しており、その生産性が十分に活かされていない現実がありました。

課題1:JDが正しく追加されない

JDの自己応募ページはSTUDIOというツールを利用してデザインを作成しているのですが、ページを作成した後にHubSpot側で設定すべき作業や依頼先がわからず、業務プロセスおよびシステム設定箇所が不明瞭でした。
「JDの追加ってどうやるの?」と従業員から私を含めた関係者へ聞かれるケースが多く、その都度STUDIOやHubSpotの仕組みをお伝えしつつ一緒に情報を揃えながら対応していたため、JD追加ニーズに対して不必要なコミュニケーションや作業品質担保のコストを強いていたのです。

課題2:そもそもJD追加にかかるコストが高い

HubSpotは前述の通り素晴らしいツールである一方、弊社ではそちらで設定された各種ワークフローやフィールドのメンテナンスにかなりのコストがかかっていました。具体的にはJDが50以上、さらに応募経路と掛け合わせると数百通りの分岐が存在します。

JDが追加になった場合、HubSpotで管理する職種フィールドとワークフロー処理の分岐を都度追加するのですが、それに伴い以下を全て手作業で操作する必要があります。

・Slackの通知先チャンネルを設定、変更
・メンションしたいメンバーのSlack IDを調べてmessageに追記
・エージェント経由の場合、選択された希望職種に応じ処理分岐を追加
・自己応募の場合、応募されたJDのURLを判別して処理分岐を追加

社内のDocBaseより

JDは月に10件以上の追加削除が発生することもあります。また分岐がJDの数だけ存在するため、とあるスタンスの対応メンバー体制が変更になると、それだけで数十に分かれた分岐先のSlackメンション設定を変更することになります。フィールド追加はまだしも、ワークフローの整備は至難の技であり、そこへ月間20時間以上を費やしていました。

救世主あらわる

これはマズいということで、社内エンジニアのitkqに助けを求めて、HubSpotのワークフローの仕組みと業務プロセスを刷新することにしました。

解決1:JDの追加方法を明文化

JD追加のフローが不明瞭だった点は、追加したいメンバーからはGoogleフォームで依頼を受けつつ、Google App Script ( GAS ) で処理してSlackに通知させるようにしました。
この仕組みにより、ユーザーがフォームに従って迷いなく申請できるようになり、担当者が対応に必要な情報が揃った形で作業を進められるようになりました。

JD登録に必要な情報が一元管理された状態になっている

解決2:JD追加の作業コストを劇的にカット

続いて私のメンテナンスコストを減らすため、主な対象であるワークフロー分岐を減らすことにしました。
具体的には、50以上存在するJD毎に分岐させていた処理をスタンスなど5種類程度のワークフロー分岐に集約し、各JDの情報はSTUDIOに埋め込んだ情報をHubSpotへ自動連携しています。このときにSTUDIOとHubSpotを繋ぐためのソリューションとしてGoogle Tag Manager ( GTM ) を採用しており、 STUDIO上でHubSpotに必要な情報をtagとして登録しておけば連携されるようになっています。結果、各種Slackの通知を変更するコストが単純に1/10となっています。

これらを実現できたのは、各サービスを素早くキャッチアップし適切なソリューションを選択・開発するエンジニア、STUDIO操作に明るいデザイナー、採用オペレーションに明るい有識者らが素早くタッグを組んで施行された結果となっています。発案から導入まで1週間かからず社内にローンチされたのは本当にすごい。

さいごに

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
正直にお伝えすると、採用オペレーションに対するシステム面での整備は発展途上であり、まだまだ我々の戦いはこれからだ...!という状況です。今回はあえてキラキラした話ではなく、苦悩の日々について書き連ねてみました。ぜひ社内ITのプロセスをもっと素敵にして、適切な社内ITに案内したという方は、以下のカジュアル面談にどしどしご応募ください!


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