やりたくないことをしないは感染する、その末路
このnoteはYouTubeの台本をそのまま投稿したものです。
「やりたくないことはしない」と言いつづけていたら、いつの間にかそうなっていた。
オレは20代の頃から働きたくない。眠たいのにやりたくもない仕事のために起きたくない、と言いつづけていた。
そしていまオレは、働きに出ることもなく、起きたいときに起き、寝たいときに寝る生活をしている。夜更かしをしたければするし、眠たくなれば昼寝、夕寝をする。
憧れの人生をいつの間にか送っている。
みんなも、やりたくないことをしないで済むのなら、そうしたいと思うと思う。でもそんなことは無理だ、そんなことできるのは、ほんの一握りのひとにしかできないことだと信じ込んでいるんじゃないかと思う。
オレもそうだった。
だけど、今のオレはやりたくないことはほとんどしていない。オレに飛び抜けた才能もなければ、最近流行りのFIREでももちろんない。だってお金ないもん。
ただ、極力やりたくないことしないようにしていたら、そうなっただけだ。
しかし残念ながら薔薇色の人生ってわけではない。ストレスはお金と同じくらいほぼないけど、悩みはゼロにはならない。
オレの唯一のストレスは生きていることぐらい。
もともこもない
では、どうやってお金もないのに、稼ぎもないのに、お金のために働くこともせず、こうやって生活できているのかって気になると思うので、種明かしをします。
おもしろい結末があるから最後まで話を聞いてね。
オレが稼げていないのに生活できているのは、結婚した妻に蓄えがあったから。ただそれだけです。
残念ながら、いまはほぼないから、かろうじてって感じ。
結婚当初の妻は、老後の蓄えのことをすごく心配して、いろんな方法で蓄えをつくっていた。株とか保険とかいろいろ。
とにかくお金がなくなることに怯え、働かざるもの食うべからず的な人間だった。
オレはそれとは真逆で貯金のことなんて考えたことがなく、生きていることが苦痛なのに、老後のことなんて考えられるはずもなく、働いてはすぐにやめるその日暮らし的な生活を送っていた。
結婚したとき妻は20年ぐらい同じ会社に勤めていた。信じられないが、妻は出会った当初「休日を全力で遊び、その疲れを仕事で回復する」と言っていた。慣れた仕事なので疲れないと。
それを聞いたときオレは同じ人間だとは思えなかった。
しかし、ひとはいつの間にか変化するもの。諸行無常ってやつ。
オレは「やりたくないことはやらない」が「やりたくないことはやれない」になり、無理をするとすぐにストレスが溜まるようになった。だから仕事はどんどん長続きしなくなった。数日から数ヶ月で辞めるのが普通だった。
だから仕事を続けるには、ストレスがたまらない工夫が必要になったのだ。
最後の仕事場は9年つづいた。それは自分の特性を理解し、妻に理解や職場にも協力してもらうことで可能になった。結構わがままな働き方だったと思う。それについてはいつか話そうと思う。
話を戻す。
妻も変化していった。ひとつ屋根の下におるオレがこんな人間だ。影響を受けないはずがない。
妻は職場の人間関係にストレスを感じるようになっていった。それはだんだんと付き合う人間関係が変わっていき、まったく違う世界の人たちと出会い、考え方が変わって来たからだ。
今までは仕事人間で、会社に都合のいい思考回路で生き、奴隷のように働いていたが、それができなくなったのだ。
「私がしたいことはこんな仕事じゃない」と、20年以上働いて、やっと気づいたのだ。それまではそんなこと考えたことなかったらしい。
仕事にストレスを感じるようになった妻にオレはそんなにイヤなら、早く辞めればと説得していた。将来のことを考えるとなかなか辞めることができずにいましたが、考えていることとやっていることとの矛盾に限界が来てめでたく辞めることができました。
妻が長年勤めた仕事を辞めると、いっきに我が家の財政は苦しくなりましたが、本当良かったとお互い感じています。
オレが「やりたくないことはしない」を実践してきた結果、妻にもそれは伝播し、その後妻はパートをいくつもりやったが、イヤになるとすぐに辞めるようになった。いまでは辞める判断はかなり早いw
そして、もれなく妻も無職になった。
たまにアルバイトをしている。短期で。
いま、我が家の収入は妻の時々するつづかないアルバイトと、ネットでハンドメイド商品を売っているのと、オレのたまに入るコーチングセッションの稼ぎだけだ。
どうだろう、これが「やりたくないことをしない」を実践してきた人間のひとつの現実だ。後悔はしていない。楽しく過ごせいている。
妻はいま、寒い冬を避けるため、オレとネコを置いて、2ヶ月間の南の島でリゾートバイトをしている。安い時給で、1日たったの4時間程度。休みの日や仕事が終わってからは、観光しまくっている。ぶっちゃけ赤字である。
そんなのお構いなしにめちゃくちゃ島生活を謳歌している。むかしの妻からは想像できない。素晴らしい!
オレはネコと引きこもり生活だ。このタイミングで考えてもいなかったYouTubeをはじめたし、他にもいくつか新しく始めた試みもある。それも妻がリゾートバイトに行ったおかげだ。
お互いに今しか体験できない日々を過ごしている。