【アルバム制作日記#5】Death of Tamon takahashi

・#3と#4はどこにいったのか

#3も書いたんですが、あんまり気に入らなかったのでお蔵入りしたので欠番となりました。そう言うこともある。
同じ理由で#4も欠番です。
じゃあ#3から再開すれば良いのでは?と思ったりもするが、そう言う問題じゃないんだな。

・Death of Tamon takahashi

ここしばらく活動らしい活動を何もしてなかったのだが、実は死にかけていたのである。突然の告白に衝撃が走る。

きっかけは1月末に引いた風邪だった。

コロナ禍以降、潔癖症に拍車がかかり、マスク着用はもちろん、人の多いところには行かない、飲食前の手洗い、外出後のスマホその他の消毒、一度着た服は必ず洗濯、家に入った後に外で使うもの(カバン等)を触ったら必ず手洗い、朝と晩には歯医者で教わった感染予防の口みがきetc...
文字にすると一見そんな大したことなくね?と思うが一緒に暮らしたら相当ストレスに感じさせるような行為を、なんなら近親者にも強要したりしていた。ごめんね。

ワクチンも「私、基礎疾患持ちなんで!」と率先して摂取、もはや何回摂取したかかもわからないくらい摂取して、反ワクチン派の方々は絶対俺に近づかない方がいいですよと言う感じのスーパー5G人間になり、その辺が功を奏したのか札幌時代は新型コロナはもちろん、しょっちゅう引いていた風邪も全然引かなくなったのだが…。

東京に来て、そういった諸々は札幌くらいのスケール感の街だから出来ていた事だなと気づき、「これは流石に緩和しないとやってけないな…」と若干自分の潔癖ルールを緩和して生きていたのだが、それでもまだ感染の兆しはなし。

聞くと母も祖母も、感染してもおかしくない環境にありながら一度もコロナに感染してないと言う。
「これは母方の遺伝子が噂のハイパー耐性持ち遺伝子なのでは…」と調子に乗っていた今日この頃。

しかし!世の中はそんなに甘くなかったのであった!

今年に入って、別に何か特別なことをしたわけではないのだが、1月末に風邪引きさんになってしまった。
この時は大した熱も出ず、普通の風邪として1週間程度休み、その後すっかり回復したのだが…。

(つづく)

・Death of Tamon takahashi 2 The Fall of Babel

1月末に引いた風邪が治り、日常が戻った頃、再び熱が出た。
特に体調不良はなく、若干だるいかな、と言うくらい。しかし熱が40度もあった。マジかよ。

「これは普通じゃないぞ」と言うことで数日の様子見を経て、発熱外来に行って検査をした。

そして結果は新型コロナウイルス陽性。心の中で何かがガラガラと音を立てて崩れた。

ショックのあまり病院に何もかも忘れてそのまま帰宅。走って追いかけて来てくれた看護師さんには迷惑をかけたが、フラフラ歩いてなんとか家まで辿り着く。
そう言われたらなんか具合が悪くなってきた気がする。分かりやすすぎるプラシーボ効果。

しかしその後も発熱以外に大した症状もないまま数日経って回復。あれほど恐れたコロナDaysはあっけなく過ぎ去ったのだった。味覚はすっかり無くなったが…。

まあ、これも日々打ちまくってたワクチンのおかげだろう、とか思いながら日常生活を送って、そしてまた数日後。

なんだか調子が悪い。あれ?

気管支がヒューとなり、空咳が出る。喘息っぽい。
髙橋は猫アレルギーなので、カワイイネ〜と言いながらネコちゃんを抱っこすると10分で喘息になり、咳が止まらなくなり、死線を彷徨うことになる。
あの時の感じがする。

とりあえずドラッグストアでコデインたっぷり配合の咳止めシロップを登録販売者に「用法容量守ってくださいよ!?」などと念押しされながら買い、グイッと飲むがほとんど効果なし。全然ヒューヒューするわ。

なんなんだよ!この拍子抜けコデインが!とか思いながらとりあえず早めに寝る。

そして翌朝。
明らかに具合が悪い。
手を伸ばす体温計。
計測。
40度の発熱。

流石にこの時ばかりは涙が出た。泣き喚いた。なんで俺ばっかりこんな目に!!ギャー!てな感じで。

とりあえず用意しておいた検査キットをヤケクソになって鼻の穴の信じられないくらい奥まで綿棒を突っ込んで掻き回して数分、ジワジワと結果が出た。

新型コロナウイルス、陰性。

しかし、インフルエンザB型の陽性。

泣き叫んだ。転げ回りながら泣き叫んだ。ギャー!「桃鉄のミニボンビーかと思わせといてキングボンビーのやつは止めろー!」とか言いながら泣き叫んだ。

すぐ病院に行ってタミフルを処方される。その場で飲む。なぜか唇を縦に切る。血がドバー。なぜ?ギャー!

帰宅後、タミフルの異常行動とは全く関係なく、泣き叫びながら部屋を転げ回った。
週末に予定していたライブの出演はキャンセル。楽しみにしていた予定も全てパア。この先の人生、生きる希望なし!全て終わった!

それからしばらくは一日中泣きながらふて寝する日々が始まった。

時折「俺はロックスターにはなれなかった〜!」などと叫びながらグズグズ泣いていたら、どんどん感情が消えていく。やる気・元気・井脇。その全てが消失していく感覚。できることと言えばスイカゲームくらい。何もかもの気力無し。

これはマズイかも…とか思っていたら、とうとう食欲までなくなり、そして最後には生きる意欲もなくなってしまいましたとさ…。

そう、髙橋多聞は完全にメンタルをやられてしまったのである。

そして一日中ミミズのように地面を這うだけの日々が始まった。もう何もかもやめてしまおう…。音楽も…。生きていくことさえも…。

ということで、髙橋多聞は死にましたとさ…。
今までありがとうございました…。
(完)

・Death of Tamon takahashi 3 The resurrection

あれから2週間と数日。今これを書いていると言うことは髙橋多聞は生きている。
映画の続編でありがちな「実は髙橋多聞は死んでませんでした。よかったね!」の展開である。
本当にしんどかった事は割愛したが、色々あった事はなんとなく察していただく事にして、まあそういう事である。

体調はなんとか回復し、メンタルも6割くらいは回復した。
アルバムの制作にも徐々に手をつけ始めた。後遺症ってやつか、声の出が悪くなってしまったので歌入れは出来ないが、アイデアはポツポツと浮かんでいる。

頭がボーっとするのと集中が続かないので少しずつだが、着実に前進している感じはある。モチベーションも取り戻しつつある。食欲はないけど。まあ元々がありすぎる方だったと思うのでトントンだと思います。

これ、今書きながら振り返ってみて思ったけど、まず最初の風邪で免疫力が下がってたんだろうな。
下がったところにコロナがドーン!復活したけど免疫力はさらに下がってインフルエンザがドーン!てな感じなんだろう。

コロナの方はワクチンを打っていたから軽傷だったけど、インフルエンザはそうじゃなかったから重症ってほどじゃないけど大変なことになっちゃったんだな。

「コロナ感染の怖いところは、回復後だ。その人が元々持っていた疾患が悪化する」

どこかで聞いた言葉。確かにうちの爺さんはコロナからは回復したけど、間を置かずに誤嚥性肺炎で亡くなった。
俺の場合はもともと脆いメンタルにデバフがかかってしまったのかもしれない…。

はあ〜危なかった。
という事で、しばらくお休みをいただいておりましたが、とりあえずは復活という事でお願いします。

みんなも感染症には気をつけよう!うがい!手洗い!髙橋多聞との約束だぞ!

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髙橋多聞
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