【大末建設】2020.6期-1Q決算

マンション等民間建築が主体。関西主力だが首都圏の比重高まる。ミサワホームと資本業務提携。

【経営成績】

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★減収減益。コロナ禍直撃の四半期。ただ黒字で持ちこたえている。
★意外と建設関係はこの四半期はそこまで悲惨な感じではないと見て取れる。工事自体はコロナ禍前から進行しており、途中で止めるというわけにもいかないのでしょう。3か月くらい遅れて成績にヒットするのかもしれません。
★営業利益率は3.8%→3.0%、計画の進捗率はまあこんなものか。翌期以降にコロナ禍の影響がどう出てくるのかウォッチする必要はありそうだ。

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★お役所の受注が増えている。建設公債のヘリマネとかもあるのかもしれない。

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★簡易な営業CFを作成。
★全体で、+15.8億円のプラス。マージンは11.5%とかなりよい。
★大きくは売上債権の減少が効いている。良い材料である。

【財政状態】

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★自己資本比率が44.8%
★d /e Ratioが0.02倍
★ネットキャッシュが+114億円。対総資産比率29.0%
★キャッシュ潤沢。財政状態かなり良い。
★時価総額が96億円。なんと手持ちのキャッシュよりも時価総額が小さい。
★安すぎだよな~とは思う。

【経営指標】

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★ROEが8%超えている。まあまあ。ROAももう少しで4%
★ROICもそこまで悪くないと思う。7.6%
★グレアム指数が3.52倍。PBR0.54倍。安すぎることないか?
★EVがマイナスになっています。
★EV = 時価総額 - ネットキャッシュ。つまり手持ちの現金よりも低い評価をされてしまっている銘柄です。
★配当利回りはなんと4.35%もあります。配当性向も無理している感じではありません。つまり株価が異常に安すぎます。

【総括】

何度か、私のNOTEではEVがマイナスになってしまう企業を紹介しています。
これは人気がなさ過ぎて、自分たちが持っているカネよりも、時価総額が小さくなってしまっている会社たちです。
大赤字垂れ流しで、経営者が無駄遣いしまくってて、先行き真っ暗が明白、というのなら、これも理解できなくはない。
ただ、当社などは、PLは薄いながらも黒字ですし、営業CFも大きく黒字です。経営者がヤンチャというわけでもない。
ドメスティックの建設需要がこれからスケールするとは私も思っていませんが、老朽化した施設などの手当など、社会に必要な機能だとは思います。
何より配当利回りで4.35%ももらえて、資金繰りでトんじゃう心配とかない企業がこんなに不当に安く放置されるというのはいかなる理由なのか。マクロ経済環境を懸念して、ということならわからないでもないですが。
むしろ建設合併などあってもおかしくない地合いなのでは?と期待するところでもあります。投資は自己責任です。

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