『魂の光』解説年間講座 第1回レポート(前編)
「エソテリック・ヒーリング年間講座」と並行して、同じくアリス・ベイリー著の『魂の光』を解説する年間講座が4月から始まったので、第1回の講座に参加してみました(Zoom開催)。
今までと違う視点で秘教を見ることができて楽しい講座です。
ヨガ用語がさっそく意味不明
この講座のお題は下記となっています。
『 魂の光~パタンジャリのラージャ・ヨガ経典 』解説年間講座
~アクエリアスの時代における『ヨーガ・スートラ』の秘教的解読~
ようやく秘教用語には慣れてきたのですが、ヨガの知識ゼロの私としては、このお題からしてほぼ呪文。
パタンジャリ?ラージャ・ヨガ?スートラ??
とりあえずの受講後の理解で説明しますと、パタンジャリというのは紀元前2世紀ごろインドに実在していた人物(今、日本では後5世紀ごろという説が強いみたいです。もしや、仙人みたいに超長生きしていた??)。
ラージャ・ヨガ(王のヨガの意)は、瞑想によって心を整え最終的には解脱を目指すという古典的なヨガで、そのラージャ・ヨガ実践の指南書としてパタンジャリが編纂したのが『ヨーガ・スートラ』ということのようです。
『ヨーガ・スートラ』は大昔のサンスクリット語で書かれていますし、短い言葉での格言集(195個の経文)なので解釈が難しいらしく、今までにたくさんの解説書が世界中で出版されています。
『魂の光』はアリス・ベイリー(+ジュワル・クール大師)が秘教的観点を加えて『ヨーガ・スートラ』を解説した書、ということです。
はい、やっとこさ講座の意味がわかりましたね。
8つのステップ
『魂の光』では、『ヨーガ・スートラ』は科学的なテキストである、と言っています。
科学的であるという所以はそれが再現可能性があるというところにあります。スートラに書かれているステップに沿って実践すれば必ず前進、達成ができるということです。
下記の図がラージャ・ヨーガの8つのステップの構造です。
ここ十数年で日本でも流行しているヨガというのはこれでいう3. アーサナをピックアップしたものなのでしょうか。
美しく健康的な体を得ることが目的となっている感じですもんね。
でもこれを見る限り、1. ヤマ 2. ニヤマ のステップを飛ばしてはいけないようなので、「週3でヨガ通ってます!」というような人でも、部屋が汚かったり、嘘をついたり、日常的な行いが整っていない人はラージャ・ヨーガ的にはNGなのでしょうね。
『魂の光』でのフォーカス
伝統的なインド的解釈でのラージャ・ヨーガの最終目的は「解脱」、つまり人間の卒業。それがこの8つのステップの最後のサマーディ状態を常時キープできていれば達成されるということなのですが、一瞬だけサマーディに到達するのだけでも並大抵のことではないようです。
はっきり言って、私たちがこの人生で達成するのは不可能!・・・なので、
『魂の光』ではもう少し現実的な範囲での実践に焦点を当てて解説をしています。
秘教の観点から、宇宙の叡智を読み解く直観をひらくための方法について語られています。
直観
「直"感"」は通常のひらめきのこと。「直"観"」はもっと高い境地から降りてくる間違うことのない叡智のことです。
皆さんもいいアイデアが閃いた時、「降りてきた!!」と言うことがあるかと思いますが、残念ながらそれ降りてきていないやつです。「直観」はそれくらい得難いもの、啓示的な情報のことです。
そんな得難い「直観」を得るにはどうしたらよいのでしょうか。
下記の図を見てください。
これは、太陽系を7つの界層に分けて図式化したものです。
一番下の「物質界層」には肉体とエーテル体があります。
エーテル体は既に説明していますのでこちらをご参照ください。
「物質界層」のひとつ上は「アストラル界層」です。アストラル体は感情を司る体です。
その上は「メンタル界層」、メンタル体は精神や知的思考を司る体です。
メンタル体が発達すると、感情をコントロールした行動ができるようになります。
「直観」がどこから降りてくるかというと、「メンタル界層」の一つ上にある「ブッディ界層」からです。
この「ブッディ界層」につながるのを邪魔をしているのが知性です。知性フィルターが直観を鈍らせています。
ひとつ下の界層で、感情が「メンタル界層」につながるのを邪魔していたのと同じです。
なので、ブッディ界層につながるには、まずは 5. プラティヤハラ までで感情をしずめてメンタル界層にしっかりつながり、さらに知性フィルターの動きをしずめて直観へのルートを開発していくことが必要です。
そして、そのルートをつくるための方法が、瞑想(6. ダラーナ ⇒ 7. ディヤーナ ⇒ 8. サマーディ)だということなのです。
秘教で語られている界層・進化段階とラージャ・ヨーガの実践ステップがきっちり重なるあたり、秘教を学ぶ身からすると気持ちがいいですね。秘教の理論が他の哲学などに当てはまるのがわかる瞬間は、秘教を学ぶ上での醍醐味のひとつかと思います。
本当の自分
図で△が書いてあるところに「魂」と書いてありますね。
秘教では「魂」こそが本当の自分であると言われています。肉体も本当の自分ではないし、感じたり考えたりしている心も自分ではないのです。パーソナリティから解放された自分が「魂」です。
この「魂」につながることができれば(それもとても大変なことなのですが)、次は魂と高位マインドをつなげるステップがきます。それが達成できると、上の図の、〇低位メンタル---△魂---〇高位マインドがつながります。
最終段階のサマーディは、その中にも様々な段階があるようですが、この3つの要素の間がつながった状態がサマーディと言って良いようです。
そして、高位マインドは実線で〇ブッディにつながっていますので、どうにか瞑想だか何だかで一瞬でも自我を捨てて魂に繋がることができれば直観を得られる可能性があります。
我を忘れて研究に没頭したり、作品にのめり込んだりしていた歴史的に有名な科学者や発明家や芸術家たちは、ブッディ界からの情報を得ていたのかもしれませんね。
光明
いままで秘教を学んできて、魂と繋がらないことには何も始まらないということが多いので実践不可能なことを学んでいる感が強かったのですが、今回の講座で少し光明が差した気がしました。
魂に常時つながり続けるほどの進化は無理だけど、一瞬つなぐだけならできるかも!と少し思っちゃいませんか?