第4話
「私は、銀座でブランド店の店員として働いております、元々服が好きだったのですが、売り上げ、利益、大人の事情が絡まってきて、嫌になってたんです」
真壁は涙目で話し出した、かなり酒が回っているようだ。
トミーも酔っ払ってはいるが、真剣に聞き入った
「何か楽しいことをやりたい!、親に頼み込んで大学まで行かせてもらったのに、結局は社会の歯車の一つにしかなれないんですよ」
トミーは歯車という言葉に引っ掛かった
「自分さー、歯車がそんなにいやなん?」
「嫌というわけではありません、ただ組織とかいろいろ考えたら歯車だけで人生終わってしまうのが怖くて」
真壁は答えた。
「俺が思うに、歯車を動かすやついるやろ?そいつらっていきなり動かせれるか?そいつも昔は歯車やってん、ほんでその後に動かすやつやってんねん、そいつがどんな風に動かしてるかは歯車やった自分が決めてると思うねん。だから歯車をやったことないような奴が、動かすのんめっちゃ嫌いやし、俺はそうゆう意味でも一生歯車であらなあかんと思ってる、まぁただ出世でけへんやつの負け惜しみとかいう奴もおるかもしれんけどな」
真壁は目をはっきり開け、トミーに話す
「その言葉、刺さりました。私はこのままどうすれば良いでしょうか?」
「そんなん知るか!、でも俺の夢叶える時にまたお前と一緒に酒飲めたらええなと思う!」
トミーは笑いながら真壁に肩パンをしながら答えた。
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