「できない」を反射的に言う子ども
どうもタムです。
「やりたいなら、やってみたら?」その声に対して反射的に「できない」と答える子供たち。
「いや、やってみないと分からないだろ!!」
そう言いたくなります。実際に僕もそう言ってきました。しかし、それでは解決しません。怒鳴ったところで、その子が自分からやろう!やってみよう!とは思わないからです。
このようなケースは多様にがあると思いますが、今回僕が体験したケースで、とても大切にしたいことがあったのでここに残しておきたいとおもいます。
できないという子
反射的にできないというのは、女の子に多いのかもしれません。それもまじめな子に。
そう、今回の主役もまじめな女の子です。
僕が「自分で考えてみて」そう言ったときに、彼女からはどこからか、不安のにおいがした。
僕からすると彼女は何かに怯えているように見え、間違えることが怖くて、正解やお手本がないとチャレンジすることができない。
それは、僕たち大人が与えた問題に対して、大人の中にある答えを探りながら生きてきたのかもしれないなと思った。というのも、実際に僕がそうであったからか、何となくその雰囲気やしぐさで、心情が分かる。
さて
今回の場合、もちろん良くないのは彼女ではなく僕です。僕の問い方が良くありませんでした。
彼女のことをよく知らなかったからといえば、言い訳になりますが、彼女に合った問いかけができていなかったのだと反省しました。
それは、「自分で考えてみて」や「とりあえずやってみよう」という問いかけは回答が多い問題で正解がたくさんあります。
そのため、道筋も多く、もしそれが見えなければ、真っ暗な道を歩けと言われているようなもので、どうしても不安がつきまとってしまいます。
それゆえに、動けないのです。
自由だからこそ、得意なことや分かっていることでないと、何をしたらよいか分からずに動けないそんな感じですね。
だからと言って、答えまでの道のりそのままを教えるのはよくありません。それでは今までとあまり変わらない未来がきます。
ではどうするか
僕たちの役割は、道案内の看板を立てることだ思っています。一定のところまで誘導し、そこからの道を選択させる。それを何度も行うことで、彼女が彼女なりの正解を作っていきます。
その結果、もし僕が望んでいた”正解”にならなくても、それは彼女が出した素晴らしい答えであり、それを尊重することは、皆さんには言わなくてもわかることかと思います。
例えば、この時に「なんで、そんな答えになるんだよ!」そう一言いうだけで、彼女はもう二度と僕の質問に自分の意思をもって答えることはなくなるでしょう。僕の意図をくみとり、その意図に沿った答えが見つかったときに、はじめて口を開く。
まじめで、落ち着いていている子は、そうなる可能性が高いと感じています。
だから、自分自身で一つの答えができたのなら、肯定的に必ず評価する。そうすることで、次はチャレンジしてみようかなと、ほんの少し思う。この、ほんの少しの積み重ねをどれだけ、積ませてあげることができるか。これが、僕が大切にしたいことだったりします。
実際に、少しずつ道案内をしてあげることで、今回は彼女なりの答えにたどり着きました。その答えを、彼女が誇らしげに口に出していったとき。
僕は鳥肌がちました。
その気持ちを少し抑えながら
よく考えたね!と、よく頑張ったね!と
そんな、些細な肯定を彼女に送り、その場は終わったことでした。