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冬至:ゆずはYUZU【栄養教諭のつれづれ】

冬至には「運盛り」と呼ばれる風習がある。それは「ん」のつくものを食べると運が呼び込める。との言われから、冬至にかぼちゃやにんじん、れんこん、だいこんなどを食べる風習だ。

もちろん、今日の給食には「ん」の作食べ物を多く入れていた。そして、給食の時間がくると教室に出向き「今日の給食には”ん”のつく食べ物をたくさん使っているけど、どんな食べ物があるか分かる?」と聞いてまわった。

子どもたちが一番早く気づくのはどこも「にんじん」だった。その次に、れんこん、ピーマンと続く。「そう!」「それも”ん”が入っているね!」などと声をかけていると、物知りな子どもから「なんきん」という声が。すかさず「お、よく知ってるね、ちなみに”なんきん”ってなんのこと?」「かぼちゃのことを昔はなんきんと言っていたんだね。」と付け加える。そうこうしているうちに、「オニオン」という声が聞こえたり、今日の給食には使っていない「ほうれんそう」や「せんせい」「おぼん」など食べ物からかけ離れ、ただただ「ん」を探し言いたいだけの子どももいた。

なにはともあれ、彼らは自分で頭を働かせ、めいっぱい料理の中にある「ん」や身の回りにある「ん」を探しているようだった。この時間をもっと長くとりたいなぁと思っていたが、給食の時間は案外短い。話を3分くらいで終わらせ教室から出る。

最後に「これだけ”ん”のつく食べ物を食べると、運気が上がって来年はいい年になるね。」と声をかける。上級生ともなると、またまたそんなことをといった雰囲気を出すが、下級生の何人かはうれしそうにしていた。


職員室でも”ん”を探す話題になった。調味料にも、日本酒、みりん、豆板醤など意外と”ん”のつくものが多いですよねと会話が弾んだ。そして、どうにかして”ん”にこじつけたくなり「なす」って「エッグプラント」で”ん”入ってますよ。とか、ゆずは英語でなんです?あ、YUZUですか。残念。。といった話にもなった。

いくら「運盛り」といっても、献立に”ん”をたくさん入れればいいというものではないが、食を通して言葉遊びのようなことができたのは、なんだか楽しく豊かなことだなと思ったことだった。

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