望月氏の質問こそ核心であり、この記者会見の真のクライマックスに思えた
https://www.youtube.com/watch?v=DyhPOPFL3So
芸能中心で切り取りする動画がほとんどのoriconチャンネルが、望月記者の質問を、わざわざ名前がわかるように取り出してるのが不思議だったが、見終わって、なぜあえて取り出されたのかよくわかった。それはやはり切り取る価値が十分にある質問だったからだ。
企業経営であれ、おそらく政治の世界であれ、ビジネスであれ、その組織、集団が大きくなるほど、その組織のリーダーが男性ばかりでは偏った意見ばかりになり、何故か女性までその考え方に似る、あるいは、たとえ女性のほうが多いとしても、その場合はまさしく、男にとって眺めが良いだけの、ただのお飾りになってしまう。
(それが正直言って、通常の日本の女子アナであろうと、私なんかは本当にそう感じているが。つまりAIで代替が可能なのだから。もちろん、本当に自我を感じさせないアイドルのような若手男性アナウンサーもそうであるのだから、それはつまり、性関係なくお飾りになりえるということかもしれないが)
例によって脱線したが話を戻すと、男ばかりでは、新たな切り口やはっとさせられる展開を生み出し、なぜか核心をつけないのを証明していると思う。
それはもちろん、経営者に限ったことではなく、政治の世界だけではなく、質問する側、問題を追求する側の記者であっても、やはり女性がもっと増えるべきだ、そう強く感じる。
だがもしかしたら、それは私が常に思っている、少なくとも決定権は、2つの性で分配するしか無い、そっちのほうが大概うまくいく、という私的理論の提唱者だからではなく、何も望月氏が女性だからではなく、それこそ、望月氏ならではの才能かもしれないが。
誰もが思うべきであろう、本当なら真っ先に聞くべきであろうことを、どんな相手であれ、遠慮なく、軋轢を恐れず、自分の気持ちを乗せて、ぶつけれるということだ。
右にも左にも、あらゆるイデオロギーの政治家や言論人がyoutubeで見せる、怒ったふりの下品であざとい三文芝居ではない。望月氏は久しぶりにであろうが、本気で怒っていると感じた。
もしも演技であるなら、逆に大したものだ。それは間違いなく、動画配信されるメディアの政治、社会記者が、記者会見で取材対象から聞き出す時に必要な才能であろう。
この望月氏の質問なしでは、そもそも何のためにこの記者会見は行っているのか、見ているほど私はわからなくなっていく、そう感じていたのだが、何かに対する大謝罪会が必要となった本当の理由を望月氏は単純に、記者としての質問で明示したのだ。
そして、結局のところ、それこそが本当の問題、つまり私達がこの記者会見を見て、自分たち社会全体の問題として考えるべきことだろう。性犯罪0の国は間違いなく、本当に美しいだろう。いや、別に0が理想論だと言うなら単純に性犯罪が少なければ少ないほど、性的暴力が少なければ少ないほど、セクハラが少なければ少ないほど、この国は素晴らしいだろう。美しいだろう。
たとえば、今年は性犯罪、性暴力が昨年の十分の一になるなら、社会は間違いなく進歩したと言えるし、どんな企業であれ、地域であれ、国であれ、その集団の構成員として、それを誇れるだろう。
一方で、それを実現するための方法論が、どうやら今後は企業によっては女性による接待営業の完全禁止となるか、もしなるなら、それが正しいのかどうかは、私は正直わからない。
なぜなら、自分の性ですら接待営業に使うことを、全く厭わない女性、男性は必ず存在するからだ。そしてもしも、眼の前に二人全く同じ才能の部下がいるとして、片方は接待営業さえ厭わないなら、当然そっちを自分が管理職なら選ばないか?しかも当人がそれでOKだと思っているなら、待遇に差がつくのはしかたがなくはないか?
この疑問に、たとえば、ミスコンを女子アナ採用の上で好ましい材料と考える今のマスメディアは、そして私達視聴者は、どう答えるのだろう?私はそれが知りたい。