キーレスポンスがガバガバなのは、演出や仕様じゃないはず

 カプコンのモンハンシリーズの正当な続編らしい新作が発表されてから、過去一度も遊ばなかったモンハン ワールドと、大型アップデートのダウンロードコンテンツであるアイスボーンを、今年の3月ごろから遊んできて、ずっと感じていた違和感の理由ようやくわかった気がする。

プレイの進捗は、マスターでのストーリー終了後に出てくるモンスターの素材を使う生産装備も、ほぼ全て作り終わり、(リオレイア、レウスの希少種、激昂ラージャン、ジンオウガ亜種、傷ついたイャンガルルガ、ティガレックス亜種、悉くネギ。などなど)、アルバトリオンの攻略目指し、今までで作ったメイン武器と防具のカスタム強化に必要な素材集めで、エンドコンテンツである導きの地の、各エリアの地帯上げをしている段階だが、このゲームは長時間プレイすればするほど、自分にとって明らかにストレスとなる違和感が常にあった。 それでも、モンハンになれてないだけと、ずっと言い聞かせてきた。(いや、実際イライラしてたけど)

「なぜこのゲームを遊んでいると、これほど違和感=ストレスを感じるのか」どうも納得できなかったため、色んな方が書かれているレビューなどを読んだのだが、実際の所、私を苛立たせていた多くの要因は、何もシリーズ初心者が愚痴っているだけではなく、他のアクションゲームと比べた時に、際立ってしまう明らかにモンハン(少なくとも私が遊んだPS5の、ワールドとアイスボーン固有の、負の特徴とわかったため、いよいよ自分がこのゲームを辞める時が来たと感じた次第。そして多分、来年新作が出ても、きっとこの特徴は変わらないので、自分は遊ばないと思う。

社会現象にまでなったことがあるモンハンという人気シリーズを、個人的には、たった一作の感想で終えるのはもったいない気もするが、大丈夫、他に遊びたいゲームは、これでもかというほどあるのだ。ゲームはまだ決めていないが、PCでの、制作含めたMOD中心プレイに戻るつもりだ。

モンハンは、意図的に、一つ一つの固有のモーションをやたら大げさに、時間をかける。それはプレイヤーのアクションと直接は関係ない演出でも同じで、夢にまで出てきそうな、キャンプ地で料理を頼むと、かまどを覗いていると思しきウケツケジョーの、凹凸を表現するバンプやノーマルマップが目立つ、そばかす顔のドアップなどが典型的だろう。

(映画でのワンシーンではなく、プレイするたび、何度も見ることになる演出であると、カプコンは本当に理解していたのだろうか?もちろんスキップできるのだが、残像のようにあの顔が残るのは、防ぎようがない。せめて、あの演出をなくすオプションはつけるべきだったろう。あれを、話題作りとかジョークとしか感じれない感性は、やはり何かおかしいのではないか?)

なぜなら、下からのライトに照らされドアップになった顔というのは、誰でも知る通り、誰がやっても不気味であり、それは確かによく知る者同士なら笑える要素でもあるが、この場合の相手は、パートナーや知人ではなく、ナチュラルでも不気味の谷を完全に超えれていない、中途半端リアルな3Dモデルである。

カプコンの設定がどうであれ、プレイヤーにとっては、あくまでNPCに過ぎないウケツケジョーとは、とてもじゃないが、あれを何度も見たいと感じれるほどの絆など、ゲームをどれだけ進めようが、できるわけがない

この主要キャラクターを語るときに、カプコンの、お遊びのつもりの演出がプレイヤーの脳裏にマイナスで刷り込まれ続け、よくわからない悪い印象が残ってしまう可能性を、考えれなかったのだろうか。

全てにおいて、まるで何かの練習のように付け加えられた3Dアニメーションが、やたらしつこく重い。もっとも、蒸気機関とかいうガチャスロットなど演出面での3Dアニメーションの重たさ、しつこさなら、これはまだ好みの問題、作風の問題と思えただろう。いやなら、無くせなくともスキップはできる場面が多いから。

エンドロールは、ワールドでもアイスボーンでも無理だった。本当に、うっとうしかった。ちなみに、ストーリー終了後のエンドロール心の底から、今すぐスキップしたい、消しちゃえ! そうゲームで思ったことは、私の長いゲーム歴でもめったにない。 近年といっても、かなり前だが、当時浸透しつつあったオープンワールドの意味を改めて考えることになった真三國無双8以来?

でも本当の問題=違和感の正体は、クエストつまりモンスターとのバトルというモンハンの根幹に関わるモーションアニメと、キーレスポンスである。それに違和感があると、すべての演出が、(クエスト中に頻繁に見ることになる様々な挙動、たとえばキャンプでの休憩や、アイテムの取り出し、、マップでのアイテム採取など)が目障りで煩わしくなってくる。

モンハンは、狩猟中での様々なモーションが、バトル以外の演出に限らず悉く、ある意味しつこく、重たく、わざとらしい。 あまりにも遅くて、うざっ!!! なのである。

今でも、わざとらしく、隙だらけで、確実にプレイヤーを乙に近づけるモーションの多くが、これでもワールドでは大幅に改善されたというのだから、慣れとは恐ろしいと思うが、それって本当に必要なのだろうか? 調教されてしまっただけ、むしろプレイヤーは慣れるべきではなかった気がする。

本来なら、「うん、かわいいね、俺のキャラは!」「愛嬌があるな!」など感じれるかもしれない、この手のお遊びモーションも、ストレスを感じながらクリアしようとしている普段のクエストで、必要な操作をするたび、何度も見せられると、「くだらねーな、、、本当に。 このキャラは馬鹿ですか?」とさえ、クエストの進捗次第では思ってしまうのだ。

「ゲームなんだから、のんびりすりゃいいんだよ!」

私も、最初はずっとそう思っていました。自分にそう言い聞かせてました。ええ、のんびりプレイも大好きです。

だが、モンハンは、それを本当に楽しめるゲームではなかった。のんびりと時間をかけるのが楽しいと思えるようには、このゲームのほとんどのクエストは作られてません。そんなゲームのクエストなら、時間制限なんてないでしょう。

ほぼすべてのクエストの目的は、いかに効率的に(当然、乙をなるべく減らし)モンスターを倒し、素材を手に入れ、武器や防具を強化するかに、プレイを続けるほど、否が応でも絞られてくるのです。

本当にのんびりしたいなら、様々なMMORPGがあるのに、モンハンのそれが面白いかどうかは別にして探索で遊べばいいのだけど、モンハンといえば、メインの遊びはつまるところ、通常クエストであり、そのクエストの目的は、やはり狩猟につきるのだから。 

そして私が一番問題だと感じている部分は、モーション以前のキーレスポンスです。何もかも遊び尽くしたプレイヤーには、キーレスポンスの悪ささえ、仕様だと思える心の余裕があるのでしょう。 あるいは、それを見越したうえでのプレイが必要と割り切れるのでしょう。

だが、プレイにおけるストレスから脱却するために、モンスターを狩り続けているのに、そのアクションにおける、キーレスポンスの悪さは、自分のゲーム体験としては致命的でした。

難易度が高くなればなるほど、ほぼ必須となるであろう、R3ボタンでのアイテム選択と使用や、操虫棍での、虫操作用とストリンガーアクションの照準切り替え、複数ボタン同時押しが必要となる一部の技に見られる、明らかなレスポンスの遅さモーションに入るまでの間は、考慮すべきモーションアニメの長さやスタミナ管理の問題ではありません。

ただ単に受け付けが遅いだけではなく、アクションによればスティックによる先行入力が効きすぎて、スティックを離したニュートラルのアクションが的確に選択されないのも、致命的。 何度も繰り返す基本アクションである、アナログスティックによる方向入力とXボダンでの回避後、スティックを離してニュートラルでのアクション(AやBによる、方向キーなしでの通常攻撃)へスムーズに繋げたくても、完全に回避モーションが終わるまでに攻撃ボタンを入力すると、確実にスティックを戻している=ニュートラルにしてるのに、常に方向キーを入力したセットアクションとして受け付けられ、回避モーション終了後、直ちに方向入力が必要な攻撃モーションが暴発するのは、仕様というより、ほとんどバグに近いでしょう。 

具体的に書くと、
1.→X (方向スティックとXによる、→方向への回避
2.A or  B  (回避モーション中に、アナログスティックをニュートラルに戻しての、ワンボタン攻撃アクション先行入力

をしているのに、すべからく回避直後に、→A or  →Bの、方向セットでのアクションが暴発してしまう。これを防ぐには、次のボタン入力を、回避モーションが確実に終わるのを完全に待つ必要がある。本来意図している攻撃が、フレーム単位であれワンテンポ遅れてしまうってことです。

PS5を使い、PS5の純正コントローラーで遊んでいるので、コントローラーの設定の問題とかでは、この挙動は防げないようです。

(一応補足すると、この挙動を変えるには、回避中に、あえてもう一度方向キー入力してから、またニュートラルに戻して、素早く攻撃ボタンを押すことで、おそらく最速で、回避+ワンボタン攻撃アクションに繋げれますが、こんな基本的なアクションで、アナログスティックの無駄な入力を何度も繰り返す必要があるのは、コントローラーを消耗させるだけです。

自動的に回避から方向キーとセットのアクションにつなげたいなら、アナログキーのスティック入力を入れっぱなしでの、連続ボタン入力で出ればいいだけ。なんで回避中はニュートラルでの先行入力だけ受け付けないのか、本当にわからない

回避モーション中は先行入力を一切受け付けないなら、まだ納得できます。だけど、意図していない組み合わせで、適当に受け付ける(ニュートラルにしてるのに、前の方向キーの入力を無駄に残し、回避中でのボタンとワンセットで受け付ける)

こんなガバガバなキーレスポンスのため、後から行った連続動作によって、前の動作が始まらず、上書きされてしまうことも結構あります。プレイヤーの判断に基づくキー操作に、アニメーションの選択と再生>>トリガーとなって引き起こされるべき変化が追いついていないってことです。

誰でも絶対に気づくであろう、クラッチ判定のガバガバさや、操虫棍でのエキス入手に関わる、物理判定(特定モンスで、虫が突き抜けるだけのスカスカ翼判定)などの理不尽に、モンスターのあまりにわざとらしい挙動が組み合わさると、本来許せる、あるいは仕様だと納得するしかない事項も、何も考えないで作ってるんじゃないの? (本当は予期していない挙動だが、結果的にそうなってるだけなんじゃないの?)と、いぶかってしまいます。

これだけの人気ゲームで、誰に聞いても首を傾けるしかない導きの地の仕様だけでなく、ほぼ必須となったクラッチ判定のおかしさや、クラッチ中の位置移動で、カメラアングルと挙動に統一性がない、(動き回るモンスターとセットで、思ってない方向への無駄な移動を繰り返し、スタミナ終了)、アイテム使用でのアナログキー周りのレスポンス、フィールド上のアイテムやアイコンが重なり、様々なアクションが同じボタン動作のため暴発など、明らかな問題点に関するユーザーからの報告は、間違いなくあったはずだし、カプコンも把握してるはずですが、モンハンの場合は、歴史のある人気シリーズということで、早急に訂正すべき問題と、シリーズで培われてきた過剰モーションを利用した、プレイヤーへの負荷(ある意味これらは、ゲームの仕様そのものといえる)が、ごっちゃになり、訂正すべき問題まで、ユーザーのプレイスキル、慣れの問題として、なぜか見逃がされ放置されてしまったんじゃないのかと。

ユーザーの我慢が当たり前になった人気シリーズは、殆どの場合、売り上げが極端に落ちるまで変わらないと思うんですよ。














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