夜のお墓をお坊さんと行く
突然ですが
夜にお墓を歩くのはタブーと思いませんか?
うつ病がひどくなる前に、一週間だけの休みがあって、どうしても高野山に行きたくて行ったのですが
宿泊先について説明を受けてたら
『夜に奥の院をお坊さんと歩くツアーがありますよ』
えっ! 夜にお墓歩いていいんだ…
しかもお坊さんがガイド?! それならいいんじゃないか!
とワクワクボルテージがON!
で、思いきって参加してきました。
写真も弘法大師様の霊廟の前の橋までは
撮って良いですからね~とお坊さん
か、軽い⁉️
ツアー中は有名武将のお墓を教えてくれたり
怖い話をしてくれたり
※墓場で怖い話していいのね…
弘法大師様の霊廟につくまで、一時間以上を
ひとりでただ奥の院に訪れただけでは気が付けないことを沢山教えて頂けて、ホントに楽しい時間だった。
人生で一度は行った方が良いと云われる場所
高野山奥の院には20万基お墓があるとされるが
その墓地の一番奥に弘法大師様が眠る、霊廟があり、そこへアクセスするには表参道と裏の道がある。
不思議なことに、奥の院はお墓の銀座とでも言って
良いくらい大中小のお墓、有名武将、有名企業、有名な方のお墓で溢れてる。しかし、戦争で亡くなった相手の国の兵士のための供養塔があったり。
生前敵対してた武将達が近い場所にお墓が建てられたりしているのだ。死後の世界では仲良くしようという計らいだろうか。
なんだか、これまで町を車で走っていて通りすぎる墓地や、近所にある大きなお寺の墓地をどうしても通らないといけなくなったときのような、おどろおどろしい怖さは感じないのだ。
ホントにそれが不思議でならなかった。
お大師様のお力なのだろうか??
無事にお大師様の霊廟にもご挨拶し
ツアーは終了。
ツアー参加者の宿泊施設はお寺が経営する宿坊が殆どなのだが、私だけは奥の院、繁華街の外れにあるゲストハウスに泊まったので帰りはなんと!
途中からひとりで帰ることに((( ;゚Д゚)))
行きは怖くなかったから、行けるかな…と思いつつ
お坊さんに分岐点と所要時間を聞いて
久しぶりに気合いをいれて!
奥の院の墓地のほんのり灯籠が照らす道を
ひとりで歩きだした。。
まわりは数えきれない数のお墓
実は、小さい頃はすこし何かが見えてしまっていて
霊感が強いおばさんに昔
"憑かれても私には何も出来ません ごめんなさい "
と強く思ったら見えないから!と言われ
なんつー教えだよ と思うけれど
これを信じてからは、何かを感じても大分見えなくなったから
いつものオマジナイを繰り返して進んでくと
『お姉さ~ん』
と遠くから呼ばれて
ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!
と思ったら、『お姉さ~ん』と
お坊さんが遠くから走って来てくれてた。
はぁ生きてる人で良かった…と瞬時に安堵して
優しい~~と内心半べそになった。
だけど、遠くから叫ばれたから少しビビったぁ。
私は小さい頃からお坊さんが大好きだった。
理由はないんだけれど、祖母が真言宗で
一生懸命お参りしてたりして、お寺に連れていって貰った時に凄く素敵だなと思ったのだ。
オレンジの袈裟も素敵だといまだに思う。
だから、お話出来るのが嬉しくてシャイながら色々お坊さんに聞いてみた。オバケ見えたらどうします?って話したけど意外と自分が思ってることと同じことを言われて嬉しかった。
都会に来て、意外に良かったのは
オバケだとしても 気が付かない確率が格段に
あがったこと。
お坊さんは、私と似たようなことを答えたのだ。
"渋谷ですれ違う全部の人が生きてると思いますか?"
と。
なんか嬉しかった瞬間だった。
お坊さんとはほかにも楽しく話して、あっという間に出口に着いた。
こうして高野山奥の院ツアーは、帰りはプライベートツアーに変身! した。
お坊さんが私を送った後に、勤め先の宿坊に帰るまでは真っ暗な夜道を10分以上歩かなくてはならないことも知っていたから、ホントに有り難く…
何度も"有難うございます 気をつけて" と伝えた。
なぜなら、一応
お坊さんは熊撃退スプレーとかも持ってるんですよね
ホントに山なんです。高野山…。
翌日、別の体験で同じお坊さんにまた会えて
無事を確認してホッとしました。
小さい頃の夢は、お坊さんになること
orお寺のお嫁さんになること。。
はてさて叶うのかは難しそうですが
後にも先にも、お坊さんと夜のお墓を歩くことは
有るのか無いのか?! どうかな?
貴重な体験でした!
追伸
今考えると凄い不自然なのだが、その日の夕方
何も知らずに奥の院の脇を10分ほどずーっと歩いてたらいい薫りがしてたのだ。。
それで、左をみたらお墓が沢山あって
『あっこれが奥の院か』と気が付いた。
お墓まではかなり遠かったのに…あれはなんだったのか。翌日、同じ薫りのお香を高野山のお香屋さんで買いました。
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