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お遊戯は男の子としたかった~3cmの向こう岸

一番古い記憶は「館山の海で溺れたら大ダコがいてお父さんが助けてくれた」なわけですが

では本当にあったこととしての最古の記憶はなんだろうか、と考えると、すぐに思い出せるのは幼稚園の頃で。

私は女性の平均身長よりは高いんですが(といっても中2男子の平均身長くらい)、幼稚園のときも大きくて、女子では後ろから2番めくらい。そしてそのクラスは、女子のほうが男子よりも人数が多かったんです。なので男女ペアでやるお遊戯では女子があぶれるわけです。そうなると何が起きるかというと、背の順で並んだときのうしろのほうのあぶれ女子は、女子同士でペアになるんですね。

そのときの「ちぇっ、男子とペアがよかったな~」と思った気持ちを今でも覚えていたりします。つまんないなと。男子とお遊戯がしたかったのか、単にほかの女子たちとは違うのが嫌だったのか。

その後も背の順では後ろのほうばかりだったので、ちょっと憧れでした「前へならえ」の一番前。きっと「前へならえ」の一番前だった子はだった子で、両手を前に伸ばしたかったよ! と思っていたのかもしれないけど。

小学6年のとき、校庭に1年から6年までが全員並んで(朝礼のときだったのかな)、高い位置から全生徒の写真を撮影するということがありました。そんなことがあったのはすっかり忘れていたのだけど、だいぶ大人になってからその写真を見る機会があって、自分を探したら……私、写ってないじゃん。6年生なので列は端、そのうえ後ろのほうとくると、切れてるんですねこれが。もうふたり分くらい前だったら写ってたのに!

女性の平均身長よりは高いといっても、満員電車で埋没しないくらいの程度なんですが、そんなんでも身長といえば、思い出す昔の記憶がもうひとつ。

20歳台の前半にちょっとおつきあいしていた男の子が私より背が低かったんですね。3cmくらいだったかな。つきあっていたくらいなので好きだったわけですが、どうしてもやらなかったことがあって。

人前では絶対に手を繋がなかった(繋いでくれなかった、んじゃなくて私が繋がなかった)。あれはどういう心理だったんでしょう。私のほうが大きいのがいやだったのか、彼のほうが小さいのがいやだったか。いや、正直になろう。なんかみっともない、と思ってた、あの頃。今にして思えばひどい話だなと思う。たったの3cmなのに。なお、お別れした理由は身長のことではなかったけど。

ユーミンに「5cmの向こう岸」なんていう歌がありましたね。

ちなみに先日、久しぶりにちゃんと身長を測ったらちょっと縮んでました。ショックでした。

ではまた。

トップ画像はイラストACより。

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