エスカレーターとエレベーター解決したりしなかったり
エスカレーターやエレベーターってありがたいですよね。駅で階段とエスカレーターがあったら確実にエスカレーターを選んでしまう。そうしてせっかくの運動の機会を逃してしまいます。
日本ではエスカレーターは1914年(大正3年)に初めて登場したんだそうです。1914年は、あのゴジラ音楽の伊福部昭さんやブギウギの笠置シヅ子さんが生まれた年です(ウィキペディアより)。そして電動式エレベーターは日本では1890年(明治23年)が初登場だそう。
ところで、「階段が動いているほう」がエスカレーターという名前で、「箱が上下しているほう」がエレベーターという名前だってこと、とっさにわかります? 私も「えーとどっちだっけ」と思ってたタイプですが、もうわかります。いつでも私に聞いてもらって大丈夫です。
最初(エ)と最後(ーター)が一緒で似てるからわかりにくいんですよね。エスカレーターは「自動階段」、エレベーターは「昇降機」だったら間違えようもないのに。
「escalator」は「escalate」が語源なんだろうと思ってネットで見てみたら、「escalator」が先にあって「escalate」や「escalation」はあとからできた単語なんだそうです。「elevator」のほうは、上げる、高めるといった意味の「elevate」が語源なんですね。
「ガールがいるほうがエレベーター」だ、とも思ったのですが(エレベーターガールもあんまり見なくなりましたね。新宿の小田急と紀伊国屋書店にはいたかと思います。宮沢りえでドラマあったね)、エスカレーターガールもいたことあるんですって。ややこしいです。
「エ」と「ーター」以外の場所で区別すればいいんじゃない? ポイントは「s」と「l」です。ほら、ななめ横方向に行ったり来たりするのがエスカレーター、「s」の形ですよ。そして上下に行ったり来たりするのがエレベーター、「l」の形ですね。
これさえわかればエスカレーターとエレベーターを間違えることはありませんね♪
ついでにいうとまだ解決できないのが、エレベーターの扉の開くボタンと閉じるボタンのわかりにくさ! これね! もし初見だとしたらどっちがどうだかわかります?
左が「ひらく」で右が「とじる」ですね。
エレベーターに乗ってこようとする人がいたから親切心で扉を開けておいてあげようとして無慈悲にも閉じてしまいそうになった、という経験はけっこう多くの人がやらかしているのではないでしょうか。
デザインした方の意図としては、「ひらく」では三角の頂点が左右に向かって開いていることを、「とじる」では中央に向かって閉じていることを示しているんだというのはわかるんですけど、「ひらく」ではふたつの三角の底辺が合わさっているので「とじる」、「とじる」では中央部に空間があるので「ひらく」だと思っちゃうんですよね。
たぶん今は下に「ひらく」「とじる」と書いてあるものが多いのではないでしょうか。ユニバーサルデザインの敗北ではないか…
もう、開くほうは「ひらく」と「OPEN」、閉じるほうは「とじる」と「CLOSE」と字だけで大きく書いてあるのが一番いいんじゃないかしら、などと思ってしまいます。
開閉ボタンがマークだけのエレベーターで乗ってこようとする人がいるときに、瞬時に判断しなくちゃいけないときのために、「閉じるっぽいのが開く、開くっぽいのが閉じる」って覚えておくのがいいのかしら。よけいややこしいわ。
ではまた。
トップ画像はイラストACより。