京極夏彦と晴明神社

晴明神社に行った。
陰陽師、安倍晴明が祀られているあの、神社である。
有名なので知ってはいたのだが、そこを目指して行ったわけでなく、たまたまた通りかかった先にあったので、まあ、行ってみるかくらいの大変軽い気持ちで向かった。

参道を通り、手を洗い、まっすぐに本殿へ向かう。
女性二人が熱心に拝んでいる。
お賽銭を入れ、手を合わせる。昔は我欲むき出しで願い事をしていたのだが、ほとんどそれは叶うことはないと途中で気づき、最近は家族や人のための願いごとか、日々のお礼みたいな簡単なことだけのあっさり参拝にしている。
その方が気分的に清々しいのである。

授与所へ入る。見上げると沢山の有名人が書いた絵馬が飾られている。
羽生結弦からガリガリガリクソンまで非常に幅広い。

尾上右近などの歌舞伎役者の名前も多く、個人的に静かに盛り上がって見ていた。

するとあるおばさんが、
「ちょ、見て見て！京極夏彦よ！すごいわねー京極夏彦って、、、京極夏彦は、、すごい！」
と、連呼していた。私はメジャーで活躍されてる菊池雄星投手の絵馬を見ていたが、もう京極さんしか頭に入ってこない。
数秒後、「いやあああ〜京極夏彦って・・！！」と吐き出すようにおばさん。
おみくじを引いて読んでいたが、すっかり何も入ってこない。
頭の中は京極さんのファンなのか、そうじゃないのか、結局どうなのか、気になって仕様がない状態で授与所を出る。

結局京極夏彦というワードを頭に叩きつけられて、晴明神社を後にした。