最期まで強い伯母
先日、伯母が亡くなった。
私は、この伯母の事があまり好きじゃなかった。
なぜか、意地悪されたり嫌味を言われていたから。
母は4人姉妹。
この四姉妹仲が良さそうだが
お互いに嫉妬しまくり。
そこに巻き込まれ、伯母は小学生の私が泣くまで
嫌味を言って来た。
だから、子供の頃から好きじゃなかった。
大人になっても殆ど話さなかったから
彼女がどんな人だったのかも知らない。
12月に従兄弟の結婚式で久しぶりに会って
話したのが最後。
その時は、すごく人として丸くなって
穏やかな顔をしていた。
別人のように雰囲気が変わったな〜と。
お正月に体調が悪いと病院へ行き
そこで、癌だと1人で告知されたらしい。
しかも、末期。
余命も3ヶ月と言われ
治療も何も出来ない状態だから
家で最期を迎えたいから自宅に帰ると自分で決め
『何も思い残す事はない、ありがとう。』
と、先生と握手して病院を出たそうだ。
そして伯母は亡くなるまで一度も泣かなかったと。
なんて強い人なんだ。
知らなかった。
こんなに強い人だったとは…
強がらないとやっていけなかった
環境だっんだろうな。
だから、私や周りにも強く当たっていたのかな?
と、今なら分かる。
素直に慣れたら、伯母はどんなにラクだったろう。
嫁いだ先で同居して
103歳まで姑を介護し、ついこの間看取った。
やっと旦那さんと2人の時間を過ごそうと
思ってた矢先の癌。
姑の四十九日が過ぎてすぐに
伯母は亡くなった。
あまりにも…酷だ。
姑103歳まで生きてさ
自分は75歳で人生を閉じた。
それでも悔いはないって。
伯母の人生って…何だったんだろ。
人の為に生きてきた人生
自分の人生を生きていたのかな?
って、すごく思ってしまった。
でも、伯母は悔いがない
幸せな人生だったと旅立った。
幸せと思って逝ったのなら最高だよね。
旦那さん、子供達にもの凄く愛されてたもんな。
それは、本当に羨ましいくらいに…
幸せって、人それぞれだと改めて思った。
いつも、お通夜は感情に振り回され
故人の悲しみにふけることが多かったけど、
こうやって冷静に人生について考える事が
出来たのにはビックリした。
伯母に感謝だ。
乗り気じゃなかったお通夜けど、
本当に行って良かった。
嫌いだった伯母だけど、今回の事で好きになった。
反抗的な態度でお通夜に参列者した罰当たりの私を
1日でコロっと変えた伯母は凄いな。
色々と教えてくれてありがとう。
ゆっくり休んでね。