有田大貴を取り上げたマダガスカル紙記事を邦訳
昨年12月に有田大貴がマダガスカルの首都アンタナナリボで個展を開催しました。
有田大貴は、故郷であるヒロシマへの強い意識を昇華した絵画を制作し、国内外で発表しているアーティストです。昨年12月に、マダガスカルの首都アンタナナリボにて個展を開催し、千羽鶴や折り鶴の焼却灰を用いた絵画作品やインスタレーション、被爆者である有田の祖父が撮影した原爆ドームの写真などを展示しました。
マダガスカルでは、トークイベントを開催したり、現地の学生と交流する機会をもつなど、盛況だった様子です。
そうした様子が現地紙に大きく取り上げられていました。
日本で彼の活動を紹介するのとはまた違った角度で取り上げられる貴重な内容です。世界中から広島に届けられた千羽鶴をつかった作品制作し、それを国内外で発表し、反応を得る。そんな循環を見て取ることができます。
このほど許可を得て内容を下記の通り日本語訳しました。ぜひご覧ください。
Is’Art Galerie Ampasanimalo –「広島の千羽鶴の灰」で表現、有田大貴という日本人アーティスト
独創的なアーティストの強い意志によって想像力が膨らむユニークなアート。月曜日からアンタナナリボ市内で開催されている展覧会である。
Is'Art Galerie Ampasanimaloで彼のような国際的で著名なアーティストの世
界を鑑賞できるのは珍しいことである。月曜日から12月27日まで、アンタナ
ナリボ市にとって重要なアートギャラリーで展覧会が開催されている。
「地に空に」と短くも力強いタイトルのこの展覧会では、有田大貴という日本人のアーティストの世界観を感じ取ることができる。作品を通して、有田大貴は自身の生まれ育った広島という土地の歴史に思いを馳せている。文化と美術の間にあるようなこの展覧会は、Is'Art Galerie Ampasanimaloを明るくし、作品のメッセージによっても輝いている。
有田大貴は、負の歴史をもつことになった広島市で生まれ、親族は原爆から
生き延びた。平和のメッセージを謙虚に伝え、日本人の逆境を乗り越える強
さと喜びを大切にしている。
非常に親密な表現(〜作品にヒロシマを見る〜)
様々なインスピレーションで行動を駆り立てられた有田大貴の絵画とインス
タレーションが展示されている。作品の中で折り鶴と千羽鶴の焼却灰を使用してヒロシマを象徴させ、核兵器の廃絶を願い、世界平和のメッセージを広めている。
このメッセージは彼にとって重要であり、マダガスカルの「地に空に」おい
ても共鳴させたいと考えており、展覧会のタイトルとなった。
「私は作品のなかで、千羽鶴の焼却灰を死や破壊の象徴と捉えている。一方で、千羽鶴を生命や再生の象徴として提示している。」と有田大貴は力強く述べた。
「地に空に」、彼が使用する材料で、破壊と再生、生と死だけでなく、すべ
ての存在と消滅を表現できる。カラフルな色彩とテーマによって鑑賞者が好
奇心を掻き立てられ、展覧会は有田大貴の豊かな想像力によっても魅了され
る。
翻訳者:ル・メテ・アデリン / 土井紀子
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