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碌なものじゃない

公務員を辞めた。
ハラスメントと精神不調による退職。

公務員を目指したきっかけは消去法だった。
社会の役に立ちたいとか、国や市の運営に携わりたいだとか、そんなことを考えたことはない。当時の私には、自分が自分を嫌いにならないために働くことが必要で、民間だと利潤を求めてガツガツしてるんかなあ、じゃあ公務員でいいか、という何とも思慮の浅い動機だった。

でも試験勉強は頑張った。公務員試験は10科目を超える分野の問題に加え、小論文、面接を乗り越えなくてはならないので、準備がとても大変だった。両腕にびっしり蕁麻疹を作りながら必死に毎日12時間は机に向かっていたと思う。今考えるとすごい。

こんなに頑張って社会人になったのに、2年足らずで私は仕事を辞める。
上司から誘われた複数人の飲みはなぜか相手と私の二人きりだった。帰り道で体を触られた不快な感触はしばらく離れてくれなさそうだ。社会人なんてこんなものなんだな、と動かなくなったこころで思う。たとえ妻子持ちで、公務員という守るべき身分があっても、ヒトは欲望に逆らえないらしい。愚かだ。

私はメンタル不調を10年以上抱えているので、仕事を長く続けられない気はしていたし、自分に期待もしていなかったけど、外的要因で退職することになるとは思ってなかったな。ちなみに、私の職場は旧態依然で、変化を嫌い、多様性も認めない、時代遅れな場所だった。公務員を目指している方には、勤務先は慎重に選んだ方がいいと伝えたい。

仕事を辞めて、猫の世話を少し見て、もういいかなと思ったらいろいろと終わりにしよう(婉曲表現だ)と、今はそう思っている。

仕事を辞めて、人生2度目の引きこもりになったら、自分の色んな所が壊れていくような気がしている。だから気が確かなうちに、今思っていることを書き残そうと思った。この文章がもう壊れていたりしないといいのだが。


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