AIスタートアップ1年目!BLUEISHの2024年振り返り
※サムネイルは2024年12月23日に行われたBLUEISH全社会での集合写真。着実に仲間が増えています!
すべての業務プロセスをAI化することを目指す、BLUEISH代表取締役CEOの為藤です。
経営者として情報発信するフェーズに入りましたので、今回からnoteでの投稿を始めることにしました。
2024年、BLUEISHはAIスタートアップ1年目として全力で活動し、非常に勢いのある一年になりました。
これまでスタートアップを支援する側にいた私にとっても、多くの学びと挑戦の連続だったため、今回は代表取締役CEOの視点から2024年を振り返り、苦労話も含めて共有させていただきます。このお話しが少しでも、これからのAIスタートアップ企業の参考になれば幸いです。
(戦略的な事等はまた別の機会に投稿します。)
はじめに!まずはこれを伝えたい!
「AIスタートアップの未来は、ワクワクしかない!!」
AIスタートアップとしての未来には、本当にワクワクすることがたくさんあり、私自身とても楽しんでいます。優秀な従業員や役員、応援してくださる株主の方々、そしてお客様のおかげで、CEOとして思い切り事業に集中できる環境を整えていただき、心から感謝しています。
もちろん、しっかりと結果を残していきます!
BLUEISHってどんな会社?
従業員60名規模のAIスタートアップ1年目の会社。
代表である私がエンジニアということもあり、最先端のテクノロジーと現場の課題を深く理解しながら、“高い技術力”と“いいものをつくる”ことに物凄いこだわっています。
現在はアーリー期のラウンドに位置し、『業務プロセス特化型AIソリューション』を軸に、大手企業様を中心とした業務フローやアナログ作業をAIワークフロー化し、効率化を実現しています。私自身もエンジニアとして開発に深く関わっているため、お客様のニーズに寄り添いながらスピーディかつ柔軟にサービスを提供できるのが大きな強みです。
特に最近では、お客様の独自業務プロセスに合わせたAIサービスを、平均1日~1週間という驚きの速さで初回提供できるようになりました。
ちなみにBLUEISH主催でGoogle様との共同でAIイベントの開催もしていたりします。
▼ BLUEISHのイベント情報はこちら!
BLUEISHの目指す、Vision&Mission
2024年12月に決まったAIスタートアップとしての新しいVision&Missionです。CIリブランディング担当、広報、人事からは無許可で今このnoteに記載している為、後ほど怒られるかもしれません。その際の言い訳に関してはこのnoteを投稿した後考える予定です。
Vision
私たちの価値創造で企業が成長し、それに関わる人々に豊かさが循環していく社会を実現する
※「豊かさが循環していく社会を実現」が日本をよくしていくイメージがありお気に入りです。
Mission
すべての業務プロセスをデジタル化し、唯一無二の価値を提供する
※「すべての業務プロセスをデジタル化」は間違いなくLayerX様からインスパイアされています。福島さん、松本さん、お二人は週に1回名前が出るほど尊敬している経営者の中の二人です。
BLUEISHの歴史
実は「AIスタートアップ1年目」と言いつつも、創業は2018年。当初はSI / 受託開発を中心に事業を展開しており、現在もJALインフォテック様をはじめとする大手企業との取引実績があります。
AI技術が急速に進化し、企業のデジタル化が一気に加速した“AI時代”。OpenAI社のChatGPT自体は2022年末頃に登場しましたが、本格的に社会へ浸透し始めたのが2023年に入ってからでした。
この動きに合わせるように、BLUEISHもAIの取り組みを強化し、そこからの1年間は社内AI組織の整備・強化・採用に注力してきました。また、多くの生成AI開発企業がチャット、コンテンツ生成などに注力する中、BLUEISHは真っ先に「AI Agent」や「Agentic Workflow」に着目し、活動を進めた。
そして2023年末にて利益が1億円を超えたタイミングで、「今こそAI時代を牽引するスタートアップとして挑戦すべきだ」と考え、2024年から本格的にスタートアップとして活動を始めることにしました。
2024年、AIスタートアップ1年目としての振り返り
1月〜3月
従業員30名 → 40名
自社サービス、AIワークフローシステム「Omni Workspace」の開発開始
4月〜6月
役員3名 → 8名
一般社団法人量子技術による新産業創出協議会「Q-STAR」に会員企業として参画
R&D事業部を設立し、画像/動画生成、量子コンピューターAIの研究開発の開始
7月〜9月
従業員40名 → 50名
株式会社フジミック様と番組制作効率化の実証実験開始
「IVS2024 KYOTO」Generative AI 起業家ピッチにて2位入賞!
シードラウンドにて複数のエンジェル投資家から約3億円の資金調達を実施
10月〜12月
役員8名 → 10名
従業員50名 → 60名 ※去年の2倍に
「B Dash Camp 2024 Fall in Fukuoka」のピッチコンテストでパーソル賞 受賞!
パーソルキャリア様とのAIプロジェクト開始
12月にBLUEISH初のCVCの出資が決定 ※2025年1月に共同プレス予定
「会計AIワークフローサービス」の提供開始
「人材AIワークフローサービス」の提供開始
2025年1月にプレスを出させていただきますが税理士事務所、最大手の企業より出資が決定&サービス提供に向けて開発開始
2024年、AIスタートアップとしての苦労
今期は、自社事業が約2億円の赤字になります。(ただし、SI/受託開発については黒字です)。
そこでAIスタートアップとして苦しめられた要因は大きく5つあります。
1. 生成AI開発にかかる開発コスト
まず何よりも大きかったのは、生成AI開発にかかる膨大なコストです。スタートアップにとっては死活問題で、まさか2億円以上の投資をすることになるとは想定していませんでした。シード期で数千万の調達のみだとかなり難しいです。無闇にリリースを焦らずに実証実験を重ね、PMF(プロダクトマーケットフィット)をしっかり見定めることが重要です。BLUEISHでは最終的に12月まではクローズドリリースにとどめ、慎重に展開しています。
2. 生成AIの進化の速さ
2つ目は、生成AIの進化スピードが想像以上に速いという問題です。戦略をしっかり練らずに開発を進めると、サービスそのものがあっという間に陳腐化してしまう恐れがあります。
そこでBLUEISHでは、今後リリースされる可能性のある技術やサービスを先回りして予測し、むしろ自社サービスに組み込むことを前提に開発を進めています。進化の速さを逆手に取り、柔軟かつ拡張性のある設計を目指しています。
3. AIスタートアップへの投資の難しさ
3つ目は、AIスタートアップへの投資の難しさです。投資家の方が思いっきり理解していただけるか、理解できないかでやはり大きく分かれます。
今は、理解していただき尚且つ、世界を広げていただける方を中心に出資して頂いています。マーケットサイズを狭くする方は論外です。
4. 生成AIエンジニアの採用
4つ目は、生成AIエンジニアの人材不足です。そもそも生成AIエンジニアとしての専門スキルを持つ人材がいないため、社内や新規採用で一から育成しています。BLUEISHでは、アルゴリズム系とソフトウェア系を分けてバックグラウンドやポテンシャルを見極め、それぞれに合った育成計画を立てることで、独自の生成AIエンジニアを輩出しようと取り組んでいます。
5. 生成AI開発企業としてのAIリテラシーの高さ
5つ目は、AIリテラシーの高さです。生成AI開発企業である以上、エンジニアは当然ですがPM/PdM、デザイナー、広報、バックオフィス、全ての職種でAIリテラシーが高く無いと話になりません。これがまたハードルが高いです。BLUEISHでは常に社内で学習の場を設け、共有しあっていました。
業後に「松尾・岩澤研究室の大規模言語モデル応用講座」に20名程のメンバーが受講し、毎週共同で学習していました。
AIスタートアップの良いところ、悪いところ
【良いところ】
・高い成長ポテンシャル
・先進的なブランドイメージ
・社会的インパクトが大きい
・ビジネスのスピード感
・多様な人材が集まりやすい
【悪いところ】
・深い領域に入る混むとやはり研究開発チームが必要
・人材争奪戦が激しい
・不確実性が高い
・進化のスピードが速すぎる
・教育や認知獲得のハードルの高さ
このように良いところもあれば悪いところもありますが、それでもAIスタートアップには大きな未来があると感じています。
ちなみに私は「B Dash Camp 2024 Fall in FukuokaのFinalist」にて
「2035年は時価総額28兆円を目指しています。」
と宣言するぐらいです。笑
この後、沢山の方々から時価総額28兆円の方だ。と見事に時価総額28兆円と宣言した男になりました。
ちなみに現在は時価総額30兆円に上がっています。
かつてSIや受託開発がメインだった頃は、スタートアップでもなかったためEXIT戦略もなく、コロナ禍で一度1億円の赤字を抱えたときは社長(私)ひとりという状況でした。その当時は本当に辛い日々を過ごしていました。
しかし、会社としてしっかり復活させ、スタートアップとして再出発してからは役員が最終的に10名体制となり、さらに応援してくださる株主の方々も増えたおかげで、2億円の赤字が出たとしても支えてくれる仲間がいるので、常に未来を見据えた行動ができますし、おかげさまで12月に大型の取引が開始出来る事になり既に何倍もの勢いで巻き返す算段が出来ています。
ちなみにこの赤字の件、役員メンバーに許可なく投稿しているので後で怒られるかもしれません。笑
2024年を一言で言うと
「点火」です。
• これからの大きな飛躍に向けてエンジンをかけた一年でした。
• アーリーラウンドとしてPMF(プロダクトマーケットフィット)を模索する中、苦労も多かったですが、何とかビジネスの形を“見つけた”ことが大きな収穫。
• まさに「火がついた」瞬間を象徴する年になりました。
2025年に向けて
2025年は「強靭な組織づくりに向けた準備」
・2026年、2027年、2028年を見据えたメンバー採用を強化。
・1年間かけて、更にAIに特化した強力な組織を構築。約30〜35名規模の予定。
さいごに
まだまだ皆さんにお伝えしたい、たくさんのハッピーなお話や仕込み、戦略があります。しかし、これ以上は無許可で投稿すると役員メンバーに怒られてしまう為、今回はここまでとさせていただきます。笑
いかがでしたでしょうか。同じAIスタートアップの方、これから起業を目指している方、あるいはスタートアップに興味のある方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
また、今回の記事をもとにBLUEISHに少しでも興味を持って頂いた方、XでもFacebookでもご連絡お待ちしています!
今年1年、本当にお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
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