【りんご娘メンバー評】とき・王林(2代目)・ジョナゴールド(2代目)・彩香期【2015.10-2022.3】
■構成メンバー
とき《第6期》
王林(2代目)《第7期 リーダー》
ジョナゴールド(2代目)《第8期》
彩香《第8期》
■活動期間
2015年11月~2022年3月
■別名
RINGOMUSUME, RINGOSTARS, FOURs(FOURs期)
2年半でりんご娘として成長を遂げたとき&王林のもとに、大型新人が合流
2013年4月にとき&王林の2人になってから2年の月日が経ち、初めはパフォーマンスやMCでも不安視されていた2人が支え合って活動を続け、ようやく新曲を配信リリース出来たり、一度は降板した番組のレギュラーに復帰したりと着々とステップを踏んでいましたが、大きな活動実績には結び付く一歩手前でした。
一方、アルプスおとめには2014年4月に福士・葛西が加入し、練習生(リーフ)加入から1年足らずで昇格、ライブや劇団RINGOAMEではメインを務めるなど、メキメキと頭角を現しておりタイミング次第ではりんご娘に昇格してもおかしくないなと思っていました。
2015年9月22日に行われた愛踊祭2015の決勝大会では、惜しくも優勝を逃してしまったりんご娘。この当時の心境をときは「ここで優勝出来たら、2人のりんご娘としてもっと活動できるんじゃないか、爪痕を残したかった」と発言していました。もしかすると、この時点で加入について樋川代表からとき&王林には伝えられていたのかもしれません。
その4日後の2015年9月26日に開催されたりんご娘&アルプスおとめ POWER LIVE 2015にて、アルプスおとめから福士・葛西のりんご娘昇格が発表されたのです。
樋川代表のスカウトでオーディションを受験し、歌・ダンス・MC共に対応力が高くあっという間にアルプスおとめリーダーにまで昇格した福士、とき&王林に身長で追い付き、ダンススキルの高さでアルプス内でも目立っていた葛西の加入は、まさしく即戦力での加入となりました。
最初期のキャプテン(リーダー)は”とき”であった
皆さんからすると、りんご娘のリーダーと言えば王林というイメージが強いと思います。事実、たくさんの番組でも「りんご娘リーダーの王林」という紹介がされました。
しかし、実はJと彩香が加入した当初は、りんご娘在籍年数で最長だったときがキャプテンとして、グループをまとめる役割を担っていました(公式HPにも記載されてました)。
それが、愛踊祭2016の優勝特番で「りんご娘リーダーの王林」という発表があり、いつの間にかリーダーポジションが変更になっていました。
確かに、りんご娘歴ではときの方が長く在籍しておりますが、リンゴミュージック歴で言うと王林が最長であったため何の違和感もなかったのですが、リーダー変更の理由は定かではありません。
▶ジョナゴールド&彩香お披露目イベントで、ときがキャプテンであることが名言されています
王林はアルプスおとめ時代から3年間リーダーを経験していますし、彼女の持っているリーダーとしての素質は類い稀なる才能でした。
王林が先頭でりんご娘をリードし、後ろからときが支える、グループにおける先輩2人の絶妙なバランスが後の大活躍に必要不可欠だったのかもしれません。
しっかり者の後輩のおかげで、先輩2人がぶっ壊れる
もともとは天然なところが魅力的であったときと王林ですが、りんご娘がとき&王林の2人体制になってから2人でMCをまわす場面も多く「しっかりしよう」という意識が随所に見られていました。
ジョナゴールドと彩香が加入してからも、1~2カ月はしっかりしよう精神が見受けられましたが、年を越した2016年からJに突っ込まれる場面が多くなります(笑)そして、MCを仕切れるしっかり者の加入に安心したのか、本来の魅力をときと王林は取り戻し、ぶっ壊れます(笑)
ぶっ壊れっぷりが全国的に露呈したのは、コロナ禍で始まったWEB番組「RINGOMUSUMEの産地直送 日本最高!!」や「RINGOMUSUMEのRight-on Time!」内にて。これまで、ライブに足を運ぶことができた方々しかわからなかった4人の関係性や魅力がふんだんに詰まっていて、この番組でりんご娘のファンになったという方も多いのではないでしょうか。
りんご娘からRINGOMUSUMEへ
2016年9月10日に決勝大会が行われた愛踊祭2016にて、メンバー増員で再度決勝に挑んだりんご娘は悲願の全国優勝を果たします。
優勝を記念して16th Single「Ringo star」が製作・リリースされ、多田慎也さんがサウンドプロデューサーになるきっかけを手にします。また、2017年には立て続けに17th Single「アメノチヒカリ」のリリースや、実に12年ぶりのアルバムリリースとなる2nd Album「RINGOSTARS」が発表され、権利関係でずっと音源化出来ずにいた「JONKARA」が初収録されるなど、これまでにない活躍にファンも心躍らせました。
また、「RINGSTARS」のリリース前後でりんご娘からRINGOMUSUME(りんご娘)表記へと変更となります。これは、よりスタイリッシュなイメージを持たせるための変更だったのでしょう。
RINGOMUSUMEになってからは、東京ワンマン・初の全国ツアー・19周年ライブ・年2枚のシングルリリース・年1枚のアルバムリリース・LIVE DVD & Blu-rayリリースとこれまでのりんご娘とは比べ物にならないほど、充実した音楽活動に恵まれます。
特に、RINGOMUSUMEとしてのパフォーマンスが完成したライブが2019年9月12日に渋谷WWWにて行われたRINGOMUSUME 19th Anniversary Live~20周年前年祭~東京公演だと思っています。このライブでは、下田翼キャプ・多田慎也P・HIROMI先生・平井侑馬監督のチームリンゴミュージック四天王が揃い、RINGOMUSUMEが今までのライブと全く違う見せ方に挑戦したライブとなりました。
▶初のLIVE DVD&Blu-rayのリリースも実現
過去と今を繋いだ20周年のサプライズ”Cool &Country”のリリース
2017年以降、多田慎也さんの楽曲提供が中心となり、ライブでは過去の楽曲が封印されつつありました。そんな中で、2019年9月に行われたRINGOMUSUME 19th Anniversary Live~20周年前年祭~では「JONKARA」と「なんぼめじゃ!アポーパイ」が新アレンジにより披露され、今後の展開を期待させます。
また、幻となったRINGOMUSUME 20th ANNIVERSARY LIVE TOUR 2020 〜りんごの木〜のリハ映像では新アレンジの「A.D.D」や「LOVE & SOLDIER」のリハの模様が映し出されて、もしや・・・という想像を更に掻き立てました。きっと、りんごの木 TOURの初日で過去曲を一気に解禁し、farmerを驚かせようとしていたのでしょう。
そして、デビュー曲である「LOVE & SOLDIER」のリリース日である2020年9月23日に20th Anniversary Album「Cool & Country」がリリースとなるのです。メンバー自らが選曲した全8曲が歌い直し・リアレンジされており、こちらも権利関係で未音源化であった「Give me Power!!」が収録され、新しいfarmerのみならず、これまでのファンにとっても悲願となるアルバムとなりました。
これまでのメンバーも実現できなかった”過去曲の歌い直し”という成果は、りんご娘20年の”過去”と”今”を繋ぐ大きな意味があり、FOURsが成し遂げた偉業だとさえ思っています。
▶デビュー曲がゴージャスなアレンジと素晴らしいMVで蘇りました
経験が異なる4人が1つになったからこその化学反応
2010年4月、歴代最年少の11歳でりんご娘に加入し、偉大なる先輩方と共に活動し、一時離脱を経験するも先輩方の卒業でりんご娘を守る決意をしたとき。
2007年7月にリンゴミュージック生となり、アルプスおとめとしてりんご娘の背中を追い掛け、後輩たちや相方のときに深い愛を注いできた王林。
そして、練習生合格から1年足らずでアルプスおとめへのスピード昇格、頭角を現しあれよあれよという間にりんご娘にまで昇格したジョナゴールドと彩香。
全く違う経験をしてきた4人だからこそ、りんご娘やパフォーマンスに対する考え方が良い意味で異なり、それぞれの個性が重なり合ってFOURsの絶妙なバランスが生まれていたんだと思います。
4人の声の特徴を取っても、全く違った個性と魅力があります。
多田慎也さん楽曲ではほとんどの曲で歌い出しを担当し、ピッチの安定感と高音に絶対的な信頼のあったJ。エモーショナルな歌い方が最高で、人を惹きつけるFOURsのDIVA王林。ファルセットを使ったハモりでは、右に出るもののいないとき。声変わりで苦しむも、逆に低音を活かした下ハモで曲の深みを演出してきた彩香。
この4人ならではの声を活かした多田さんのアイデアが膨らみ、楽曲の幅が広がって生み出されたアルバムがETERNITYなのではないかと、聴き返すと改めて感じます。
▶4人の声の個性を最大限に活かした楽曲「SNOW MONSTER」はライブVer.が最高にカッコイイ
大きく育った”りんご娘の木”を後世に託す
コロナ禍で活動の制限を余儀なくされていたFOURsですが、2022年2月9日に2022年3月末をもっての4人全員の卒業が発表されます。あまりに突然の出来事で、今でもうまく消化出来ていない方もいらっしゃるかもしれません。
幻に終わった20周年アニバーサリーツアー、FOURsによる2026年開催予定の青の煌めきあおもり国スポイメージソング「翔けろ未来へ」の歌唱など、叶わずに終わってしまった活動も少なからずありました。でも、僕はこのタイミングでのバトンタッチは、結果的に良かったんじゃないかと思っています。
これ以上、FOURsの4人がりんご娘(RINGOMUSUME)を続けることで、りんご娘=FOURsのイメージが強くなりすぎてしまい、100年続く農業活性化アイドルとして活動していくことが困難になってしまいます。
ピンクレディ・スターキングデリシャス・はつ恋ぐりん・金星の4人には大きすぎるバトンが渡され相当なプレッシャーがのしかかっていたかもしれませんが、FOURsを含む歴代の先輩方が立派に育てた”りんご娘の木”を、今の4人も一生懸命育てており新たな実をたくさんつけはじめています。
りんご娘というグループにたくさんの成長をもたらしてくれたとき・王林・ジョナゴールド・彩香の4人のこれからの人生に、幸多からんことを心より願っております。