創作の日曜日
小学生ぶりに、お友達の家に遊びに行ってくるーと言いながら、バイクを走らせ友人宅へ。先日の収穫物を使ってビーズ祭りじゃい。
ポチポチと糸にビーズを通しながら、時にお喋り、時に黙々と。合間にキラキラビーズを無心に眺める。
こういう時間ほんと大事。雑念を捨て、目の前のビーズに集中。多分、瞑想とかマインドフルネスと同じ効果があると思われ。
会話の内容は、その時その時にそれぞれが思い付いたことをダラダラと、時に深く、時にくだらなく。
昼食は山盛りの、セロリ入り塩焼きそばと、ネギたっぷり鶏皮スープ。うめえんだこれが。更に、人に作ってもらったご飯てうめえよなあ。
再びビーズ。創作しながら創作について語る。
私は子供のころ、絵を描くことが大好きだった。一番最初に描いたお姫様、同じお姫様を何度も何度も描いた。今でも再現できるほど。小学生になって、自由帳にもたくさん絵を描いた。
その後も描き続け、PCやインターネットが普及してからも、デジタルで描き続けた。でも10年ほど前からぱったり描けなくなった。何を描いていいか、わからなくなっちゃったのよねえ。描きたいものが思い浮かばない、などと何かと言い訳して描かなくなった。
子供のころが、絵を描く楽しさのピークだったのかもなあ。とたまに思う。空想とか、ルール無視とか。大人になって、自由だー!とはしゃぎ回っているけど、子供には子供の自由があったのだなあと気付かされる。取り戻せるかなあ。
世の中の絵を描く人、創作する人は、どうやって作ったり描いたりしてるんだろう。情報は溢れているのに、ほんとに欲しい情報がない。変な世の中だね。
ビーズをポチポチ繋げていると、また絵を描きたいなあと思う。創作ってやっぱり楽しい。失敗を恐れなくていいし、守りに入らなくてもいい、自分の好きなことは自分の中だけで完結すればいいんだよ、と、友人が自身の経験を語ってくれる。
人の目や評価なぞ気にせず、好きなことをやる。これは創作において、絶対的な正義なはずなのに、なかなかそれができない弱さよ。人間て、なんて不安定な生き物なんでしょ。だから人間て面白いんだよね〜と全人類を肯定しながら、明日の地球滅亡を望む友人。人間代表おもしれー女。
人間代表おもしれー女は、もうひと花咲かせたいと言う。何がしたいのかね?と問うてみたら。
この自転車の後ろに乗っている煽り役をやりたいとのこと。しょうがない。運転手やってやんよ。まずモヒカンにすっか。みんな!自転車には鍵をかけようね!どんなに短い時間でも!
5時の防災放送が流れたので、帰る支度をする。ほんと小学生の日曜日だわ。バイクを走らせる頃にはもう薄暗くなっている。少し遠回りして、遠くの街の明かりを楽しむ道草。道草食っても叱られない、大人の自由。
おしまい